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認知症になったとき
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- 認知症は誰にでも起こりうる問題です。
あなたが現在認知症老人を抱えているわけではないとしても、身近な人が認知症になってしまったときにどうすべきか、相談できる施設やサービスにはどのようなものがあるのかなど、前もって知っておきたいものです。
1.認知症とわかったら、まずなにをすればよいか
- 2.公的制度の利用
- 3.サービスを受けられる施設とその内容
- 4.医療施設の選び方
- 5.スムーズな家庭介護を行うために
- 6.介護保険制度の利用
- 4.医療施設の選び方
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著しい精神症状や問題行動を伴う認知症性老人には、専門的な精神科医療が必要であり、とくに医療保護が必要となります。したがって、精神病院等の認知症性老人専門治療病棟を備えた病院が望ましいといえます。認知症性老人専門治療病棟とは、精神科を専門とする病院の病棟の一部、もしくは敷地内に新設された施設です。入院期間の一応の目安は6か月間で、おもに生活機能の回復訓練が行われ、その間、家族に在宅介護のコツなども指導されます。大学病院や総合病院の精神科、神経内科、老人科、および認知症性老人を扱う老人病院などは、認知症性老人の診察や治療を行っています。しかし老人病院といっても、医療や介護サービスのレベルに差があります。老人病院は、老人保健法で、慢性疾患をもち医療と介護が必要な老人の入院施設としています。特例許可老人病院と特例許可外老人病院があります。
病院を選ぶ際に心がけることは、いうまでもなく信頼できる医療機関を選ぶことです。そのためにはまず最初にかかりつけの医師から、患者に必要な医療・介護の程度を詳しく聞き、適切な病院を紹介してもらいます。その際に経費、自宅からの距離などを考慮にいれることも大切です。とくに金銭的には、付き添い看護料と差額ベッド料が病院によってかなり違いますので、入院前に調べておく必要があります。
医療ソーシャルワーカーなどをとおして相談にのってもらい、入院させる病院をいくつか紹介してもらう方法もあります。入院先の病院は必ずあらかじめ訪問見学し、納得してから決めるようにします。
そして、病院になんのために入院させるのかをまえもって明確にしておきます。認知症性老人を入院させる際には、次のような点をはっきりさせておくことが大切です。
1) 正確な診断をしてもらうためなのか
2) 一時的な保護治療なのか
3) 長期の入院治療が必要なのか
また、入院後は、頻回に面会に行くことです。そして退院後の計画をしっかり立てておくことも必要です。退院にあたっては、次のような点をどうするか決めておきましょう。
1) 退院後の診療、健康管理はどこで行うのか
2) 往診が必要な場合、どうするのか
3) 再入院のときはどうするのか
退院後の計画については、病院の相談室や前述の医療ソーシャルワーカーが相談にのってくれます。退院後の自宅介護のノウハウをはじめ、他病院への転院や公的制度の利用の仕方、家の改造計画、福祉機器の選択など、さまざまな問題について的確なアドバイスを受けましょう。
認知症とわかったら、まずなにをすればよいか│公的制度の利用│サービスを受けられる施設とその内容
医療施設の選び方│スムーズな家庭介護を行うために│介護保険制度の利用
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