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制度規則

第1章  総    則
第1条 本制度は老年精神医学について,優れた学識と高度の技能,および倫理観を備えた臨床医を養成し,わが国における高齢者の医療の向上ならびに保健・福祉に貢献することを目的とする.
第2条 日本老年精神医学会 (以下,本学会)は,前条の目的を達成するため,専門医制度を設け本学会専門医(以下,専門医)を認定する.
第3条 本制度の維持と運営のために認定委員会を設け,専門医,指導医,および認定施設を審議し,かつ認定するための規則を定める.
第2章  専門医の資格
第4条 専門医は,次の各項の条件をすべて満たさなければならない.
 
  1. 日本国の医師免許証を有すること.
  2. 研修医期間を含め7年以上の臨床経験を有すること.
  3. 精神科・神経科・老人科・神経内科・心療内科・内科・リハビリテーション科・脳神経外科等の指定医ないし専門医,あるいはこれらに準ずる資格を有していること.
  4. 老年精神医学の臨床に従事していること.
  5. 本規則により認定された施設において,細則に定める研修カリキュラムを修了していること.
  6. 申請時において,継続して2年以上本学会の会員であること.
  7. 認定委員会の専門医認定試験および審査に合格すること.
第3章  認定委員会
第5条 専門医・指導医・認定施設の認定および関連する業務を遂行するために認定委員会を設置する.
 
  1. 認定委員会の委員は,理事会が選出し,評議員会および総会の議決を経て,理事長が委嘱する.
  2. 認定委員会には委員長1名,委員若干名をおく.
第6条 委員長は,必要に応じて認定委員会を招集する.
第7条 委員の任期は3年とし,再任を妨げない.ただし,連続しての任期は2期6年を限度とする.
第4章  専門医の認定方法
第8条 専門医試験を希望する者は,次の各項に定める書類を認定委員会に提出しなければならない.
  1. 専門医試験受験申請書(様式1)
  2. 履歴書(様式2)
  3. 認定施設研修修了証明書(様式3)
  4. 症例報告(様式4)
  5. 業績目録(様式5)
  6. 指導医の推薦書(様式6)
  7. 医師免許証(写し)
  8. 精神科・神経科・老人科・神経内科・心療内科・内科・リハビリテーション科・脳神経外科等の指定医ないし専門医の認定証あるいはこれらに準ずる資格認定証(写し)
  9. 審査料振込証明書(写し)
第9条 専門医試験は,毎年1回施行する.
第10条 専門医試験の合格者は,総会,機関誌「Psychogeriatrics」ならびに準機関紙「老年精神医学雑誌」等において公示される.
第11条 本学会理事長は,専門医試験合格者に対して,理事会の議を経て専門医証を交付する.なお,専門医試験合格者は専門医証の交付を受ける際に,別に定める認定料を納入しなければならない.
第5章  専門医の更新
第12条 専門医は,5年度ごとに更新するものとする.
第13条 専門医の認定更新をしようとする者は,次の各項に定める書類を最終年度末までに認定委員会に提出しなければならない.
 
  1. 専門医更新申請書(様式7)
  2. 学術活動に関する単位合計50単位以上を取得したことを証明する資料
  3. 専門医証(写し)
  4. 更新料振込証明書(写し)
第6章  専門医の資格の喪失・取消
第14条 専門医は,次の理由により,認定委員会および理事会の議を経てその資格を喪失する.
  1. 正当な理由を付して専門医としての資格を辞退したとき.
  2. 本学会の会則第8条ならびに第9条の規定に従って,会員としての資格を喪失したとき.
  3. 申請書類に虚偽が認められたとき.
  4. 専門医として認定を受けた日から満5年を経て新たに認定更新を受けないとき.
第15条 本学会理事長は,専門医としてふさわしくない行為のあった者に対して,認定委員会および理事会の議を経て専門医の資格を取り消すことができる.
第7章  指導医
第16条 指導医は,専門医を希望する者の研修を指導する.
第17条 指導医は,本学会の専門医であり,専門医を養成する能力を備えているものとする.
第8章  指導医の申請および認定方法
第18条 指導医の申請に際しては,次の各項に定める書類を認定委員会に提出しなければならない.  
 
  1. 指導医申請書(様式8)
  2. 履歴書(様式9)
  3. 業績目録(様式10)
  4. 専門医証(写し)
第19条 認定委員会は,申請書類によって指導医の審査を行う.
第20条 本学会の理事長は,認定委員会および理事会の議を経て指導医を委嘱する.
第9章  指導医の資格の喪失
第21条 指導医は,次の理由により認定委員会および理事会の議を経てその資格を喪失する.  
 
