第16回日本老年精神医学会 演題抄録 |
【I A-16】 |
症状学 |
塩酸ドネペジルの投与によってPisa症候群を呈した1症例 |
島根医科大学精神医学講座 |
【はじめに】Pisa症候群とは,抗精神病薬によって引き起こされる錐体外路系副作用のひとつで,1972年にEkbomらによってはじめて報告された.患者の体幹が一側に強直的,持続的に屈曲し,あたかもピサ(Pisa)の斜塔を連想させるのが命名の由来であるが,その発症の成因についてはいまだ不明な点が多い.今回われわれは,アルツハイマー型痴呆(DAT)治療薬である塩酸ドネペジルの投与によって引き起こされたPisa症候群を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
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2001/06/13 |