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消化器系
劇症肝炎

 

◆どのような病気か?◆
 劇症肝炎とは、ウイルス性肝炎や薬物による肝障害を原因として急激かつ広範な肝細胞破壊が生じ、その結果、肝機能の著しい低下をきたし肝不全状態となる疾患のことです。老人がこの肝炎にかかると、若い人以上に死につながる危険性が大きくなります。
 原因となるウイルスとしては、A型、B型、C型、D型、E型肝炎ウイルスなどがありますが、わが国ではD型、E型はきわめてまれで、A型、B型、C型肝炎ウイルスによるものが約90%を占め、A型10%、B型25%、C型55%といわれています。薬物によるものは約5%といわれています。

◆症状と特徴◆
 初発症状としては、通常の急性肝炎と同様に食欲不振、全身倦怠感、吐きけ、嘔吐、発熱などがみられ、眼球黄染、褐色尿の出現があります。通常の肝炎の場合、黄疸が出現してからは徐々に自覚症状は改善しますが、劇症肝炎の場合は自覚症状は改善せず、黄疸が強くなるとともに肝機能は急速に落ち、やたらとはしゃぐ多幸状態や眠ってばかりいる嗜眠傾向などの意識障害や記憶力低下も出現します。やがて羽ばたき振戦という手が鳥の羽ばたきのようにふるえる状態となり、ついには昏睡状態となります。7〜10日のうちに死亡することもある恐ろしいものです。
 また、口臭にアンモニアのにおいがしたり、腹水がたまってカエルの腹のようになったりします。

緊急時の応急処置
 肝炎で入院されているときには、患者さんの状態をよく観察して前述のような症状がみられたら、遠慮なく医師や看護婦に申し出ましょう。

 

 

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