◆どのような病気か?◆
耳の聞こえが悪いことを難聴といいますが、歳をとると耳の聞こえが悪くなることはよく知られています。聴力は、40歳を越えるころから低下し始め、50歳を越えると急激に落ちてきます。
この聴力の低下は各年代とも個人差が大きく、高齢になるに従って大きくなるといわれています。難聴は多くの老人でみられ、老人の20〜60%に存在するとされ、老人のコミュニケーション障害のうち、最も高い比率を占めています。原因としては、内耳や聴神経の老化により起こります。老人の難聴は老人性難聴以外に他の原因によるもの、たとえば耳垢がたまっていることなどがありますから、耳の遠いことすべてを歳のせいにしてはなりません。
◆症状と特徴◆
症状は最初、高い音が聞こえにくくなり、しだいに会話が聞き取れなくなってきます。そのためコミュニケーションがとれなくなってきます。老人性難聴によるコミュニケーション障害は、
(1)人の言うことがよく聞こえないので、言葉の理解が悪い。
(2)突然話しかけられると気がつかない。
(3)言葉以外の音、車の音、合図、警報などが聞こえない。
(4)音の大きさ、高さの調節が乱れる。
(5)耳ざといが言葉がよく聞こえない。
(6)周りがうるさいとよけいに聞こえにくい。
などにより生じます。
緊急時の応急処置
緊急で発病することは少ないのですが、耳鼻科に相談するとよいでしょう。
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