◆「老年精神医学雑誌」最新刊のご案内◆
 
2010 Vol.21 No.9
 
 
第21巻第9号
(通巻263号)
2010年9月20日
発行
 

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巻 頭 言
これからの老年精神医学
石井 毅 936
特集:高齢者の睡眠障害をめぐって
睡眠の制御メカニズムとその加齢変化
三島和夫 939
高齢者の睡眠障害の臨床
西田慎吾・井上雄一 950
認知症と睡眠障害
西田宜代・山田尚登 957
レム睡眠行動障害
山本克康・内村直尚 965
レストレスレッグス症候群
中村真樹・井上雄一 971
高齢者のうつ病と睡眠障害
三上章良・松下正輝 981
肥満と睡眠障害
中川靖彦・下村伊一郎 989
高齢者睡眠障害の治療
内山 真 996
原著論文 
言語的符号化による高齢者の視覚的短期記憶成績の促進効果
國見充展 1005
症例報告 
もの忘れを主訴とし,記憶障害を認めたが遂行機能は保たれていたMSA-Pの1例
品川俊一郎ほか 1012
基礎講座:老年精神医学研究の進め方と発表の仕方
第16回 PSYCHOGERIATRICSへの投稿
田中稔久・武田雅俊 1021
文献抄録
井藤佳恵・粟田主一 1025
学会NEWS
1027
第25回日本老年精神医学会を終えて
橋本 衛
第26回日本老年精神医学会開催のご案内
平成23年度日本老年精神医学会専門医認定試験実施のお知らせ
学会入会案内
1036
バックナンバーのご案内
1040
編集後記
1044




