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動脈硬化症

 

◆どのような病気か?◆
 動脈硬化症とは、動脈の血管壁が厚くなったり、硬くなったりするとともに、その内腔が狭くなり、血液が流れにくくなることをいいます。
 動脈は加齢とともに弾力性を失い、文字通り硬くなります。「人は血管とともに老いる」といわれるゆえんです。しかしその進行は食生活、血圧、嗜好品、生活状況などにより影響されるので、動脈硬化はある程度予防することが可能です。
 動脈硬化の起こった血管のうち、太い動脈では血管内膜や筋肉、外膜に線維が増生し血栓が形成され、細い動脈では微小動脈瘤がつくられ、最終的には閉塞したり出血が起こります。最近の研究では血小板、血管内皮細胞、平滑筋細胞のほか、マクロファージやTリンパ球という免疫担当細胞などの相互作用が動脈硬化の発生・進展に重要であるとの考え方が注目されています。
 動脈硬化はどの部分の動脈にも起こりますが、一般に問題となるのが脳動脈、心臓の冠状動脈、大動脈、腎動脈、四肢動脈などです。
 動脈硬化の原因には脂肪、糖質、塩分、アルコールなどの摂取過多、運動不足、ストレス過多、喫煙などのライフスタイルが背景にあり、これに高血圧症、高脂血症、肥満、糖尿病、痛風などが加わり進展します。とくにコレステロールのうち、悪玉とされるLDLコレステロールの高値が重要とされています。

◆症状と特徴◆
 動脈硬化の起こる部位により、脳動脈硬化症(最近では、慢性脳循環不全症といいます)、冠動脈硬化症、大動脈硬化症、腎動脈硬化症、末梢動脈硬化症などとよばれていますが、動脈硬化の程度が軽いうちは無症状であり、狭窄が顕著になったり閉塞したときに血行障害が現れます。症状としては、慢性脳循環不全症では頭痛・頭重感、めまい、耳鳴り、手足のしびれなど、冠動脈硬化症では動悸、息切れ、胸痛など、末梢動脈硬化症では手足の冷感、疼痛、歩行障害などが特徴です。

緊急時の応急処置
 緊急の処置が必要となるのは脳梗塞、脳出血、狭心症、心筋梗塞が発症したときです。脳血管障害や心筋梗塞のときはできるだけ早期に専門病院に送ることが大切です。

 

 

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