第16回日本老年精神医学会 演題抄録

 

【I A-18】

症状学

アルツハイマー病における向精神薬使用による肺炎発症     

東北大学医学部老年・呼吸器内科
和田英樹 荒井啓行 中條和志
佐藤琢磨 鈴木朋子 大類孝 佐々木英忠
  

 アルツハイマー病の直接死亡原因として肺炎は最も頻度が高い.本研究は,アルツハイマー病における肺炎発症の危険因子を検索して肺炎発症予防に役立てようとするものである.121人のアルツハイマー病患者において,年齢・痴呆の重症度・大脳基底核における不顕性脳梗塞・向精神薬使用および性差を調べた.
 肺炎発症は,痴呆の重症度・大脳基底核の不顕性脳梗塞・向精神薬の投与および男性において多くみられた.
 向精神薬は嚥下反射を抑制し,肺炎を起こすため,必要最小限にとどめるべきと考えられた.

2001/06/13


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