認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
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今月のテーマ

私は認知症対応施設に勤務する社会福祉士です.最近,地域の人々の認知症への関心が高く,市民センターで認知症ケアについて話をしてほしいという依頼を受けます.私は講義のなかで,地域では早期発見・早期対応が大切だということを伝えるのですが,聴く側は薬や治療についての専門的な知識を得たいと望んでいるようです.私は,認知症についての基本を理解せずに,知識欲を満たして分かったつもりになられてしまう現状に違和感を覚えます.
伝えたいことと聴く側の希望をどのように折衷していったらよいでしょうか.アドバイスをお願いします.

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投稿:女性 60歳以上  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2014/01/06 13:12:10

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編集委員会より
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貴重なご意見をありがとうございました.みなさんからのアドバイスは,相談者の参考になったことでしょう.相談者からコメントが届きましたので,それを紹介することで,総評に代えさせていただきます.

みなさんから,「伝え方を工夫することが必要である」といったご意見を多くいただき,納得しました.なかでも,「こちらが大事だと思うこと(と),相手が知りたいこと・求めていること(とは),違うんですよね」というコメントに,はっと気づかされました.私なりにはそれを分かっているつもりでした.しかし,その違いをしっかりと理解したうえで,伝え方を工夫していなかったのです.講義の構成を組み立てるなかで,「これも伝えたい,あれも伝えたい」という気持ちが大きくなり,その結果,たくさんの要素が詰め込まれた構成になっていました.
 企画側の意図,聴講者が求めている内容,そして,私が大切にしたいことを含めた構成にするためになにをすべきかの回答は,みなさんのコメントのなかにあります.まずは,「聴講者といっしょに考えていける講義」とすることを目指し,一歩踏み出したいと思います.


投稿:女性 40代  介護福祉士 神奈川県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2013/11/06 10:11:21

まず、伝え方に問題があると思います。講義の構成の仕方、話のテーマなどを事前にしっかりと準備してください。
聴講される方へも解かりやすいレジュメなど配るとよいでしょう。
最後に質疑応答の時間を取って、全員が満足できるようにしたらいかがですか。
質疑応答から次回のテーマが見えてきますので、1回で理解してもらおうとせず、数回に分けて行うことも出来ます。


投稿:女性 50代  看護師・保健師 愛知県 グループホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2013/11/01 14:46:56

私も「認知症ケアについて」というテーマの講演の依頼を受ける機会がありますが、その講演に参加される聴講生がどんなことを求めているのかの情報が、当日と違うと感じることがあります。実際用意したことと、かみ合わなかったり感じたら、途中で反応を見ながら講演の内容を変えるときもあります。または、時間にゆとりを持って、沢山詰め込まないで質疑応答の時間に調整してゆきます。しかし講演を終えるとなぜかいつも自己嫌悪に陥ますが・・・講演を聞きに見えた方は、一方通行でなくやはり自分たちも話したいのだなと思います。気楽に意見交流できる時間も中に入れるようにしています。上手な講演は、なかなかできませんね。逆に、講演を聞きに行って期待していたことと内容が違うことがあります。少しがっかりしますが、これは主催者側の調整の問題と思います。


投稿:女性 50代  看護師・保健師 山形県 病院 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2013/10/26 10:53:23

講義を受ける側が「自分が・・家族が・・認知症になったら・・治るのかしら?どんな治療があるのかしら?」などに不安や興味を持たれるのは、至極当たり前の事と思います。けっして知識欲を満たして分かったつもりになっているわけでは無いと思います。認知症全体を理解する上では薬の事も治療も欠かせないこと、それと同じく日常的に関わる際の注意や症状、周囲が気づきやすいポイントなどを話すと「ああ、思い当たる人がいる!その時は、どこに相談したら良いの?」「私の関わり方が間違っていたから、おばあちゃんは落ち着かなかったのね・・」などの声も沢山聞かれます。講師側と参加者側が一緒に考えていけるように、講演自体を運んでみてはいかがですか?


投稿:男性 60歳以上  その他 青森県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2013/10/23 0:24:39

あまり難しく考えず、

専門家として「伝えるべき事」は、上手く強調したりして伝えるべきかと思います。

例え、相手側が薬や治療について詳しく知りたい状況であったとしても、専門的立場として適切な対応等について話すことは大事でしょう。

それでも、そういった専門的、医療的な知識を得たい状況であるならば、協力的な精神科医師や看護師等にお願いして、アドバイザー、オブザーバーなどで参加していただき、一般人の質問や疑問などに応えられるよう対処すれば、聴く側への希望は満たされていくと思われます。
一人で抱え込む必要はあるのでしょうか?

実際、参加者が大人数となった場合、聴講側全員の希望意見を取りまとめることが難しいことも出てきます。
また、事前アンケートをとってから、講義内容を決める事も良いのかも知れません。

相手が聴きたい=相手が知っている事を話す   7割
相手が聴きたい=相手が知らない事を話す    3割(最も話題にすべき)
相手が聴きたくない=相手が知っている事を話す NG
相手が聴きたくない=相手が知らない事を話す  NG

の割合が、相手に伝わるコツだそうです。

最近、ビジネス誌に多いですね。
「気持ちの伝え方」「相手の心を打つ話し方」とか。


投稿:女性 20代  介護福祉士 北海道 老人保健施設 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2013/10/20 1:22:43

