第16回日本老年精神医学会 演題抄録 |
【II B-14】 |
脳波関係 |
加齢による大脳皮質の局在性変化の神経回路モデルによる脳波解析 |
大阪大学大学院医学系研究科神経機能医学講座 |
アルツハイマー型老年痴呆SDATと正常加齢脳は共通した形態学的変化をもつ.そのため正常加齢とSDATの初期例の鑑別が大きな臨床上の問題となっている.脳波は錐体細胞の先端樹状突起のシナプス電気活動の総和であり神経ネットワークの機能情報を反映しているので,痴呆のない正常加齢に伴う軽度の脳機能の低下をとらえるには鋭敏な結果を期待できる.大脳皮質全体を神経回路網とみなして各領域間における情報伝達の加齢性変化をとらえる目的で,安静時脳波を相対パワー寄与率解析で検討した.この方法は,局所の脳波律動の形成に関してその他の領域からの寄与率を定量的に評価できる.
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2001/06/15 |