◆どのような病気か?◆
眼のレンズの役割を果たす水晶体が白く濁ったために視力障害を起こすもので、その原因から先天性白内障と後天性白内障に分けられます。前者は遺伝性、妊婦時の薬剤服用、放射線の被曝、子宮内感染(風疹、ヘルペス、耳下腺炎)、母体の代謝疾患(糖尿病)、母体の栄養障害、未熟児による出生などによって発生します。後者は外傷性、糖尿病性、内分泌性、他の眼疾患(虹彩毛様体炎、脈絡網膜炎、網膜剥離、絶体緑内障など)に合併する併発白内障、加齢による原因不明の老人性白内障によって起こります。ここでは後天性白内障のうちとくに老人性白内障について述べます。
◆症状と特徴◆
高齢者においては水晶体に起きた混濁が徐々に進行し、視覚障害が起こってきます。通常、両側性に生じます。視覚障害としては、まぶしいこと、近見のときに物がかすんで見えること、二重視、色彩感覚の変化、視力低下などが現れます。
緊急時の応急処置
特別な応急処置はありませんが、視力低下をきたしたときは、緑内障のこともあり緊急に対応が必要なこともあります。したがって、急激に発症した場合には、ためらうことなく眼科を受診します。
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