第15回日本老年精神医学会 演題抄録 |
【TA-12】 |
画像 |
老年期でみられる妄想性障害における頭部CT画像上の特徴 |
浴風会病院精神科 葉室 篤,須貝佑一,鳥居成夫 |
【はじめに】老年期に発症する精神障害のなかには,体系化された妄想をもちつつも,日常生活では大きな障害が認められず,ある程度自立した生活を送る患者をみることがある.原因はいくつか考えられるが,そのなかで明白な脳疾患(アルツハイマー型老年痴呆や脳血管性痴呆など)や身体因性の疾患をもたず,内因性あるいは心因性に起きているものがある.診断として一部には,遅発パラフレニーやパラノイアなどといわれているが,いま現在のDSM-WやICD-10疾患分類上では,妄想性障害という範疇にはいるであろう.過去の報告をみると画像診断の進歩とともに,妄想性障害と画像所見との関連を述べているものは散見されるが統一した結論はでていない.今回われわれは,妄想性障害患者と頭部CT所見との相関性について研究したので若干の考察を加え報告したい. |
2000/07/05 |