認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
 こちらは認知症に関するテーマを基に,地域・年代・職種に関係なくおのおのの意見を述べていただく場です. 1つのテーマを基にさまざまな視点,立場からの意見および取り組みを知ることを目的としています. 日本認知症ケア学会会員,認知症ケア専門士にかかわらずお気軽にご意見をお寄せください.

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今月のテーマ

私はデイサービスで働く介護福祉士です.
私が勤めているデイサービスは認知症の方専門ではなく,認知症の方と社会参加を目的とした方がいっしょに利用しています.認知症のAさんは最近さまざまなことに混乱するのか,突然泣き出したり怒ったりします.すると,社会参加を目的に利用しているBさんがAさんを指さして,「こんな訳の分からないことを言う人といっしょにはいられない」と怒り,私たちに「Aさんの利用をやめさせてほしい」と訴えてきました.私はBさんに,Aさんの認知症症状について一所懸命に説明しましたが,なかなか理解してもらえません.
 私はこの状況にどのように対応したらよいでしょうか.みなさんのご意見をお聞かせください.

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投稿:男性 40代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2011/06/09 22:37:58

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編集委員会より
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みなさまからのご意見はとても参考になりました.ありがとうございました.
いただいたご意見から,今回のテーマのような悩みを抱えながらケアにあたっている人が多いことが分かりました.ひとりで悶々と悩むことなく,周囲に相談してもよいのだと安心した人も多いのではないでしょうか.
デイサービスで,社会参加を目的にしている人と認知症の人がいっしょにすごすことによってこのような問題が生じる反面,認知症でない人への啓発的な意味(ただし,認知症の人を見せ物にしないことは絶対の約束のうえ)や,ともに支え合う意味などを語り合う大切な機会を与えられたととらえることもできます.
認知症の人がとっている行動は,社会参加を目的にデイサービスを利用している人に,「いずれ自分も……」といった,言葉にできない不安や喪失感を与えているかもしれません.大事なことは,このような状況になる前,またはなったときに,デイサービスを利用しているみなさまで認知症について語り合うことではないかと思います.
デイサービスでレクリエーションなどのアクティビティを行うほか,公民館などで行う講座などで意見交換するのもひとつの解決策かもしれません.


投稿:女性 40代  その他 茨城県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2011/06/07 22:21:29

ディサービスでこのようなことに対して認知症の方の側に立ったとき認知症ケアが適切に受けられるのかと逆に思うときがあります。このような背景を生み出している要因として介護保険サービスの特性が上げられると思います。認知症があっても専門の施設でなくても利用できるという点です。
このような事例の場合、やはりスタッフやボランティアの方々が間に入ってまず話を聞いています。スタッフは両者を取り持ちながら利用者間の人間関係を気にかけながら席順を考えたり説明したりして、またスタッフと利用者との人間関係も築いていくことも大切なことです。
このようなことが生じるとスタッフにも認知症の方を軽蔑してしまうようなことが発生してしまうことがあります。決してあなたが悪いわけではないのだけれど、軽蔑的な言動をしてしまうとあなたが悪くなってしまうと話すときがあります。担当ケアマネジャ−にも相談し検討していくのも一つの方法かも知れません。認知症の方同士でもこのような事例は生じたりします。相性や人間関係の部分もあると思いますし考えるといろいろなことが原因のようにも感じますが、こういったことも介護のやりがいの部分なのかもしれません。


投稿:女性 40代  介護福祉士 神奈川県 デイサービス・デイケア 家族介護経験なし 投稿日: 2011/06/05 18:35:55

私のデイサービスでも同じような事があります。認知症状の強い方は他利用者様にとっても理解の難しい面があるようです。しかし、「昔取った杵柄」はないでしょうか? 声の大きな方には「体操の掛け声や歌の音頭とり」大工仕事が得意だった方には「木工作業用のヤスリかけ」など等、作業の全工程を行う事は出来なくても得意な部分を担当する事により、他利用者様からの目が変わるのではないでしょうか?(人には得意、不得意があるので、認知症状がない方でも自分が不得意の事をできる人には一目置くのです)
 小規模(10人定員)の為、席を離す等の対応をとっても視線の中に入ってしまいます。私たちスタッフは他利用者様が「なぜ、泣いているの」「何で怒っているの」とその方に声をかけてあげる事が出来る関係を作るようにしていますす。(Bさんにとっての社会参加の意義でもあると思います)


投稿:女性 40代  介護支援専門員 長崎県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2011/06/02 9:37:30

高齢者にとって認知症に対する偏見は思いのほか強いと思います。Bさんには根気強く説明し、Aさんにもよいところがあることを理解してもらうようにするには、時間がかかると思います。お互いの性格や相性もあるのは、認知症を患っていることだけが原因ではないと、思います。しばらくは、離れた席を準備するなど、直接の関わりが少なくなるように様子を見て、それでも厳しいときは利用日を検討することも必要かと思います。


