認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
 こちらは認知症に関するテーマを基に,地域・年代・職種に関係なくおのおのの意見を述べていただく場です. 1つのテーマを基にさまざまな視点,立場からの意見および取り組みを知ることを目的としています. 日本認知症ケア学会会員,認知症ケア専門士にかかわらずお気軽にご意見をお寄せください.

 なお,本サイトにいただきましたご意見は日本認知症ケア学会機関誌「認知症ケア事例ジャーナル」へ掲載させていただく場合がございます.予めご了承ください.

<注意事項>
こちらはテーマに対するご意見を述べる場所となります.テーマに関係ない内容および宣伝等はご遠慮ください.
特定の人物の名前を挙げての誹謗・中傷,投稿者同士の批判その他管理者が掲載に不適当と判断した場合,
削除対象となりますのでご注意ください.

今月のテーマ

内科病棟に勤めて2年目の看護師です.病棟にはご高齢の人が多く入院されます.時々認知症をもった人もいます.入院される患者さんについて「認知症がある」「高齢で理解力は不明」といった情報があると,身体拘束の用具を準備するようにリーダーから指示されます.
看護学校で,身体拘束は患者さんにとってよくないことだと学んでいたので,「身体拘束はしないほうがよいのではないか」と先輩の看護師にたずねてみましたが,「これまでずっとそうしてきたから」「外して転倒してしまって,入院が長引いたらどうするの」と言われてしまいました.
急性期の病院で身体拘束をしないようにするためには,どのような取り組みを進めていったらよいでしょうか.

新しい記事から表示します.1度に20件の書き込みを表示します.
投稿:女性 40代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2015/07/09 21:04:46

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
編集委員会より
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

今回は,高齢者であることや認知症であることを理由としての身体拘束に疑問をもった急性期病棟で働く若い看護師からの相談でした.
7名の方からアドバイスをいただきました.貴重なご意見をありがとうございました.相談者の立場に共感していただくとともに,解決していくための具体的な取り組みをご紹介いただいたと思います.
相談者は,「身体拘束を当たり前と思わないことが大事」という言葉に励まされたとのことです.そして,アドバイスのなかに安心してもらうケアとして具体的な内容が挙げられていましたので,それは実施できそうだということでした.しかし,自分から勉強会などを企画するような,病棟全体を巻き込む取り組みは至らないようすでした.アドバイスのなかに,上司が身体拘束を行うことに対して厳しいため,適正な身体拘束かどうかを見極めるカンファレンスなどを行っているというものがありましたが,病棟であれば師長,主任といった,リーダーの方針やサポートが大きいのだと思います.
アドバイスの内容を総括すると,急性期治療の場であっても必要な身体拘束はごく限られた時間であり,行っている身体拘束は適正かどうかを検討し続け,早期に外すことに取り組む必要がある,ということです.そのためには,安心できるケアや環境の工夫によって身体拘束を外していくことが可能であることをスタッフが認識すること,身体拘束をしないのが当たり前の組織文化をつくっていく必要がある,ということです.
コメントを寄せていただいた方々の意見が急性期治療の場にも浸透するように,そのためにも認知症ケア専門士など,専門的な学びをされた方々の活躍を期待したいと思います.


投稿:男性 30代  看護師・保健師 愛知県 病院 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2015/06/22 9:42:53

拘束については確かに問題となっています。どうしても急性期病院となると治療が優先されてしまい、患者や家族の思いが後回しにされがちだと思います。当院は上司が拘束については厳しいためなるべくしない方向で働きかけをしているので、拘束を行ったとしても記録を残し定期的にカンファレンスを行い、必要性を検討するとようにしています。自分の持っている専門士の資格と知識がここで少しでも生かせたらと週1程度で勉強会も行っていけるように今年度は提案しています。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 神奈川県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2015/06/18 10:52:00

身体拘束をリーダーから指示されたら拒否できませんよね。
病院では命の危険がある場合などには身体拘束は認められるので、安易に拘束されている患者様もいらっしゃるのでしょう。
 私の勤務していた有料老人ホームでは、身体拘束しない方針でした。家族の同意や30分ごとの記録を義務付けられ、必要最低限でしか行いませんでした。また、職員会議などで勉強会などをしており、スタッフ全員が身体拘束をなくそうと努力していました。
 老人ホームでは、一日でも長く、お元気で暮らせるように体調を管理していますが、残念ながらホームで体調を崩し、病院へ入院する方もおられます。利用者さまに認知症があると、多くの場合身体拘束を受け、退院後のADLは低下しています。ADL以外も環境の変化などから意欲低下などがみられ、認知症状も悪化してしまいます。

 急性期の病院では、一時期の身体拘束は必要だと思いますが、過剰な拘束をしていないか、十分に観察してください。身体拘束をなくす取り組みをしている病院があるなら、事例を参考にするなどして、あなたがリーダーになる時には少しでも改善出来るように、まずはご自分だけでも取り組んでみたらいかがでしょうか?


