認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
 こちらは認知症に関するテーマを基に,地域・年代・職種に関係なくおのおのの意見を述べていただく場です. 1つのテーマを基にさまざまな視点,立場からの意見および取り組みを知ることを目的としています. 日本認知症ケア学会会員,認知症ケア専門士にかかわらずお気軽にご意見をお寄せください.

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今月のテーマ

開設10年ほどになるグループホームで働いているスタッフです.
ここ数年,入所している人がどんどん重度化し,身体的な介護が必要な状況になってきています.私たちのグループホームでは看取りまで行った経緯がありますが,いまは重度の人への食事,排せつ,入浴などの基本的なケアだけで1日の大半がすぎてしまい,比較的最近入所された身体が元気な人は,外出の機会が減少するなど,以前に比べ十分なケアができなくなっていると感じています.住み慣れた場所で最期まですごしてもらいたいという思いがある一方で,グループホームのあり方としてこれでよいのか悩んでいます.
みなさんのご意見をお聞かせください.

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投稿:男性 40代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2016/05/24 12:24:38

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編集委員会より
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今回のテーマは,グループホームの利用者の介護度の重度化に関する課題でした.
グループホームといえば,家庭的な環境の下で食事のしたくや掃除,洗濯などを利用者とスタッフが協力して行い,近隣の住民とかかわりながら共同生活を営んでいく,そんな姿が想起されます.こうした共同生活を通して,利用者や家族がグループホームで最期まで生活したいと考え,スタッフもまたごいっしょしたいという思いが生まれることは自然な感情であるかもしれません.
しかし,今回相談いただいたように,身体的な介護や医療的なケアの必要性が顕著になった場合,既存のグループホームの設備や人員配置では対応がむずかしくなり,かつ,まだまだお元気な利用者の生活を大切にしながら,どう共同生活という形を作り上げていくかという課題に直面すると思われます.今回は,そうした課題に真摯に向き合っているみなさまの貴重なご意見をお寄せいただけたと思っています.意見のなかには,グループホームそのもののあり方に関するものや,現状でできる取り組みに関するものなどがありました.現状でできる取り組みとしては,医療的なバックアップ体制をつくることやケア技術の向上,時間配分を見直し,元気な人へのケアの時間をつくることなどが挙げられました.現状では,なかなか解決がむずかしい課題ですが,まずはそれぞれグループホームがおかれている状況を踏まえつつ,改めて施設の掲げる理念を再確認し,そのホームでできることや強みを生かしたケアを模索していくことが大切ということがみえてきました.ご意見をお寄せいただきましたみなさま,本当にありがとうございました.


投稿:男性 40代  ホームヘルパー 茨城県 グループホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2016/04/05 6:48:12

グループホームは認知症ケアに特化するべきだと存じます。しかしながら現在の人員配置基準では在宅が難しくなってきた人から看取りが必要な人まで個々に尊敬を守るケアを対応するのは非常に厳しい状況であります。要介護3以上の方は特養等に移って頂き要介護2以下の方をみるようにすれば良いのではないでしょうか。


投稿:女性 50代  介護福祉士 神奈川県 グループホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2016/03/26 16:22:22

私の勤めるグループホームは開設十数年になります。開設時は、他のグループホームと同じように、認知症の方々と外出したり、一般的に「グループホームらしい」と言われる援助を行っていたと思います。しかし、医療法人のグループホームであるため、開設以来ずっと看取りも視野に入れていたため、手探りの状態ではありましたが、重度化、看取りにずっと取り組んできました。ここ数年は、開設時に大変活動的でいらっしゃった入居者の方々が、一人二人と看取りの時期を迎えられ、つい最近、とうとう最後の方のお見送りをしました。
介護職員としての私は、最近は、まだまだ動ける元気な方が、動けなくなって行く重度の方と生活を共にし、その事についてその人が見せて下さる否定的な反応も肯定的な反応も、大切に思えるようになってきました。軽度の入居者の方々は、自分が今後、このグループホームと言う狭い世界でどう生きていくのか、認知症でありながらも、鋭い感性、関心を持って、スタッフや周りの入居者を見つめている、と感じます。
ここまで来るにあたり、必要であったことは、確かな医療連携のあり方、食事、排泄、入浴、全てについて、スタッフが確かな知識・技術を持つこと、業務の効率化(今までのやり方に囚われない発想の転換が必要でした)、等であったと思います。どの事項についても、私の勤める所でもまだまだ、改善の余地がたくさんあると思います。
ただ、重度化を支える医療連携が、形だけではなく、実際的・現実的に整備できるかどうか、という所がそのグループホームが重度化・看取りに取り組むことができるかの基本条件だと思います。私の勤める所は医療法人であったため可能であった部分が多く、そうでないところで成功している事例は、私も知りたい所です。


