泌尿・生殖器系
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泌尿・生殖器系
前立腺肥大症

 

◆どのような病気か?◆
 前立腺はくるみ状の実質性腺臓器で、内部を尿道、射精管が通っていて、腺は内腺と外腺に分けられます。
 前立腺肥大はいわゆる腫瘍ではなく腺腫様過形成とされていて、加齢とともに増加する普遍的な疾患です。

◆症状と特徴◆
 55歳以上の男性にみられ、尿が出にくくなったり、つねに残尿感があって、頻尿となり、会陰部に不快感を伴います。
 前立腺肥大症の診断は、専門医による直腸内触診で行い、腫大した前立腺を触知します。

◆治療◆
 前立腺肥大症は進行度により、三段階に分けられます。
 第I期(刺激症状期)では、排尿困難を中心とした種々の刺激症状がありますが、残尿はありません。薬物療法の適応です。第II期(残尿発生期)では、残尿が発生します。残尿が30ミリリットル以上であればこの病期であり、一度でも尿閉の既往があれば、現在いかに残尿が少なくても、第II期に属し、手術療法の適応になります。第III期(膀胱拡張期)は、腎機能障害が認められます。この病期の患者には留置カテーテルを設置して排尿し、腎機能の回復をはかり、手術療法を行います。
 本症を扱ううえで非常に重要なことは病期を把握することです。がんを除外するために疑わしい症例では前立腺生検を行います。

 

 

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