老人の身体の特徴
 
−体型−
 腕・脚は細くなるが胴は太くなる。男性の場合、腕の直径は60歳を過ぎると、ふくらはぎの直径は40歳を過ぎるとそれぞれ減少する(ボルチモア縦断研究)。胴が太くなるのは脂肪の沈着によるよりも、むしろ腹壁筋の緊張が低下したことによるおなかのたるみによるものである。
 
 
−姿勢・歩行−
 胸を張り背筋をまっすぐ伸ばした若者のような姿勢でいることが少なくなり、背が曲がり上体が前屈気味になる。これは腰や背中の筋肉が弱ったり、椎骨の変形・椎間板の変性によって起こる。このような脊柱の変形から生じる上体の前傾が進行すると、骨盤全体を後傾することで脊柱を起こそうとする。この場合、重心が後方に移動してしまうのを防いで立位姿勢を保つために、膝関節を屈曲させる。これが、高齢者で立位時に膝関節が曲がり気味になるおもな原因である。上体の前傾が強いほど膝関節屈曲による代償が増大するが、あまり大きくなると大腿筋への負担が大きくなりすぎるため、手を膝または大腿部に置いて補助することが必要になる。
 
 歩行に際しては、歩幅が狭くなり、両足が地面についている時間が延長する。両脚の横方向の間隔も広がる。これは筋力やバランスを保つ機能の低下によるものである。
 
 
 
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