→English 最新更新日:2015年1月9日

日本老年社会科学会  Japan Socio-Gerontological Society

学会案内|会則・規程|委員会活動|大会案内|機関誌|各種活動|会員専用ページ
日本老年社会科学会機関誌『老年社会科学』のご案内
この文章は、2003年に機関誌の年4号化を実施するにあたり、当時の芳賀博委員長が、新しい査読システムについて紹介したものです。現在の投稿から掲載までの流れも、このプロセスに準じて進められています。初めて本誌に投稿する方、また初めて本誌の査読をする方は、予め以下をご一読ください。なお、2015年現在、103名の査読委員にご協力いただいております。
査読システム
1. はじめに
 本誌は,昭和52年に第1巻が刊行されて以来,社会学,社会福祉学,心理学,看護学,保健学,医学,精神医学,建築学などの学際的領域をカバーする老年学の学術誌として現在にいたっています.この間,第14巻までは年1号の発行を原則としてきましたが,第15巻(1993年)からは年2号化が決定され,第 21巻(1999年)からは,大会報告要旨集を含む3号化が実現しました.そして本年の第25巻からいよいよ4号化のスタートと順調に発展してまいりました.
 しかし,近年,本誌の隣接関連領域における学会誌の新規発刊などもあり,本誌への投稿数はやや伸び悩みの感があることは否めないところです.本誌の水準を下げずに,しかも量的にも充実させていくためには,会員諸氏からの投稿がいま以上に活発になることが必須の条件といえます.
 このようななかで,第1回の新編集委員会が,平成15年7月19日に開催され,投稿数の増大ならびに4号化をスムースに推し進めるための編集・査読の方針について話し合われました.また,編集委員会では,今期からの新たな試みとして査読委員の選出も行いました.本誌の査読システムの概要については,すでに第17巻2号(1996年)で紹介されていますが,この度の編集委員会での議論も踏まえて,改めて新査読システムについて解説することにします.
  会員諸氏に編集方針や査読の進め方などを理解していただくことにより,本誌のより一層の充実につなげたいと考えています.
 
2. 投稿論文の種類 
 本誌で取り上げる論文は,「原著論文」「資料」「実践・事例報告」および「その他」に分けて投稿を求めています.編集委員会としては,このカテゴリー間に論文としての優劣があるとは考えていません.そのうえで,各カテゴリーについては,編集委員会の申し合わせとして表1のように定義しています.  原著論文には,統計解析を中心とした論文のみでなく,質的分析による事例研究や先行研究のレビューも含みます.また,近年の掲載論文をカテゴリー別に整理してみますと,原著論文に極端にかたよっており資料や実践・事例報告が少ないことが分かります.新編集委員会としては資料や実践・事例報告としての投稿にもおおいに期待しているところです.    
 
3. 各号の発行と投稿締切日  
 4号化にあたっての各号の発行日は,表2のとおりです.これまでは,6月の大会報告要旨号(2号)のほかに1号が4月,3号が10月(または12月)でしたから,今年度からは1月発行分が増えたことになります.また,従来は,投稿論文の締切日はとくに設けず,随時受付けの形を取っていましたが,新システムでは各号に対する「投稿締切日」を設けました(ただし,第26巻1号については,特例として11月20日まで可とします).
 そうすることにより,投稿者はいつまでに投稿すればどの号に掲載されるかの予測も可能となりました.ただし,後で述べる査読システムを経て編集委員会での審査に合格しなければなりませんから,投稿した論文がすべて予定の号に掲載されるわけではありません.
 投稿の締切から掲載までの期間は,約6か月をみていますが,これは査読のある学会誌ではかなりの速さといえます.そのために,新システムでは査読期間および投稿者の修正期間を従来より短縮し,初回査読を3週間,再査読を2週間,修正期間を3週間としました.査読者(編集者)と投稿者の努力がかみあってこそ予定通りの発行が可能になると考えています.
 ただし,大幅な修正が必要で期限内に修正が間に合わない場合や,投稿者の都合で期限内に再投稿できないときは,予定された号への掲載ができないこともあります.その場合は,次号以降の掲載になります.また,2か月以上経過して再投稿された場合には「新規投稿」扱いとなります. 
 