論文名 これからの老年精神医学
著者名 三島和夫
雑誌名
巻/号/頁/年
老年精神医学雑誌,21(9):939-949,2010
抄録 睡眠覚醒の発現と調節には概日リズム機構と恒常性維持機構が関与している.近年,その神経生理学的,分子生物学的基盤が明らかにされつつある.視床下部とその近傍に存在する睡眠中枢と覚醒中枢の間には双方向性の密接な神経結合があり生物時計(視交叉上核)の調節を受けることで睡眠と覚醒が交代性に出現する.高齢者では睡眠・覚醒系神経核とその投射系,視交叉上核,効果器官である大脳皮質などに生理的加齢変化もしくは器質障害が生じ,加えて睡眠調節に影響を及ぼす環境要因,ライフスタイルの変化が重畳することで睡眠障害の基盤要因が形成される.
キーワード 睡眠中枢,覚醒中枢,視交叉上核,概日リズム,恒常性維持
論文名 高齢者の睡眠障害の臨床
著者名 西田慎吾,井上雄一
雑誌名
巻/号/頁/年
老年精神医学雑誌,21(9):950-956,2010
抄録 高齢者では,加齢に伴う睡眠構造や睡眠リズムの変化がみられ,また呼吸機能の加齢変化や不眠を誘発しやすい身体合併症に伴い,不眠が起こりやすい状況にある.さらに,レストレスレッグズ症候群,周期性四肢運動障害,レム睡眠行動障害,睡眠時無呼吸症候群などの原発性睡眠障害の有病率は,加齢とともに上昇することが多い.高齢者の睡眠障害の臨床では,睡眠障害の原因を正確に見定め,個々の病態に沿った対応や治療を選択することが大切である.
キーワード レストレスレッグズ症候群,周期性四肢運動障害,REM睡眠行動障害,睡眠時無呼吸症候群,不眠症,睡眠相前進症候群,高齢者
論文名 認知症と睡眠障害
著者名 西田宜代,山田尚登
雑誌名
巻/号/頁/年
老年精神医学雑誌,21(9):957-964,2010
抄録 認知症の行動・心理症状群(BPSD)のひとつに睡眠障害が挙げられている.睡眠障害は不穏・徘徊などの行動面の症状を引き起こし,その結果,施設入所へのきっかけになることが多い.認知症の患者においては睡眠覚醒リズムおよび生体リズムの乱れが指摘されており,より睡眠障害を重症化させている.睡眠障害の治療としては,非薬物的治療が望ましい.しかし攻撃性や興奮が高まっている場合には薬物に頼らざるを得ない場合もあるのが現状である.
キーワード 睡眠覚醒リズム障害,メラトニン,概日リズム同調因子,せん妄,非薬物的治療
論文名 レム睡眠行動障害
著者名 山本克康,内村直尚
雑誌名
巻/号/頁/年
老年精神医学雑誌,21(9):965-970,2010
抄録 レム睡眠行動障害は睡眠中に大声や激しい行動を起こし,自分自身や同室者が負傷することがある疾患であり,睡眠時随伴症のひとつに挙げられている.原因として,レム睡眠中に筋弛緩を伴わず,夢,とくに悪夢を行動化することにあると考えられているが,詳細な病態は不明である.男性の高齢者に多く,心理的ストレスを機に症状が顕在化することもある.最近は神経変性疾患の関連が多く報告されている.
キーワード レム睡眠行動障害,睡眠中の異常行動,夢の行動化,心理的ストレス,神経変性疾患
論文名 レストレスレッグス症候群
著者名 中村真樹,井上雄一
雑誌名
巻/号/頁/年
老年精神医学雑誌,21(9):971-980,2010
抄録 レストレスレッグス症候群(RLS)は,夜間に下肢を中心に,虫が這うような不快感を伴う強い運動欲求が生じ,そのため高頻度に不眠をきたす疾患である.遺伝要因が示唆される特発性RLSと,鉄欠乏や腎障害,脊髄疾患,妊娠,薬剤などに起因する二次性RLSがある.治療として,プラミペキソールなどのドパミンアゴニストが有効である.睡眠薬治療抵抗性の入眠障害,中途覚醒を有する症例では,RLSを鑑別する必要がある.
キーワード レストレスレッグス症候群,周期性四肢運動障害,プラミペキソール,背後側視床下部ドパミンA11細胞群,鉄・フェリチン輸送
論文名 高齢者のうつ病と睡眠障害
著者名 三上章良,松下正輝
雑誌名
巻/号/頁/年
老年精神医学雑誌,21(9):981-988,2010
抄録 高齢者の「睡眠に関する問題」は多様で多因子が関与するが,主観的には「不眠」が,客観的には「睡眠の質の低下」の頻度が高い.高齢者の「うつ病」の成因や病態も多様で,「不眠」や「睡眠の質の低下」と共通の要因が関与する.「不眠」は「うつ病」でよくみられる症状であるとともに,前駆症状として出現することも多く,残遺症状としても重要である.心と眠りの健康のためには,正しい睡眠の知識と正しい生活習慣が必要である.
キーワード 高齢者,うつ病,不眠,睡眠関連疾患,睡眠保健指導
論文名 肥満と睡眠障害
著者名 中川靖彦,下村伊一郎
雑誌名
巻/号/頁/年
老年精神医学雑誌,21(9):989-995,2010
抄録 睡眠障害において,閉塞性睡眠時無呼吸低呼吸症候群(OSAS)は,メタボリックシンドロームをはじめとした肥満の重要な合併症である.肥満による機能的変化に加えて,肥満のなかでも内臓脂肪蓄積型肥満(メタボリックシンドローム)にOSAS発症が多く,さらにOSASにおいてメタボリックシンドロームの分子基盤であるアディポサイトカインの調節障害を認めることから,OSASとメタボリックシンドロームは密接に関与していると考えられる.
キーワード 内臓脂肪蓄積型肥満,メタボリックシンドローム,アディポサイトカイン,閉塞性睡眠時無呼吸低呼吸症候群
論文名 高齢者睡眠障害の治療
著者名 内山 真  
雑誌名
巻/号/頁/年
老年精神医学雑誌,21(9):996-1003,2010
抄録 高齢者では睡眠障害が増え,不眠症の頻度は若年成人の倍近くになる.加齢による睡眠構造の変化だけでなく,高齢者特有の生活スタイルや心理社会的な問題が不眠症を引き起こしている場合も多い.高齢化により,レストレスレッグズ症候群,周期性四肢運動障害,睡眠時無呼吸症候群などの身体的要因による睡眠障害の頻度が高くなる.うつ病による不眠が多くみられることも臨床的に重要である.高齢睡眠障害患者の診療にあたっては,このような特性を踏まえておく必要がある.本稿では不眠を中心に高齢者睡眠障害の治療について述べる.
キーワード 睡眠障害,不眠,レストレスレッグズ症候群,ベンゾジアゼピン,メラトニン
 


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