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理事長挨拶

日本神経精神医学会(The Japanese Neuropsychiatric Association)は、脳・神経疾患における精神症状ないし神経行動障害に関しての研究を推進し、わが国における神経精神医学の発展を図ることを目的として発足した学会です。初代理事長は京都大学の三好功峰先生で、第1回神経精神医学研究会(1996年)は、横浜市立大の小阪憲司先生を会長として開催された。そして、第5回大会(2000年)は第3回国際神経精神医学会とともに三好功峰先生を会長として、京都国際会館で開催されました。その後、理事長は小阪憲司先生、愛媛大学・田邊敬貴先生、神戸大学・前田潔先生、順天堂大学・新井平伊先生、島根大学・堀口淳先生が引き継がれ本学会を発展させてこられました。2018年10月、第23回日本神経精神医学会終了後より、第7代理事長を福島県立医科大学、会津医療センター精神医学講座の川勝忍が務めさせて頂いております。
精神医学と神経内科学の境界領域にある脳・神経疾患を学ぶことは、精神科臨床における鑑別診断・治療に不可欠なだけでなく、精神疾患の病態生理、脳機能を考察する際にも重要です。たとえば、古くは統合失調症とハンチントン病、最近では緊張病とNMDA受容体脳炎、うつ病とレビー小体型認知症、自閉症スペクトラム障害と前頭側頭型認知症、など表現型が重なり合う疾患があります。これらの一部については、精神医学2015年10月号に「精神医学と神経学の境界領域-最近のトピックスから」として特集を企画したことがありますのでご参照頂ければ幸いです。
本学会の対象とする主な領域は、認知症を含む脳器質性精神障害や神経疾患における精神症状や行動障害であり、個々の症例の診断・治療を大切にしています。われわれは、精神医学と神経内科学の症候学や診断学を駆使して症状を把握し、加えて画像診断学、神経生理学、神経精神薬理学、神経病理学、分子生物学などによる知見も加味して、これらの疾患の診断・治療の向上・進歩を目指しています。本学会は、神経内科医と精神科医が直接議論できる貴重な学会です。小規模ではありますが、むしろそれを利点として活発な議論ができる有意義な学会としてこれまで以上に発展できるよう、関心のある先生方のご参加を心よりお待ちしております。
 
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