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骨・関節系
骨 粗 鬆 症

 

◆どのような病気か?◆
 骨の老化により骨の中のカルシウムやリンなどが減少し、骨の中がすきまだらけになってもろくなる疾患です。
 骨粗鬆症には、女性にみられる閉経後20年ほどの間に急激に骨量が減少する閉経後骨粗鬆症と、男性の老人にみられる徐々に骨量の減少が進む老人性骨粗鬆症があります。
 骨の量がだんだん減ってきて骨がスカスカになりもろくなると、背骨や足の骨が折れやすくなり、老人では寝たきりになる原因にもなります。

◆症状と特徴◆
 歳をとればあたりまえのことと思われてきた腰の痛みや、背中が丸くなるような症状が骨粗鬆症とよばれる疾患で起こります。骨粗鬆症は男性に比べて女性に多い疾患です。
 骨が薄くなり、もろくなったために自分の体重を十分支えられない状態で、まず体のなかで力のかかる背骨(脊椎骨)の症状が出現します。腰や背中が重苦しい、だるい、背中が丸くなってきた、腰が曲がってきた、痛いなどといった症状です。身長が縮んだ、最近骨折をしたなどという症状が出ます。
 骨折しやすい部位としては、手くび(手関節、橈骨遠位端)、腕のつけね(上腕骨外顆頚)、背骨(脊椎、胸椎・腰椎)、太もものつけね(太腿骨々頭あるいは頚部)などが考えられます。老人の骨折は寝たきりの引き金になるおそれがあり、たいへん重要な問題です。

◆どこを注意すればよいか◆
 食事・運動・日光浴が重要です。
 日常生活において、まず食事を注意しなければなりません。バランスのよい食生活が大切なのはいうまでもありません。とくにカルシウム・タンパク質・ビタミンDを十分に摂取すべきでしょう。小魚を多く食べるようにし、さらに野菜を豊富にとるようにします。また牛乳、チーズ、ひじき、わかめ、豆腐などのカルシウムの多い食品をとるように心がけましょう。また、ビタミンDを多く含む食品としては、レバー、バター、卵黄などがあります。
 日光浴(木陰で十分です)はビタミンDをつくり、カルシウムの吸収をよくします。さらに適度な運動をすることは、筋肉を使うことによって骨を強くすることになります。散歩や体操、掃除、ゲートボールなど毎日軽い運動をするのがよいでしょう。1日30分から1時間の散歩も手ごろでしょう。体操も骨を鍛え、また骨を支える腹筋や背筋を鍛えることになるので、無理をしない程度に行うようにしましょう。
 老人は、ちょっとしたことで骨折しやすくなるため、まず第一に転んだりしないよう注意することが大切です。そのためには、まず家の中の段差を少なくしたり、つまづくような物を置かないよう、つねに整理・整頓をしておくことが大事です。履き物も安全なものを選びましょう。また、太りすぎにも注意しましょう。
 さらに骨折しないための注意としては、重い物を持たない。階段の上り下りには手すりを利用する。雨や雪の日の外出は控えるなどです。また、照明を明るくしたり、夜間に起きることもあるため小さな灯りをつけるのも1つの方法です。

 

 

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