◆どのような病気か?◆
片麻痺(右または左の上下肢の運動障害)、言語障害、不穏、幻覚および意識障害などの症状が徐々に出現し、それらの症状は1〜2週のうちに進展します。その原因は、頭部の打撲により、数週から数か月して、しだいに脳の硬膜(頭蓋のすぐ内側にあって、脳をおおう膜)下に血液成分が貯留し、脳を圧迫することによって生じます。なかには頭部打撲の既往がはっきりしないこともあります。
◆症状と特徴◆
多くはなんとなくぼんやりしている、眠りがちとなった、活動力が低下したことなどの症状で始まり、頭部打撲から1〜3か月がたってから頭痛、吐きけ、嘔吐などの症状が現れます。症状は徐々に進行して片麻痺、言語障害をきたします。尿・便失禁を生じてくることもあります。時に記銘・記憶障害を呈して痴呆様症状が前面にでてくることもあります。
本症の特徴は発症時期がはっきりせず、徐々に進行してくることです。アルコール好きな男性に多くみられます。
緊急時の応急処置
脳の圧迫症状(麻痺の増悪、意識障害の進行)が認められるときは、すみやかに脳外科的処置を受けます。
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