認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
 こちらは認知症に関するテーマを基に,地域・年代・職種に関係なくおのおのの意見を述べていただく場です. 1つのテーマを基にさまざまな視点,立場からの意見および取り組みを知ることを目的としています. 日本認知症ケア学会会員,認知症ケア専門士にかかわらずお気軽にご意見をお寄せください.

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今月のテーマ

私(看護師)が勤務している病院に入院中の,アルツハイマー型認知症の方(82歳,女性)について相談します.
2〜3年前から発症していたと思われますが,基本的な日常生活動作が保たれていたため,ご家族は「年相応の傾向」ととらえていました.しかし,十分に食事をしていなかったことに加え,処方されていた腎疾患治療のためのステロイドの服薬ができていなかったことによる腎機能の低下,さらに合併症(感染症)を併発したことにより,急激に身体機能が低下し,入院となりました.廃用性機能低下だったこともあり,入院後のリハビリである程度の身体機能は改善しましたが,立位をやっと保てる状況でトイレ移動にも介助が必要です.
ご家族は,ご本人がもっとも気持ちの休まる自宅への退院を希望しています.そうなれば,86歳のご主人と2人で生活することになりますが,ご主人は会社を経営しているため日中は留守にしています.また,近所に子どもが3人住んでいますがみなさん仕事をしており,介護は週末に限られます.このような状況から,介護サービスを利用したとしても,ご主人との2人暮らしは困難だと思われます.
自宅で生活するのが理想的だと考えるご家族の気持ちは分かりますが,すぐに入院前の状態にもどる可能性があります.医師をはじめスタッフも施設への入所等を勧めていますが,こればかりはご本人やご家族が決めることであり,周囲が強制することはできません.
私はどのように対応したらよいのでしょうか.みなさんのご意見をお聞かせください.

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投稿:男性 40代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2012/09/07 19:14:25

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編集委員会より
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お忙しいなか貴重なご意見をありがとうございました.
コメントをくださった方のほとんどが,自宅での介護を勧めていることに驚きました.また,そのなかに医師が2人いたことは意外でした.なぜなら,とくに医師は,医療のこと(リスクマネジメント)を優先に考える傾向にあるため,在宅介護に悲観的であると思っていたからです.
「パーソン・センタード・ケア」と言うのはたやすいことですが,認知症により判断力が低下している方やその家族の意見も含めてマネジメントすることは,実際には非常に困難です.それにもかかわらず,前向きに在宅介護に取り組むことを勧めるみなさんの姿勢をうかがうことができ,たいへん参考になりました.
社会資源を多く利用しても,入院前の状態にもどる危険は常にあります.しかし,みなさんからのご意見にもあったように,「御本人も,御家族も納得のいく生活を支援する」ことが重要だと気づかされました.


投稿:女性 50代  介護福祉士 奈良県 老人保健施設 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2012/08/31 1:14:03

家族を含めたカンファレンスが必要と思われます。カンファレンス前に 施設利用、居宅介護サービス利用、その他考えられる手段をある程度 お示しできる様に、医療側として、何を危険因子ととらえているのか、その因子を削減するためのサービスの受け方をお示しできるようにする必要があると考えます。 聞き取れるのであれば、御本人の意思も確認し、御本人も、御家族も納得のいく生活を 支持するのが仕事と思いますが、いかがでしょうか。


投稿:女性 30代  介護支援専門員 富山県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2012/08/29 12:29:34

このお二人が、どのような地域にお住まいで、どのような介護保険サービスや資源等が存在するのか、介護者がどんな状態なのかはわかりませんが、素敵な家族だなと思いました。

その人にとって幸せなこと、場所、ものはそれぞれですし、
このケースもそうですが、「何とかなる!」そう思います。

やってみて、できなかったら、また、次の方法を考えていけばいいのですから、とりあえず、
病院スタッフの不安な気持ちや、これからの予想される問題等を家族に伝えたうえで、
家族の力を信じて自宅で生活してみるのも一つだと思います。

頑張ってください。




投稿:女性 40代  その他 埼玉県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2012/08/20 19:52:29

有料老人ホームに勤務しています。
今の状況であれば、自宅で過ごしながらデイサービス・デイケア・訪問介護などの介護保険サービスを利用する形態でよいと思います。

ただし、ご主人も86才となると、3人のお子様もおそらく60才以上であると想定されます。そうなると数年後には家族介護も難しくなることも想定されますので、長期的な視野にて、有料老人ホーム(住宅型)も選択肢のひとつとして検討・情報収集するのもよいのではないかと思います。


投稿:男性 60歳以上  医師 茨城県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2012/08/14 12:29:57

