痴呆の患者を診療する主な診療科は、精神科と神経科、神経内科です。高齢者の変化に疑問をもつた場合には、まずは、これらの診療科のある病院、あるいは医院を受診してみてください。
しかし、一面識もない医師を訪ねることに抵抗を感じる家族の人も多いと思いますし、大学病院や総合病院では、初診時に紹介状を求める病院が多いため、紹介もなく受診することに躊躇する場合もあるでしょう。また、痴呆の専門医に受診させたい、と希望する家族の人もいると思います。そのような場合には、ホーム・ドクターか、あるいはかかりつけの医師に、相談してみてください。多くの開業医は、どこの病院にどのような専門医がいるかという情報をもつているものです。また、その医師の紹介があれば総合病院の受診にも抵抗がなくなるのではないでしょうか。
専門医を探して受診する場合は、地域の保健所、福祉事務所、介護支援センターなどでも、情報を得られることがあります。また、最近では、「呆けをかかえる家族の会」のような家族会が活動している地域も多いので、そのメンバーから情報を得るのも1つの方法だと思います。
それでは、そのような病院、あるいは医院で一般に痴呆の診療がどのように行われているのかを、私が日常行っている診療を例に取って紹介します(「次へ」をクリック)。
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