認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
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今月のテーマ

私はこの2年間,高齢者施設で管理栄養士として働いてきました.
実は先日,異動してきた新しい管理者に,利用者へ提供する食材について「日によって米飯の粘り気が異なっている.粘り気が強いと,認知症の利用者がはしやスプーンで1口分を取り分けるのがむずかしくなってしまうから,注意してほしい」と苦情を言われてしまいました.予算のなかでおいしいお米を選んでいるのに,このようなことを言われたのは初めてで,戸惑っています.
先日は,みかん入りの牛乳寒天をデザートとして出したら,管理者から「認知症の利用者に提供する果物は生がいちばんよいのに,どうして牛乳寒天のなかに入れてしまうのか」と言われてしまい,言葉にできない違和感がありましたが,反論はできませんでした.このようなことが続くなら,ここでは仕事を続けていけないのではないかと思ってしまいます.
新しい管理者はどうしてこのような苦情を言うのでしょうか.ほかの高齢者施設では普通に行われていることなのでしょうか.みなさんのご意見や経験談をお聞かせください.

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投稿:女性 40代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2015/07/09 21:06:14

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編集委員会より
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みなさま,貴重なご意見をありがとうございました.相談者から,ご意見を寄せてくださったみなさまへお手紙をいただきましたので,ここにお伝えします.

このたびは,ご意見をありがとうございました.
まず,高齢者施設の管理栄養士という私の立場を理解してくださったうえでご意見をいただけたので,とても安心し,うれしくもなりました.
ご利用者においしいものをたくさん食べてもらいたいという思いでこれまで仕事をし,以前の管理者にはとても評価してもらっていたので,新しい管理者の考えがよく分からずにいました.むしろ,自分の仕事をすっかり否定されたような気がしてならなかったのです.
話し合うことが大切であるとご意見をいただきましたが,これまで私が食事のことで介護士や看護師に提案しても,とくに意見をもらえるわけでもなかったので,いつの間にかひとりよがりになっていたようです.
これまでも何回かご利用者が食事するようすをみたことはあり,認知症の人が多いのは知っていました.しかし,この高齢者施設のご利用者のほとんどが認知症ということを最近知りました.ご意見をいただいた人に,認知症のためにみかんの皮をむいて食べるということがむずかしくなると教えていただきましたが,認知症とはそういうことなのかと,はっとしました.ご利用者が残したものと認知症の関係も考える必要がありそうだということも,みなさまからご意見でなるほどと思いました.牛乳寒天は栄養もあるし,飲み込みやすいし,おいしいと考えてきましたが,それだけでは不十分なのですね.
私はこれから認知症と食事との関係をもっと勉強して,管理栄養士としてやっていこうと思います.新しい管理者やほかの職員と認知症の人の食事について具体的にどうしたらよいか話し合いができたらよいのですが,いままでそうしてこなかったので,まずはわりと仲よくしている介護士と話してみようと思います.


投稿:女性 40代  看護師・保健師 愛知県 病院 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2015/05/20 12:20:01

大変な思いをされていることと察します。どうやら新しい管理者のかたは、それなりの認知症の利用者にあるべき食事のスタイルという考え方をお持ちのように伺えます。私も、まず話し合いの場を設けて、その方の思う食事のスタイルとは何か聞き出すというのが良いと思います。また、そこから、管理栄養士のお立場から、どのような思いで利用者に食材を提供してきたかお話してみてもよいのではないでしょうか。お互い、話し合うことから打開策が見つかるのではと思います。私の病院では、管理栄養士やSTなど他職種が連携し、さまざな食事形態を工夫しています。それは病院という規模だからできることかもしれません。どうぞ、打開策が見えてくることを願っております。


投稿:女性 60歳以上  看護師・保健師 長崎県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2015/05/08 18:57:29

以前80名の高齢者施設で働いていた時のことです。よく食事のことでは意見していました。開設当初学卒の栄養士でしたが途中から管理栄養士になり大変えらい位置についたと勘違いしていた人です。事務所で本とにらめっこしカロリー計算をし献立を作り、調理室に行き指導するでもなく、利用者の食事状況、残飯を見るでもなくという状況でした。私は必要なカロリーで作った献立でも食べなければ意味がないと思います。それを伝えても反論するという状況で、調理の方とで調整していたという状況でした。栄養士さんに知人もたくさんいますがとてもまじめに取り組まれ利用者様のことを思っていらっしゃいます。
みなさんが言われているように新しい管理者とのコミュニケーションが第一と考えます。管理者さんが言われることも一理あると思います。認知症の方であればみかんは皮をむいて食べるという行為ができるかできないか、ご飯をたくさん口の中に入れ込むと咽こみ誤嚥=肺炎につながる、箸、匙でできないときは手でつかんで食べるなどいろいろなことが現場ではよくあります。管理者が言ったことを苦情ととらないで、なぜなのかよく話し合うことが大事だろうと思います。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 神奈川県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2015/05/08 12:01:39

新しい管理者との関係が構築されていない様ですね。私は以前、相性の合わない管理者の下では働く意欲が湧かず退職した経験があります。仕事ですから、自分の意見を通すことは難しい場合があります。
 管理栄養士は、ほとんど1人で仕事をする職種ですが、利用者の状態に合わせたり、予算の範囲内で工夫することが求められ、難しい業務だと思います。
 今まで評価されていた事が全く評価されなくなったのでしょうか?
色々な管理者がいますから、管理者によって判断基準は違うのが当然です。新しい管理者とのコミュニケーションで、意思疎通を図る事が大切でしょう。それも仕事の1つです。
 独りよがりで判断しないように、気をつけてくださいね。


投稿:女性 60歳以上  看護師・保健師 愛知県 グループホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2015/05/06 22:21:42

私が思うに、双方のコミュニケーション不足と思います。端的に「仕事を続けていけないのでは」と考える前にやるべきことがあると思います。あなたの仕事の目的は何でしょうか。まず現場に足を運んで現状をみて感じてください。管理者の言葉ばかりに振り回されたり、感情的にならず、現場をしっかりと見ることで何かをつかむことが出来るでしょう。皆さん美味しく食べていますか?残しているものがあったらその訳は何ですか?それらをみたあとで、自分の考えてた献立の思いや信念を持って管理者と率直に話してみてください。そこからスタートするものがあることに気づくでしょう。皆いい仕事をしたいと思っているからです。現場を知ること。他職種で構成された介護施設では、机上の論理ではなく、忘れがちになる大切なピントが沢山あると信じています。



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