論文名 |
専門医を対象とした認知症診療のあり方とその手法に関する面接調査 |
著者名 |
繁田雅弘,河野禎之,安田朝子,木之下 徹,内海久美子,
奥村 歩,繁信和恵,川嶋乃里子,高橋 智,玉井 顯,
平井茂夫,水上勝義,山田達夫,八森 淳,元永拓郎,
池田 学,朝田 隆,本間 昭,小阪憲司
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雑誌名 巻/号/頁/年 |
老年精神医学雑誌,23(4):466‐480,2012 |
抄録 |
目的:専門医を対象に面接調査を行い,望ましい認知症診療のあり方とその手法を探った.対象:認知症専門医11人.手続き:半構造化面接により診療環境,診療構造および内容,薬物療法等について調査し,得られた情報についてKJ法を参考に整理,分析した.結果と考察:診療環境に関してさまざまな視点から配慮がなされており,また施設の特性によっても診療構造が異なることが示された.診療内容では他職種と協力しながら幅広く情報を集めていること,薬剤(ドネペジル)については薬効以外の効果も意図していること,その他の薬剤ではまず整理から始めるなど,副作用等を含めた医原性の問題への対応も重視していることが示された.一方,認知症医療の診療報酬上の評価が不十分である点やかかりつけ医との連携における課題が指摘された.地域のなかで認知症の人とその家族を支える体制づくりも重要な課題であることが示された.
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キーワード |
認知症医療,認知症専門医,診療場面,診療方法,かかりつけ医
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