投稿:男性 50代  その他 青森県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2016/03/16 3:30:14

全員が平均的な対応が出来る状況であるとは非常に難しいですね。本人が最後の住処として意思を表していれば、それに応えていくことは大事かと思います。ただ、家族と話し合ってみて、特養や療養型などへ移れるような考え方があれば、適切な場所での介護を必要としている旨は話しておいたほうが良いでしょう。そして重度化対応が増えれば増える程、人手も不足してしまうのが現状ですので、一番は、スタッフ側の疲労蓄積や精神面が回復できる環境作りが管理者、経営者に必要なのかも知れません。人手不足も解消出来なければ、業務内容の省略化や1日のやるべき事柄を効率的に行ってくしかないと思います。グループホーム・・・その人が認知症になっても住み慣れた地域で自立した生活を、、、、、というようなイメージを持っています。個人的には、介護スタッフの能力に見合わない程の無理な状態のまま利用者を事業所で抱え込まないことが、お互いのバランスが図れて元気な高齢者が生き生きしている姿を見られていると思ってます。周辺の施設事業所関係者にもどんな状況かを話してみたり、役所や包括などへの情報提供も、何かしらの手助けが出てくるかも知れません。身体的な重度化もあれば、認知症状の重度化もあります。余裕があれば対応出来ますが、誰もが限界点を超えた先には虐待的、身体拘束的な状況下が待ち伏せています。そうならないよう、皆さんで話し合って事前対策を講じては如何でしょうか。


投稿:女性 60歳以上  介護福祉士 兵庫県 グループホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2016/03/10 10:39:33

現在在職しているグループホームでは、立地条件が悪く、散歩や外出、買い物などにとても不便な場所で
職員の皆がグループホームとしての活動がしにくいと感じております。入居された時には、元気な方も、
年数がたつにつれ、重度化されておられ、車いすの方も増えつつあります。歩行されていても、常に
見守りや介助を必要とされる方がほとんどとなっており、全員での散歩などできない状態となっております。
人生最後まで、過ごしていただくことはとってもいいことなのですが、やはりグループホームの役割として、
共同生活をすることをしていただくために、どのようにしていただけばいいのか考えさせられます。
人員を増やすことができれば可能であるかもしれませんが、経営的には難しいようです。私は、特養から
グループホームにきて、お一人お一人がよく見えていい反面、グループホームで活動の場面がうまく提供でき
ず、何もしていただけないと家族からも言われる状態であり、日々悩んでおります。皆さんが同じように
いろいろな活動ができないなか、満足していただけることは永遠の課題となっているように思います。


投稿:女性 40代  介護福祉士 大阪府 グループホーム 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2016/03/07 14:35:46

以前は介護が重度化した方は退居していただく方針のグループホームもあったようですが、現在はどこも
同じ悩みを抱えていると思います。私のホームも8年から10年目頃に同じような経験をしました。
重度化するとやはり関わるスタッフの数も増やしてほしいけれど、なかなか現実には難しいと思います。
全業務の中で、時間配分を見直し、少しでも効率的な方法を考えました。担当制にして、お元気な方へ
短時間でも接する時間を作る、月単位で考えてお元気な方に楽しんでいただける日を作るなど、できる
ことから始めてみました。外出は確かに減りましたが、室内のアクティビティは増えました。
グループホームの位置づけも変わってきたので、悩みはつきまでんが、こうあるべきということより
今できることを少しずつ取り入れてはどうでしょうか。
現在13年になり、再び元気な方が増えましたが、それはそれでまた色々とありますしね。



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