4. 投稿原稿の受領から掲載までの流れ 
図1は,原稿の受領から掲載までのフローチャートを示したものです.原稿の編集および査読はこの流れに沿って進められます. 
1) 査読者の選定と査読の方法 
本誌の編集委員会は,編集委員長を含めて10名の編集委員で構成されています.編集委員会では,まず,投稿論文の内容を吟味したうえで編集委員のなかから担当編集委員を決定します.本誌では査読を2名の査読者によって行っていますが,査読者は,編集委員会の了承を得たうえで,査読委員のなかから担当編集委員が選出します.ただし,論文の内容によっては,査読委員以外から臨時に査読委員に委嘱して査読を依頼することもあります.
 論文査読の回転をよくするためには,査読期間の短縮化が必須であることから,新編集委員会では,査読を依頼する際,すでに述べたように初回査読では3週間以内,再査読の場合は2週間以内を目処にお願いしています.また,原則として再査読をもって最終的な掲載の可否を決定してもらうようにもお願いしています.
 査読に際しては,本誌の査読方針を記した「投稿論文査読上のお願い」(図2)と「投稿審査用紙」(図3)をお送りし,これに基づいた査読を依頼しています.「投稿審査用紙」は16のチェック項目から成り,それぞれについて「適」,「不適」を判断してもらっています.「不適」と判断された項目については,コメント欄に修正すべき箇所と内容をできる限り具体的に記すように依頼しています.また,これらのチェック項目に加えて,論文全体に対する総合評価を「1.無修正で掲載可」「2.修正後に掲載可」「3.修正後に再査読」「4.掲載不可」の4段階で表示するようにお願いしています.
 これらのチェック項目は,投稿者が原稿の最終チェックをする際にも役立つと思われます.項目ごとにその内容を丁寧に確認・吟味することにより論文の完成度が高まるばかりでなく,査読者からの修正コメントも少なくなると考えられます.是非,活用されることをお勧めします.  
2) 審査結果の決定
 査読結果をもとに,編集委員会では当該論文について審査結果の決定を行います.2名の査読者の「総合評価」の組み合わせと審査結果の最終決定の仕方についての原則的な流れは,図1に示すとおりです.査読の結果,2名の査読者の「総合評価」に相違があった場合には,編集委員会として以下のように決定することを原則としています.
 2査読者の審査結果が,
(1) 1と2,1と3または2と3の場合 より厳しい審査結果を選ぶ.つまり1と2なら2,1と3なら3,2と3なら3とする.
(2) 4を含み2人の査読結果が割れた場合 担当編集委員のコメントを参考に第3査読者を選定し,査読を依頼する. この流れは,あくまでも原則ですから,最終的な審査結果は,編集委員会でその判断が妥当なものであるかどうかの議論を経て決定されます.たとえば,査読結果は「4.掲載不可」としているが,そのコメントを読んでみると,修正可能な範囲であると考えられる場合は,「3.修正後に再査読」として処理することもあります.また,逆に「2.修正後に掲載可」としているが,大幅な修正が必要であり,修正の仕方によっては問題が残りそうな場合は「3.修正後に再査読」と判断することもあります.
3) 投稿者への通知
 投稿者へは,上記の手続きを経たうえで編集委員会としての審査結果をお知らせします.査読者のコメントは,原則としてそのままお送りしますが,コメントに明らかな不都合があると判断されたときは,編集委員会として一部調整した後にお送りすることもあります.2人の査読者のコメントが矛盾するような内容であった場合は,投稿者が困らないように編集委員会において統一したコメントを作成するようにしています.また,査読者のコメントだけでは不十分と判断された場合には,編集委員会としてのコメントを追加することもあります.
 投稿者には,再投稿にあたり「修正した箇所が分かるように修正について査読者のコメントごとに別記してください」とお願いしています.これは,編集委員会が修正の確認をする際,あるいは再査読をする際に変更箇所が分かりやすいようにとの意味があります.投稿者が,査読者の指摘に対し納得がいかずに修正しない場合でも,修正に至らなかった理由を明記することが大切です.そうすることによって,投稿者の意図が査読者に伝わりスムースに査読作業が進み,査読期間の短縮にもつながります. 
 
5. 本誌の査読委員
  本誌では,これまで査読委員制度をとくに設けていませんでしたが,今期から正式に査読委員として任命することになりました.第1回編集委員会において,編集委員会規程第5条に基づき会員のなかから査読委員の選出を行い,83名の皆さまから委員就任の快諾が得られています.今期3年の任期で投稿論文の査読にご協力いただけることになりました.
6. おわりに 
  4号化がスタートすることになった今期からの本誌における編集,査読の進め方について概説させていただきました.以上の編集方針は,決してベストなものとは考えておりません.今後も議論を重ね改善の努力を惜しまないつもりです.会員諸氏からの意見,提案等をお待ちしております. 繰り返しになりますが,「老年社会科学」を質的にも量的にも充実したものとしていくためには積極的な投稿が欠かせません.編集委員会では,皆さまから投稿された論文を十分に尊重し,査読させていただく所存です.是非とも,多様な研究成果をお寄せくださるようお願い申し上げます. (編集委員長 芳賀 博) 
 
表1 投稿カテゴリーについて
本編集委員会は,本誌投稿カテゴリー(「原著論文」「資料」「実践・事例報告」「その他」)間に論文としての優劣があるとは考えない.それぞれは異なるカテゴリーに属するものであって,どれも本誌に掲載されるべき重要な論文であるとの考えに立つ.そのうえで,各カテゴリーについては以下のように定義する.
原著論文 
仮説検証型の論文であるか,あるいは記述分析型の論文であっても新しい理論的知見を得ようとする論文,もしくは未確認の事実を確認しようとする論文である必要がある.したがって,原著論文であれば,当該領域における先行研究についての論及が欠かせず,さらに先行研究と比較してどのような結果が得られたのかという考察が必要になる.
資料 
当該領域の研究や実践活動に寄与する情報を提供するものである.資料にもある程度の先行研究に対する論及は必要であるが,調査内容によっては,調査資料の公開ということ自体に重要な価値がある場合も考えられる.
実践・事例報告 
個人,集団,地域の事例の検討で一般化は難しいが検討に値する結果が認められるような研究,あるいは1施設における新しい試み(実践)についての報告などが含まれる.すなわち「実践・事例報告」は「やや劣る原著論文」ではない.実践・事例から得られた結果をもとにさらに研究を進め,新しい理論的知見が得られる,あるいは未確認の事実が確認された場合に,先行研究を踏まえた考察がなされれば,それは原著論文になりうる.
 
表2 投稿締切日と掲載予定号*1
投稿締切日掲載予定号発行日
10月20日*2 1号4月20日
4月20日3号10月20日
7月20日4号1月20日
*1 第2号は大会報告要旨号のため投稿論文の掲載なし
*2 ただし第26巻第1号については特例として11月20日とする 
 
図1 『老年社会科学』投稿受領から掲載までのフローチャート
図2 投稿論文査読上のお願い
図3 投稿審査用紙
↑トップページへ戻る
日本老年社会科学会事務センター
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂4-1-1 株式会社ワールドプランニング内
TEL:03-5206-7431 Fax:03-5206-7757 E-mail: rounenshakai.center@nqfm.ftbb.net