  1. 正当な理由を付して指導医の資格を辞退したとき.
  2. 専門医としての資格を喪失したとき.
第22条 本学会理事長は,指導医としてふさわしくないと認められた者に対して,認定委員会および理事会の議を経て指導医の委嘱を取り消すことができる.
第10章  認定施設
第23条 認定委員会は,専門医を希望する者の研修を行う施設として,認定施設をおく.
第24条 認定施設は,次の各項の条件をすべて満たさなければならない.  
  1. 老年精神医学を研修するに足る十分な施設を有すること.
  2. 指導医の下に十分な指導体制がとられていること.
  3. 細則に定める研修カリキュラムに基づく研修が可能であること.
第11章  施設の認定方法
第25条 認定施設の申請をする施設は,次の各項に定める申請書類を認定委員会に提出しなければならない.
  1. 施設認定申請書(様式11)
  2. 診療施設内容証明書(様式12)
  3. 関連施設を含めた研修計画書(様式13)
第26条 認定委員会は,新たに申請された施設に関して,申請書類によって審査を行う.
第27条 認定は5年度ごとに更新するものとする.
第28条 本学会理事長は,認定委員会および理事会の議を経て認定された施設に対して本学会認定施設証を交付する.
第12章 認定施設の資格の喪失
第29条 認定施設は,次の理由により認定委員会および理事会の議を経てその資格を喪失する.
  1. 本規則第23条に該当しなくなったとき.
  2. 正当な理由を付して認定施設としての資格を辞退したとき.
  3. 認定施設として認定を受けた日から満5年を経て新たに認定更新を受けないとき.
第30条 本学会理事長は,不適当と認められた認定施設に対して,認定委員会および理事会の議を経て認定を取り消すことができる.
第13章  規則の変更
第31条 本規則を変更する場合は,理事会の議を経て,評議員会および総会の承認を得るものとする.
付  則
第1条 本規則は平成12年4月1日から施行する.
2.本規則は平成23年6月18日一部改正した.
3.本規則は令和元年6月7日一部改正した.
第2条 本規則の施行についての細則は別に定める.
 
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日本老年精神医学会専門医 制度規則施行細則

第1条 日本老年精神医学会専門医制度規則の施行について,本規則に定められた以外の事項については,次の各項の規定に従うものとする.
第2条 認定委員会の事務は,日本老年精神医学会事務局において行う.
第3条 専門医・指導医および認定施設の申請の期限は次のとおりとする.
 
  1. 専門医の申請受付は,毎年12月1日~1月15日までとする.
  2. 認定施設および指導医の申請受付は随時受付とする.
  3. 1,2の申請書類は,正本1通,写し2通の合計3通を書留郵便にて認定委員会事務局まで郵送するものとする.
第4条 すべての審査は,申請年度の3月中旬までには終了するものとする.
第5条 すべての審査結果は,総会,本学会機関誌「psychogeriatrics」および準機関紙「老年精神医学雑誌」において発表する.
第6条 専門医の申請に要する症例報告には次の各項の要件が必要である.
 
  1. 診療を担当した代表的な疾患3例(老年精神医学に関する症例).
  2. 各症例ごとに疾患名,年齢,性別,職業,主訴,既往歴,家族歴,現病歴,所見,経過,考察等を1200字以上2000字以内で記載し,添付する.
  3. 治療は成功した例である必要はないが,治癒に至っていない場合は6か月以上の経過追跡を必要とする.
第7条 専門医の審査料,認定料,更新料は次のとおりとする.
 
  1. 審査料 10,000円
  2. 認定料 30,000円
  3. 更新料 10,000円
第8条 本細則は,認定委員会の議決により,理事会,評議員会の承認を受けなければならない.
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日本老年精神医学会専門医制度 研修カリキュラム

大綱
  1. 高齢者のこころとからだに関する知識と理解
  2. 老年期における疾病に関する知識と理解
  3. 老年期精神疾患における病態と対応に関する知識と理解
  4. 老年期精神疾患に対する総合評価と治療法の習得
  5. 老年期精神疾患における薬物療法に関する知識と理解
  6. 高齢者のリハビリテーション・介護に関する知識と理解
  7. チーム医療に関する知識と理解
  8. 高齢者の保健・福祉に関する知識と理解
  9. 高齢者のQOL向上につながる医療
  10. 高齢者のコンサルテーション・リエゾン精神医学
  11. 施設・在宅の高齢者に対する医療
  12. 高齢者の看護・介護
   
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