認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
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今月のテーマ

以下は,グループホームに勤務するスタッフ(福祉士)からの相談です.

私が勤務するグループホームでは,現在,ターミナルケアを行う方向で話が進められています.対象となるAさんは意思を明確に示すことができず,家族からは「ここでの生活が長いから,できれば最期までここでお願いしたい」という意向が示されているのみです.その意向も踏まえ,スタッフミーティングを幾度か開き議論しています.「Aさんは,長くここにいるから,できれば看取りまでケアをしたい」「なじみの関係,なじみの環境のなかで最期を迎えるほうがAさんは幸せ」という意見が多数を占めています.しかし,私個人としては他のスタッフの気持ちも理解はできますが,福祉士などの介護職員しかいない状況で,なにかあった場合やなにか大事なことを分からずに見逃してそのままにしてしまったらどうしよう……など,正直怖いという思いが強いです.そもそも,福祉士などの介護職しかいないグループホームでどこまでできるのでしょうか.また,Aさんとは1人の人間として接していると同時に,福祉士という専門職としても接しているため……そのあたりも整理がつかなくなっています.
みなさまからのアドバイス,よろしくお願いします.

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投稿:男性 30代  その他 千葉県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2019/09/24 15:38:59

京都府の女性の方がおっしゃるように、この場合は「看取りケア」が用語としては適切ですね。

というのも、ターミナルケアというのは医療対応の時によく使われる言葉なので、終末期に点滴治療や酸素吸入を施すことが前提となってしまいます。
看取りケアは、延命治療をしないことが前提のケアですので、点滴等は基本的に行わないものになります。

医療的な介入に関しては、たとえ事前にご家族の同意を得ていたとしても、本人の状態が苦しそうで見ていられなくなったら、家族の気持ちにも変化が出ることが多いので、慎重に話を運ぶ必要があると思います。

そのためには、主治医からしっかりと予後の説明を受けておき、最悪のケースでの状態はこうなる。といった予後の想定をし、その情報をご家族と共有することです。
たとえば、癌末期の場合は亡くなる1か月前くらいから急激に落ちますが、いわゆる老衰の場合は徐々に落ちていきます。

このように疾患や病態によっても状況は異なるため、医師と十分に予後の確認をしましょう。

最期はなじみの環境で過ごさせたいと、グループホーム側の人たちはそう思っているのかもしれませんが、昨日今日入居された人ではないですよね。
ご本人は言葉を発せませんが、すでに皆さんのケアに馴染み、安心感を感じておられると思いますよ。
一人の人間として接しているとおっしゃっているので、きっと思いは伝わっていますよ。
意識の薄い中で突然家に帰らされ、環境が変わってしまう方が負担が大きいのかなと、個人的には思います。

また、看取りは専門職だから出来るというものでもありません。看取りや死について、自分は慣れている。と言う人ほどこわいものは無いと思います。

誠実に向き合って、しっかりと準備さえしておけば大丈夫です。どうぞ最期までみてあげてください。



投稿:女性 40代  介護支援専門員 京都府 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2019/09/12 15:45:30

ケアマネ兼務で介護福祉士としても現場で働いています。ターミナルケアと看取りケアは違うものです。最期は医療を介さないのであれば看取りケアかと。うちの施設でも看取りケア行なっております。特養なのでナースはいますが、19時以降は不在、何かあればオンコール体制です。看取り介護加算が取れるので、看取りを行う施設が増えています。また、ニーズも非常に高いです。看取りケアを行うにあたり、関わる介護職員等は、最期が近づくとどう変化するのか、いわゆる身体変化や呼吸の事など学び理解しておく必要かあります。もちろん看取りを行っていなくても、理解しておく必要はあります。医療、ご家族、栄養管理士などチームケアを行うための連携は必要不可欠です。他職種に繋ぐためにという点からも、身体変化、呼吸、安楽のための対応などは理解しておきましょう。そして、普段のケアと看取りケアは視点自体が変わります。その辺りも学び理解が深まると、看取りケアに不安を感じないと思います。とても尊いケアで、学びの深いケアです。専門職として1人の人間として、多くの気づきを得られる事と思います。あなたの勤務先が今後看取りケアを行うなら、しっかりと全員で学び理解を深めてください。ご入居者はどういう最期を迎えたいのか、そこをどう支えるか、です。お互い頑張りましょう。



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