−精神系−
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精神系
不 眠 症

 

◆どのような病気か?◆
 不眠症は眠れないという自覚ですが、老人に多いことが知られています。老化によって、眠りの中枢神経の機能が低下し、身体の諸機能も低下してくるからです。内容としては、床についてもなかなか眠れない、眠りが浅い、夜中にすぐ目が覚めてしまう、朝早く目が覚めてしまう、などがあります。
 睡眠は、浅い眠り(1〜2段階)、深い眠り(3〜4段階)、レム睡眠(5段階)、覚醒(6段階)に分けられます。睡眠を生理的に調べた結果では、老人では全睡眠時間が短縮し、深い眠りの段階が減少し、浅い眠りが増加していることがわかっています。したがって、不眠があると自覚していてもそれがすぐ病気であるということにはなりません。老化と関連した正常な変化の範囲かもしれないのです。
 もちろん不眠症のなかには、病気の症状であるものがあります。老人で多いものとしては、うつ病、神経症があります。また、昼寝などの生活リズムの変化、糖尿病、バゼドウ病などの内分泌障害や脳梗塞、脳出血などの脳血管障害などからくる不眠もあります。狭心症や胃潰瘍の痛みによる覚醒からくる不眠もあります。そのほか、頻度は多くはありませんが、後述する睡眠時無呼吸症候群、睡眠時ミオクローヌス症候群、そしてレストレスレッグス症候群などがあります。

◆症状と特徴◆
 不眠を訴えてもほかに症状がなく、特別な病気がないときは、老化に伴った睡眠と覚醒リズムの変化と関連した生理的なものと考えられます。これが、老人に最も多い不眠症です。うつ病のときは、朝早く目が覚めるという訴えが多く、抑うつ気分や行動の抑制などの症状が認められます。
 睡眠時無呼吸症候群は、最近問題になっているもので、睡眠中突然呼吸が止まって、数秒〜1分間後再び息を始めることが繰り返される病態です。いろいろな原因がありますが、浅く不安定な眠りをもたらします。
 睡眠時ミオクローヌス症候群は、睡眠中に下肢が不随意に動く(ミオクローヌス)ことで覚醒し、睡眠中頻回に目が覚めるということや眠りが浅いと感じます。
 レストレスレッグス症候群では、床について下肢を安静にしていると、ふくらはぎにムズムズとした不快感を感じて、なかなか寝つけないことを訴えます。この症候群は、糖尿病、腎不全などの疾患に伴ってみられることもあります。

緊急時の応急処置
 不眠症で緊急時として問題となることはないでしょう。

 

 

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