介護認定を受けて、本人が希望している自宅への退院しましょう。近くに往診してくれる医師を見つけましょう。月水金をデイサービス、火木をデイケア(歩行リハビリには月水金をデイケア、火木をデイサービスがよいが、要介護度で限度額を越すかも)。通所サービス帰宅後、17時頃に訪問介護(生活支援)。ご主人は経済力があると思いますので、朝夕の主食は米飯(本人が夕方にヘルパー支援で2食分を電気炊飯器でセット)、副食物はご主人と家族でスーパーマーケットで月〜金を揃える。食事療法は管理栄養士の居宅療養管理でご主人、家族と共に指導を受ける。夕食宅配は腎臓食のため利用しない。金曜日夜から月曜日朝まで、3人の子供が交替で介護を引き受ける。洗濯、掃除は1週間に1回でよい。服薬管理は通所サービス時に朝の服薬、夕食後はご主人にお願いする。デイケアのリハでベッドからベッドサイドのポータブルトイレへの移乗行為を見守り介助程度を保ちたいです。
要介護度はおそらく介護度2ぐらいでしょう。訪問看護Stで24時間対応を利用したいが、利用すれば限度額を越すでしょう。医療は週1回(できれば土曜日か平日ならご主人の帰宅後)の訪問診療をお願いしましょう。在宅療養支援診療所であれば、24時間対応をしてくれます。
本人の希望を短期間でも叶えてあげ、要介護度が重度になれば、老健施設に月〜金、自宅に土日というプランを考えましょう。


投稿:男性 50代  医師 山形県 病院 家族介護経験なし 投稿日: 2012/08/12 12:05:01

身体機能として栄養状態の維持向上・内服管理・廃用の改善・維持をして機能的に維持できることが目標。
日常生活で独居である時間のケアプラン・夫の介護参加意欲が必要。
小規模多機能を利用して週末の自宅生活を近所の子供の支援を受けて自宅での生活を継続する。
要介護の程度でどの程度介護限度額を超えてサービス利用可能かの情報を得て在宅中心のプランを検討する。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 岐阜県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2012/08/07 12:50:31

昔私がケアマネとして担当していた方で、5分前のことも忘れてしまう認知症の、独居男性のケースがありましたが、この方は近所の娘さん家族のサポートを受けながら、在宅サービスを多種有効利用して、在宅生活を過ごされました。
デイやショート、ヘルパーの巡回型訪問を組み合わせれば、在宅生活も全く無理な物ではありません。ただ、それにともなうリスクがあることは間違いないですし、入所相当もしくは入所した時以上の費用がかかる事もあり得るので、それらの諸問題を夫を始めとする介護者がどのように受け入れられるかだと思います。いきなりの入所では何か心残りを感じる家族も、十分な介護に挑戦してみてからなら、お互いに納得して入所に切り替わる場合もあります。今、白か黒かを決めるのは、きっと無理なんでしょうね。

慣れない施設で細々と長生きするより、馴染んだ自宅でしんどくてもいいからという高齢者が多くみえるのも事実です。迷った時私は、「誰が安心したいのか」を考えるようにしています。


投稿:男性 30代  介護福祉士 沖縄県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2012/08/03 13:20:54

退院後の在宅生活でのケアに関してとても難しいと相談内容だと思います。罹患・身体的な状況に対する身体介護・生活援助・服薬管理等は24時間必要だと考えられますし、また在宅における環境整備等(車いす使用も検討)も重要で転倒のリスク(2次的リスク)にも注意を払わなければいけないと思います。付け加え、ご主人の生活スタイル・会社経営・介護力と妻への思い等も汲みとり、近所に住む子ども3人からどのぐらい介護協力が得られるかが1つの焦点になると思います。
 日常生活全般に介護等が必要となる為、入所型またはGH等の施設は検討・準備していくことは前もって重要であると考え、またアルツハイマー型認知症は脳血管性認知症と違い、認知・判断に大きな変化があることを事前に理解してもらう説明が必要だと思います。その上で、ご本人が在宅生活を継続的に行っていく為に必要な社会資源を相談員等(社会福祉専門職)と話し合い、在宅生活を取り巻く環境に必要な福祉サービスを選んでいく。例えば、居宅サービス(訪問・短期入所等)や地域密着型サービス(夜間対応訪問型等)の利用を地域包括支援センターと調整していくことも考えてみる。また、医療保険で利用できるサービスも探し出していく。その他、ご本人の興味や特技を活かし、ディサービスや地域活動への参加も検討できるでしょう。
 これ以上のサービスは家族によるふれあい介護しかありません。家族がいかにご本人と向き合い、介護や生活等を通してどこまで関わっていけるのか、その為にご主人・子ども3人が相互に協力し、住み慣れた家でご本人を支えることを希望するのであれば、家族会議等で仕事の量(出勤日・時間)を減らす、日替わりで介護の役割を決めていく必要があると考えられます。
 最後にご本人ができる役割を継続させ、残存機能の活用と新しい発見にも触れながら生活の質(QOL)に着眼したケアを行っていくといいでしょう!受け身だらけの介護でなく、ご本人の能力に働きかける介護を!



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