改訂・老年精神医学講座 ; 総論
日本老年精神医学会/編
体 裁
A5判 270頁
刊行日
2009年1月15日
ISBN
9784863510005
内容紹介
高齢者医療に関わるための必読・必携の一冊!!
老年精神医学は,きわめて全人的医療を必要とする領域である.脳疾患の生物的理解と,脳の老化に伴う脳機能・精神機能の変化,そして,高齢者のライフスタイルの変化,高齢者の位置する社会の変化などのすべてが,今後のわが国の高齢社会に課せられた問題である.これらを解決するためには,複雑にからむ専門分野の理解が必須となる.本書はこれらを解き明かす一条の光となるといえる!
執筆者一覧 ※所属は掲載当時
- 浅井 昌弘 (井之頭病院)
- 朝田 隆 (筑波大学臨床医学系精神医学)
- 安宅 勇人 (順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院)
- 荒井 啓行 (東北大学加齢医学研究所加齢脳・神経研究部門加齢老年医学研究分野 )
- 新井 平伊 (順天堂大学医学部精神医学教室)
- 荒井 由美子 (国立長寿医療センター研究所長寿政策・在宅医療研究部)
- 池田 学 (熊本大学大学院医学薬学研究部脳機能病態学(神経精神科))
- 一瀬 邦弘 (東京都立豊島病院)
- 稲庭 千弥子 (今村病院ニコニコ苑)
- 今村 達弥 (新津信愛病院)
- 宇高 不可思 (住友病院神経内科)
- 梅野 充 (東京都立松沢病院精神科)
- 浦上 克哉 (鳥取大学大学院医学系研究科保健学専攻・病態解析学分野)
- 遠藤 英俊 (国立長寿医療センター包括診療部)
- 奥村 正紀 (東京都立豊島病院)
- 織田 雅也 (ビハーラ花の里病院神経内科)
- 柿木 達也 (兵庫県立西播磨総合リハビリテーションセンター)
- 笠原 洋勇 (東京慈恵会医科大学附属柏病院精神神経科)
- 鹿島 晴雄 (慶應義塾大学医学部精神神経科学教室)
- 河内 崇 (先端医療センター分子イメージング研究グループ)
- 熊本 圭吾 (国立長寿医療センター長寿政策・在宅医療研究部)
- 小阪 憲司 (横浜ほうゆう病院)
- 小坂 陽一 (東北大学加齢医学研究所加齢脳・神経研究部門加齢老年医学研究分野)
- 越野 好文 (粟津神経サナトリウム)
- 斎藤 正彦 (和光病院)
- 佐々木 英忠 (秋田看護福祉大学)
- 佐藤 琢磨 (美山病院)
- 繁田 雅弘 (首都大学東京健康福祉学部)
- 品川 俊一郎 (東京慈恵会医科大学精神医学講座)
- 清水 徹男 (秋田大学医学部神経運動器学講座精神科学分野)
- 清水 輝彦 (清水桜ヶ丘病院)
- 武田 雅俊 (大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室)
- 竹林 宏 (埼玉県立精神医療センター)
- 田中 稔久 (大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室)
- 中村 満 (東京都立豊島病院)
- 平井 俊策 (群馬大学名誉教授)
- 古川 はるこ (東京慈恵会医科大学附属柏病院精神神経科)
- 堀 宏治 (昭和大学横浜市北部病院メンタルケアセンター)
- 本間 昭 (東京都老人総合研究所認知症介入研究グループ)
- 前田 潔 (神戸大学大学院医学研究科精神医学分野)
- 益冨 一郎 (東京都立豊島病院)
- 松下 正明 (東京大学名誉教授)
- 道行 隆 (原病院)
- 三山 吉夫 (大悟病院老年期精神疾患センター)
- 三好 功峰 (仁明会精神衛生研究所)
- 守田 嘉男 (兵庫医科大学精神科神経科学講座)
- 山下 英尚 (広島大学大学院医歯薬学総合研究科)
- 山田 健志 (東京都老人医療センター)
- 山脇 成人 (広島大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経医科学)
目次
- 第1章 高齢社会と老年精神医学
- はじめに
- I.老化の定義
- II.老化の特徴
- III.生理的老化と病的老化
- IV.老化の機序
- V.老化脳の神経病理学
- VI.老化脳の神経化学
- VII.老化脳の神経生理学
- VIII.精神機能の老化
- 第3章 高齢者診療の基本姿勢
- I.全般的な基本姿勢
- II.実際の診療の場における基本姿勢
- 第4章 高齢者の主な精神症状
- I.意識障害
- II.せん妄
- III.健忘
- IV.認知症
- V.幻覚
- VI.妄想
- VII.不安
- VIII.興奮
- IX.徘徊
- X.拒絶
- XI.抑うつ
- XII.不眠
- XIII.摂食障害
- 第5章 高齢者の主な身体症状
- I.めまい
- II.頭痛
- III.しびれ
- IV.構音障害
- V.摂食・嚥下障害
- VI.歩行・運動障害
- VII.不随意運動
- VIII.尿失禁
- IX.便秘
- X.褥瘡
- XI.脱水症
- XII.浮腫
- XIII.転倒と寝たきり
- 第6章 高齢者の救急精神医療
- I.精神科救急での高齢者
- II.精神科救急における高齢患者の特徴と診療のポイント
- III.認知症疾患と精神科救急
- IV.精神科救急と自殺症例
- V.統合失調症と老年期妄想症
- VI.アルコール関連障害と精神科救急
- VII.インフォームド・コンセントと精神保健福祉法
- 第7章 高齢者の検査
- I.身体診察
- II.生化学的検査
- III.画像検査
- IV.電気生理学的検査
- 第8章 高齢者の心理と心理検査
- I.高齢者の認知に関係する機能の検査
- II.認知症高齢者の性格検査
- 第9章 高齢者の薬物療法
- I.高齢者における薬物動態
- II.高齢者における副作用
- III.抗うつ薬
- IV.抗躁薬
- V.抗精神病薬
- VI.抗不安薬
- VII.睡眠導入薬
- VIII.抗認知症薬
- 第10章 高齢者の精神療法
- はじめに
- I.高齢者の精神療法にあたって
- II.高齢者の精神療法
- III.実際の診察場面でのアプローチ
- 第11章 保健・福祉に関する知識と理解
- I.高齢者のライフスタイル
- II.高齢者の医療
- III.高齢者のコンサルテーション・リエゾン精神医学
- IV.高齢者の生活指導
- V.高齢者のケア
- 第12章 高齢者の生活療法と地域社会
- I.生活療法とは
- II.医療機関(医療保健)と福祉機関(介護保険)における生活療法
- III.自宅以外の在宅とその生活療法について
- 第13章 高齢者リハビリテーションと介護
- I.高齢者のリハビリテーション
- II.リハビリテーションにおける評価
- III.リハビリテーションの技法
- IV.高齢者の介護
- 第14章 高齢者精神医学における法と倫理的側面
- I.高齢者の人権
- II.意思能力
- III.高齢者医療・福祉における倫理的,法律的構造
- IV.高齢者虐待と高齢者虐待防止法
- 第15章 成年後見法と地域福祉権利擁護事業
- I.成年後見制度の概略
- II.日常生活自立支援事業(旧地域福祉権利擁護事業)
- 第16章 介護保険制度
- I.介護保険制度の背景とそのねらい
- II.介護保険制度の現状
- III.今後の課題
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