認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
 こちらは認知症に関するテーマを基に,地域・年代・職種に関係なくおのおのの意見を述べていただく場です. 1つのテーマを基にさまざまな視点,立場からの意見および取り組みを知ることを目的としています. 日本認知症ケア学会会員,認知症ケア専門士にかかわらずお気軽にご意見をお寄せください.

 なお,本サイトにいただきましたご意見は日本認知症ケア学会機関誌「認知症ケア事例ジャーナル」へ掲載させていただく場合がございます.予めご了承ください.

<注意事項>
こちらはテーマに対するご意見を述べる場所となります.テーマに関係ない内容および宣伝等はご遠慮ください.
特定の人物の名前を挙げての誹謗・中傷,投稿者同士の批判その他管理者が掲載に不適当と判断した場合,
削除対象となりますのでご注意ください.

今月のテーマ

私は混合型の介護付有料老人ホームに勤める介護士です.入所している80歳の男性について相談させてください.
ご本人は脳梗塞の後遺症ということですが,コミュニケーションは普通にとれ,とくに認知症にはみえません.この男性は3人の子どもがおり,入所の手続きは長女がされましたが,日ごろは「内縁の妻」と思われる女性が外出や買い物につき添っています.そのことは本人の希望でもあり,子どもたちも承知しています.
一方で,現在財産のことでもめているようで,先日,成年後見制度の鑑定のために医師が診察に来ました.診察は承知しましたが,あまり揉め事にもかかわりたくない気持ちもあり,介護状況や日常生活についての情報は「個人情報でもあり教えられません」と伝えました.
しかし後日,情報を伝えるようにと経営者でもある隣接の病院長から注意を受けました.
私の行動は間違っているのでしょうか?

新しい記事から表示します.1度に20件の書き込みを表示します.
投稿:男性 40代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2016/08/18 13:15:47

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
編集委員会より
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ケアの現場に携わる人にとって,介護保険は身近かつ汎用されている一般的な制度のため,理解されているかと思います.しかし,そのほかの障害者福祉に関する社会資源については見落とされがちなのかもしれません.
もしかしたら,今回のケースもそのような知識不足で起こってしまったのかもしれません.認知症の人が利用できるものとしては,成年後見制度だけではなく,日常生活自立支援事業,自立支援法,障害者手帳といったさまざまな社会資源,支援制度があります.それら制度の対象となっているにもかかわらず有効利用されていない場合,それは認知症の人の不利益につながることもあります.認知症ケアに携わる専門職としては,どのような職種であれ上記のような制度についても知っておく必要があるでしょう.


投稿:女性 50代  介護福祉士 奈良県 グループホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2016/06/29 10:26:47

介護職としては、成年後見制度はあまりなじみのない制度かもしれませんが、知っておく必要のある制度の一つかもしれません。成年後見制度には、3段階の支援方法、必要なしの場合を含めると4段階に分かれると思いますが、鑑定のために医師が訪問されたということは、家庭裁判所で必要となったため鑑定に来られたのであって、情報提供は必須であったかと思われます。また、判断に悩む時は、責任のある方に相談されること、事前に訪問が分かっているのであれば、事前に確認が必要であったと思われます。成年後見では、財産管理と身上監護を行いますが、ご本人を守るにふさわしい人を裁判所が任命することになります。認知面において、介護状況や日常生活の情報は鑑定医にとって正しい鑑定をするための1つの情報源であったと考えられます。私たちは、法改正の動向や、制度にも興味を持ち、スキルを上げていくことも必要だと改めて感じさせていただきました。



以上は,新着順1番目から 2番目までの記事です.

 


この掲示板に関するお問い合せ,または投稿の削除のご依頼などは,管理者 までお寄せください.
なお,お問い合せをいただいた場合や投稿の削除のご依頼をいただいた場合に,すぐには対応できないこともありますので,あらかじめご了承ください.