「認知症」という病気、とみなされてからも「ボケ」といった受け取り方が完全に払拭されたわけではないと思います。「なおらない病気」「自分のことやまわりのことがわからなくなる病気」と理解している方も少なからずいると思います。でもその人自身、自分の感情があるんです。ただうまく伝えられないだけなんです。言葉をうまく伝えられずに困っているから私たち専門職が気づいたり、地域の方たちの協力が必要なんだと思うんです。私たちも困っているときに誰かに気づいてもらったり支えてもらいたいですよね?
専門的な知識を求めるのは決して悪い事ではないと思います。誰かの役に立ちたい、少しでも理解したいと思ってもらえていることが私は嬉しいと思うし、困っている人の手助けの一歩になるんだと思います。
うまく伝えられませんが、ゆっくりゆっくり時間をかけていくしかないのではないでしょうか。グループワークなど様々な学習の仕方を取り入れて、自分だったらどうしてほしいか、その気持ちに少しでも気づいてもらうためにはどうしたらいいのかを自分自身で考える時間もあればいいのかなと思います。


投稿:男性 30代  介護福祉士 沖縄県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2013/10/19 17:46:08

地域包括支援センターの専門職と一般市民が双方に理解しやすい内容にしてみてはどうでしょう?例えば、解決策から原因までを逆にさかのぼりで理論的に伝える方法であります。
「薬物療法(アリセプト)」→「伝達物質を調整し認知症の進行を緩やかにする」→「脳内の伝達物質の減少」→「認知機能に障害がある」→「日常生活に支障がある」という流れで、具体的な表現は生活の行為を例にとると理解しやすいと思います。また、逆にさかのぼり内容を後ろから「なんで?」と繰り返すと解決へとつながると思いますよ!


投稿:女性 50代  介護支援専門員 岐阜県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2013/10/15 15:47:26

身近で介護に困惑しているクライエントは、直ぐに解決方法を聞きたがる事はもっともな事だと思います。
ケアマネを10年近くもしていると、結果どうしたら改善できるのかと解決策を求めるのはクライエントだけでなく、デイやヘルパーなどの事業所も同じです。
ケアマネは決して魔法の杖を持っているわけではないのに…。

「認知症ケア」といっても、さまざまな分野からの関わりがあるので、講義を引き受ける時にきちんと確認し、演題についても事前に内容を打ち合わせて、その内容でのプログラム作りやPRをしていくことが基本ではないでしょうか?
その上で、市民のニーズが医療的な解決策であれば、医師などの専門職に講演を頼むのがスジかと思います。一番良いのは介護職と医療職との両方による講演を開く事ですかね。

例えば医療職から認知症状の起きやすい疾患や治療方法の後に、それだけが対処方法ではなく、日常の対策や生活観察が必要なんですよと話しに添えてもらってから、日頃のケアなどを講演するとより効果的では?


投稿:女性 50代  介護支援専門員 新潟県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2013/10/13 19:19:50


 受講する方々は認知症ケアの講義ではなく他の講義でも聞く側のニーズに応えることが含まれていなければ、研修後満たされない思いを抱くのではないでしょうか。
市民の方々が認知症の薬や治療について得たいと思うのは、現在社会でそのような話題が多くみられるからではないかと思われます。
認知症の前段階である物忘れが進んでいる段階で認知症を予防していく、その為に受診し診断を受けて服薬を開始することは今社会で言われていることであり、これは要介護状態の方の認知症ケアだけでなく、高齢者世代に入ってこられた方々自身も興味があることだと思います。

 今回の講義の題名が「認知症ケア」とあるので要介護状態のご家族をどのようにケアをしていったらよいかということであると思います。ご家族が認知症になった時に介護する方々が抱くとまどいや不安についてどう対処したらよいのかということになると思います。
 認知症初期の対応が大切であると思いますが、その為の基礎的な知識や対応のし方を知ることは必要でしょう。自宅内のみで悩み苦しみ、対応のし方がわからなくて行き詰ってしまう家族も多いと思います。なぜ、認知症疾患の方々が混乱するのかを事前に知識で知ること、対応策を知ること、そして対応困難であるときは医師に相談することが大切なのではないでしょうか。別々のものではないと思います。

 実際には介護に疲れ、対応策を聞いても辛いばかりというご家族もおられます。しかし、サービスを利用し始めてデイの職員が介助している様子をみて対応のし方がわかった、変わったと言われる方も多いように思います。


投稿:男性 30代  看護師・保健師 北海道 病院 家族介護経験なし 投稿日: 2013/10/05 17:48:58

人にものを伝えるというのは、本当に大変なことですよね?

次元は違いますが、たいていの人はこういうことを経験しているのだと思います。
答えも、もっているのだと思います。

僕自身は、病棟で帰宅願望や、じっとできない患者の対応にスタッフが、こういう時はどうしたらいいのか?と聞かれることがあります。その場をしのぎたいためのマニュアル的な対応を知りたいんだと思います。

イラッときますが(笑)そんな簡単なもんじゃないですよね。

こっちが聞きたい!その患者のことはあなたのほうが知ってるだろ!
と心の中でつぶやいていますけどね。

粘り強く、本人にとってなにがいい時間の過ごし方なのか、本人についての情報を本人・家族から収集していかなくてはいけないのに・・。

そこが大事なんですけどね。ここには関心を示さず・・。

その場面で、こちらが大事だと思うこと、相手が知りたいこと・求めていること、違うんですよね。


そういった意味で、次元は違いますが、共感できます。

僕は実践で訴えていきますけどね。現場だからできることですが。

講演で、訴えるなら、事例を用いて対象者の理解度に合わせ、なぜ大事なのかということを自分の言葉で伝えれば
わかってくれるのではないでしょうか?


伝える内容ではなく、伝え方の工夫の問題なのだと思います。
答えはあると思います。周りから、講演を依頼される方なんですから、自信をもってやればいいと思います!



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