◆どのような病気か?◆
疥癬虫(ヒゼンダニ)という体長0.4ミリメートルの虫が皮膚内に寄生することによって発症します。疥癬症はDDTやBHCなどの殺虫剤が使われていた時期にはほとんどありませんでしたが、最近のように住まいの気密性が高くなるとダニが繁殖しやすくなるため、ときおり集団発生をみることがあります。
◆症状と特徴◆
夜間の激しいかゆみ、腹部・脇の下、太ももの内側に散発する紅色の隆起小丘疹(赤い小さなポツポツ)、手・指の小さな水ぶくれあるいは線状の皮疹や指の間のトンネル、陰股部の小結節(あずき大の小さな固まり)などがみられます。トンネルとは、ヒゼンダニの雌により皮膚に掘られた穴(疥癬トンネル)で、ダニはそこに産卵します。同居家族や集団内に同様の症状が認められることが多いのが特徴です。
◆どこを注意すればよいか◆
性交渉や時には雑魚寝などでも感染することがあります。一般に寝具を介して感染するため下着、シーツなどの衣類・寝具は毎日洗濯し、アイロンをかけ熱を加え交換するようにします。また、室内の掃除をよく行い、布団・毛布などは天日に干すか乾燥機を用いるようにしましょう。
緊急時の応急処置
一人に発見されたら家族・同居者、また集団生活の場においては共同生活者にも日常生活指導、治療が必要です。
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