投稿:女性 20代  作業療法士 三重県 病院 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2015/06/16 18:02:45

身体拘束に疑問を抱くことが、身体拘束をなくしていくための第一歩だと思います。
急性期の病棟では安静臥床を強いられ、高齢の患者さんがせん妄状態に陥ったりすることが少なくありません。
そういった患者さんは点滴を抜去してしまったり、安静臥床すべき時期に立ち歩いてしまうことがあり、認知症の患者さんについては特に多くみられるのが現状です。私はそのような現状について、なぜそのような行動をとってしまうのか、を考えることが重要だと考えています。実際に話を聞いてみると、点滴に違和感を感じていたり、なぜ痛みがあるのかが理解できない患者さんや、一体どこに連れて来られたのかと不安が強い患者さんがとても多いように感じます
それに対して頻回に訪室し、声をかけ説明を繰り返すといったケアで、患者さんが少しでも安心してもらえればと考えています。家族さんに説明してもらうことや、手紙に残してもらいそれを見てもらうことで、安心してもらえる患者さんも多いと思います。


投稿:男性 30代  作業療法士 兵庫県 病院 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2015/06/12 17:21:09

私は時期の問題だと思います。
どうしても入れないと生命にかかわる点滴や薬がある際には、身体拘束(家族同意の上で)は致し方ないかと考えます。しかしながら、大事なのはその拘束行為を延々と続けるのではなく、早期に拘束を解除できるように、周りの環境や認識作りが大事と思います。

「一時的な拘束をして治療を遂行し、時期が終われば早期に拘束を外す」、これが出来れば長期的にみてもっとも入院期間が短期間で済むのではないかと考えます。


投稿:女性 40代  看護師・保健師 大分県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2015/06/12 11:47:58

施錠。身体拘束。抑圧や差別はもっとも屈辱的。することが決まってるから…ではなく、行動を制限してしまってると…非人間的な状態を強いてる。という、自覚だけは失わないで欲しいですね。人手が足りない。施設のつくりが悪い。日本の制度が不十分。社会の成熟度がまだ追い付いていないのもわかります。でも、専門職として追及は怠ってはいけないと思う。認知症という状態にある人が1日24時間のうちどれだけの時間を人として行動の自由を保障できるか。年寄り笑うな行く道じゃ〜♪


投稿:女性 40代  介護支援専門員 秋田県 病院 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2015/06/11 22:12:50

私は、急性期の総合病院で介護支援専門員をしています。ベース職は看護師です。非常に難しい問題です。今日まさにその場面に遭遇しました。止むを得ず、拘束しなければならないこともあると思います。しかし、それを当たり前と思わないことが大事なのだと思います。家族との信頼関係を築き、十分に説明し、できるだけ早期に拘束を取ることができるように努力することが務めだと思います。いつまでも漫然と拘束をし続けることで!かえって不穏な状態になり悪循環になることも少なくありません。医療職はこれは非 常識なんだと感じる感覚を持つことが大事です。


投稿:男性 50代  介護福祉士 埼玉県 老人保健施設 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2015/06/11 0:10:41

お勤めしている病院で、身体拘束について話し合ったり、勉強会を開催したり、今一度取り組む事が出来ることから始めるのも一つの方法です。職員集団の意識が今まで通りだから、では変わらないだろうし、しかし集団がレベルが今は発展的な初期の状態なら、スーパーバイザーを頼んだり、点滴を外してしまうから手を結くや胃瘻を抜いてしまうから手袋をつける、ベッドから落ちてしまうから四点柵をする、から畳の上に布団を敷いたり、感知式ナースコールに取り替えたり、薬漬けでなく、プラセボで気持ちに応えることを優先したり、良し悪しだけではないですが、人権を尊重出来る仕事として、どうかなって考える時期なのかもしれないです。やった事ない事を定着させるまで、苦労するでしょうが、認知症ケアとしての患者の受ける心的外傷や無用と思う存在にしてはいけない。



以上は,新着順1番目から 8番目までの記事です.

 


この掲示板に関するお問い合せ,または投稿の削除のご依頼などは,管理者 までお寄せください.
なお,お問い合せをいただいた場合や投稿の削除のご依頼をいただいた場合に,すぐには対応できないこともありますので,あらかじめご了承ください.