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 2015年12月現在,94名の老人看護専門看護師がおり、急性期病院・老人病院・看護系大学の教員として活動している.
 
 初代老人看護専門看護師が誕生し10年が経過し,各所属において孤軍奮闘している.そのようななか,年4回の「事例検討会」を開催し,困難なケースや疑問を議論し,老人看護専門看護師自身のスキルアップ・情報交換の場としている.
 
参考URL:日本専門看護師協議会 http://jpncns.org/
 
 

 今後の高齢社会において老人看護専門看護師に求められる役割は大きく,また,国民のニーズにこたえられる専門看護師でなければならない.そのためにも,老人看護の専門性がみえる実践,そして,来たるべき日本の超高齢社会を支えるための活動や社会への提言を行っていきたい.
 
1)高齢者ケアへの意識変革
健康に生活しているときから疾病予防について考え実践ができること,自分自身が望む終末期の姿(延命治療を含む)が考えられること,高齢者を抱える家族の準備性などから高齢者ケアを見直すといった,高齢者ケアへの意識変革が行われるような提言や取組みを行っていく.
 
2)高齢者に相応しい医療・看護の提供
緩和ケアも含めた,高齢者の心身の機能を踏まえた医療のあり方を考える必要がある.そのためにも,医師・老人看護専門看護師・臨床心理士・リハビリスタッフ・社会学者など,学際的チームで取り組み,高齢者にふさわしい医療・看護の提供を実現化していく.
 
3)高齢者のターミナルケアの確立
高齢の“意思の尊重”は当然のことであるが,意思確認の難しい認知症高齢者や寝たきり高齢者の意思をどのように受け止め実現していくのか,人生最期のときを人らしく過ごせるためのケアとはなにか等,高齢者のターミナルケアの確立を目指す.