認知症高齢者の本態の理解
室伏君士/著
体 裁
B5判 192頁
刊行日
2014年9月
ISBN
9784863510784
内容紹介
- 認知症の人が何を考え、どのような行動を取るのか、
それらに対し、医療・看護・介護関係者はどのように
対応すればよいのか?
- “その人らしさ”“理にかなったメンタルケア”とは何か?
その理論的背景には何があるのか?
- わが国の認知症研究の先駆者である著者のすべて、
わが国の認知症治療の歴史が本書に収められています。
著者紹介 (2014/9 現在)
- 室伏 君士
- 国立病院機構・菊池病院 名誉院長
目 次
- 第1章 ライフワーク(認知症高齢者への“理にかなったメンタルケア”)の取り組みの経緯
- 1.第1期:初期;修行時代
- 2.第2期:菊池病院時代;自己実現
- 3.第3期:平成4年の定年後帰京;自己の再自覚
-
- 第2章 アルツハイマー病の健忘型認知症の記憶障害などの臨床特徴(成り立ち、意義、対応)について ―その人間学的考察を加えて―
- 1.症状の把握の意義
- 2.健忘型認知症について
- T.見当識について
- 3.手続き記憶 ―特に個性的(その人らしさ)の技と人柄について―
- T.“一般的なその人らしさ”について
- U.特に“優れたその人らしさ’について
- V.“その人らしさに注目したケア”について
- 4.高齢者の尊厳を支えるケア;とくに高齢者の過去のもつ意義について
- T.高齢者の過去のもつ意義の尊重
- U.認知症高齢者との接触
- V.行動障害への対応
- W.高齢者の心の尊重
- 5.認知症高齢者とのコミュニケーション
- T.コミュニケーションの一般的原則
- U.非言語的コミュニケーション
- V.対談で聴く内容の留意事項
- W.対話の目標
- 6.老年期の喪失体験とそれによる生きる不安 ―その意義と対応について―
- T.人を得る;なじみの人間関係
- U.場を得る
- V.状況を得る
- W.時を得る
- X.物を得る
- Y.能力を得る
- Z.自覚を得る
- [.活力を得る
- \.喜び・楽しみを得る
- ].手を得る(手助け、援助)
- 7.常同性習癖化療法
- 8.おわりに
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- 第3章 認知症の構造と臨床類型(疾患と特徴)
- 1.認知症の臨床構造;その成因と意義
- T.認知症の臨床構造
- 2.認知症の臨床類型;疾患とその特徴
- T.アルツハイマー型老年認知症
- U.初老期認知症の臨床
- V.血管性認知症
- W.超高齢期発症の認知症について
- X.初老期・老年期に脳器質性精神障害(妄想幻覚症状など)で初発して、しだいに認知症化した症例の臨床特徴について
- Y.初め脳器質性精神症状群を示し、しだいに認知症を示す疾患について
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- 第4章 認知症高齢者のエンド オブ ライフ・ケアの問題点について
- 1.はじめに
- 2.「生命」と〔生活〕の、高齢者の終末期における問題点
- 3.おわりに
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- 第5章 最近の高齢者に関する社会現象と対策の問題について
- 1.厚生労働省の高齢者・認知症者とその家族への、最近の支援対策
- T.高齢者への「地域包括システム」について
- U.認知症者への「認知症施策推進5ヵ年計画」(オレンジプラン)について
- V.認知症の家族への支援の「認知症カフェ」について
- 1.高齢者の生き方の最近の時期的変遷
- T.高齢者の一人暮らしの問題
- U.高齢者の孤独死の問題
- V.精神的な最後の拠り所の変化
- W.認知症者の都会での徘徊の減少
- X.親族の,高齢者(認知症者を含む)への加害的行為
- Y.第三者が,弱者の高齢者(認知症者を含む)を狙った犯罪行為
関連書籍
- 認知症高齢者と家族へのケアマネジメント
- 認知症高齢者へのメンタルケア