老人の身体の特徴
 
   老化とともに変化をきたすものの1つとして、「こころ」の変化があります。こころの変化の要因として、知的機能の低下、性格の変化、感情の変化があげられます。もちろん、これらの要因は互いに密接に関係しています。
 知的機能の低下としてまずあげられるものが、記憶力の低下です。とくに最近の出来事に対する記憶の障害が中心になります(記銘力障害)。しだいに古い記憶も障害されてきます。そのほか、判断力、推理力、計算力等の低下もみられます。これら知的機能が強く障害された状態を痴呆といいます。アルツハイマー型痴呆、脳血管性痴呆などがあります。
 加齢でみられる性格の変化としては、生まれつきもっていた性格が歳とともにはっきりしてくるタイプ、生まれつきの性格とは正反対方向にかわるタイプ、全体が調和のとれた円満となるタイプと3つの型に分けられます。しかし、概して加齢とともにみられる性格変化としては、くどく疑い深い、自分勝手で自己中心的、頑固で保守的、自閉的で無気力、などがあげられます。
 
 感情の変化をきたす背景には、健康上の問題、経済的な問題、生活目標の喪失、人とのふれあいが少なくなる、などがあります。したがって、感情の変化としてみられるのが、不安、憂うつ、悲しみ、怒りなどです。
 老年期に多くみられる抑うつ状態は、これといったきっかけもなく起こったり、また過労とか、ちょっとした病気で床についたことなどがきっかけになり起こります。また、深刻な悩みや心理的なショックによってもみられます。健康時のような興味がなくなり、悲観的になります。身体的症状として、食欲がなくなり、不眠、頭痛、肩こりなども訴えます。もともともっていた性格にもよりますが、しだいに症状が強くなる場合は早期に専門医(精神科医)にみていただくことが大事です。
  
 
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