投稿:男性 30代  社会福祉士 大阪府 デイサービス・デイケア 家族介護経験なし 投稿日: 2011/05/30 21:54:31

デイサービスのあり方によると思います。ただ、法整備上、一般のデイは要支援から要介護まで幅広く受け入れることができます。それだけに、いろいろな歩み、認知症の有無、十人十色です。それを一つの集団にまとめて、ケアしようとすること自体不可能です。本人の意思、選択が尊重されるならば、認知症の専門性を考えていけるデイを選ぶほうが得策ではないでしょうか?自然と小規模のデイが望ましくなってくると思われます。また、一般論として、デイは負担軽減、遊ぶ場所など少し履き違えた見解が定着しています。若年の方がカミングアウトして下さるご時世になったのです。他人ごとではなく、わが身の問題なのです。自らの意思で選べるよう、周辺関係者が正しい知識でもって、いかにご本人の意思にそった参加型サービスが実現できるか、その課題を追求すべきです。


投稿:女性 40代  介護福祉士 東京都 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2011/05/30 11:47:31

私が勤務していた、デイサービス、デイケアでもそして入所なさっているご利用者様のなかでも起きやすい出来事かと思います。その中で私も迷っていたのが、認知症の方とそうでない方、認知症の初期の方、中期、後期の方など、レベルによってご利用者同士を分けて対応するわけにもいかず、認知症ではないかたに「この人は認知症ですからあなたのほうで我慢してください」と言うことなどできるわけでもなく、さりげなく嫌がっている方から遠ざけたりしていました。
でも、「病気も特徴のうち」という言葉を研修で聞いたことがあり、それなら性格が合わないんだと思えばいいかもしれないと、それからはなるべく病気を含んで気の合いそうなご利用者と席を近づけたり、製作やレクリエーションなど行うときには、ご一緒にいてもらうように配慮したところ、認知症があってもなくても、無口な方同士や、世話焼きが好きな方同士、話好きな方同士など自然に輪ができ、その輪を行き来する方もいて、なんら私たちと変わりないことを教えてくれました。
気の合わない方と一日中一緒なのは誰しも苦痛ですものね。
ご利用者がどうしたいのかじっくりお伺いするといいかもしれませんよ。


投稿:男性 30代  介護福祉士 滋賀県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2011/05/30 0:06:48

開設3年目を迎えた小規模多機能で勤務していますが、利用されている方々の目的や心身の状態は様々です。
例えば、周辺症状が強く落ち着かず常に廊下を行き来されている方や、サロン感覚で趣味や談話などを楽しみに来られている方 などです。
デイサービスに限った問題だとは思わず、入所型の施設でも同じような事はあるのではないでしょうか?
 限られた空間の中で様々な目的や状態の方々がそれぞれ生活している訳ですから、利用者それぞれの「合う」「合わない」という関係性があっても当たり前だという考え方のほうが大切だと思います。自分の事業所でも同じようなことは経験しています。しかし、仕切りを設けたりするような対応方法はとりませんでした。そのような対応をしてしまうと、周りに対し悪いものを隠すかのような受け止められ方をされてしまい、更に認知症を有しているその方が生活するための空間を失うことになりかねなかったからです。
 
大切なのは事業所全体で利用者一人一人に対する受け止め方を確認すること、
 次に、認知症があってもその人が出来ることや得意・興味のある事を見つけることだと思います。
あとは、その方の認知症の症状に合わせた関わり方や活動を行っていく、で十分なのではないでしょうか?
その関わり方がどの様な形であっても、認知症を有しているその方が出来ることや好きなことを行っているその姿をみれば自然と周りの方もその方を受け入れられるようになっていけるかと思います。

間違っても、社会参加を目的にしているBさんを怒らせない為に、認知症のAさんを落ち着かせる という考え方だけはありませんように。。


投稿:男性 30代  その他 北海道 大学・研究機関 家族介護経験なし 投稿日: 2011/05/24 16:42:19

利用者が混在するのは、多少なりともどこのデイサービスでもある問題ですし、
利用者の状態像によってグループ分けすることは、一定程度可能ですが、
全てを分けることは、物理的に難しいかと思います。
ただ、状況が異なる2名の方に対して、同じ環境、同じプログラム、同じようなスタッフの接し方では
駄目なのもお解かりかと思います。
何事にも限界はあるかと思いますが、少なくとも一律の対応や混在しての関わりでは、
認知症のAさんもそれを指摘するBさんも救われません。
所属デイサービスの管理者の方も交え、全体で課題を共有し、改善することをお勧めします。


投稿:女性 40代  介護福祉士 山口県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2011/05/22 11:18:46

小規模デイサービスに勤務しております。事業所は有料ホーム、認知の無い方のデイ、小規模デイ、認知デイなどと展開していて、利用者さんのニーズに合わせたサービスのデイを利用して頂くことが出来、恵まれた環境だと思いますが、問題なのが小規模デイでの利用者間のトラブルです。認知の程度が境界〜軽度〜中度とバラツキがあり(利用単位の問題で本来なら認知デイになる方もおられる)また小規模ながら有料の方や顔みしりなどの派閥が有り、新規利用者がなじめない、バッシングがあります。特に認知の方は感受性が敏感で表情や雰囲気からも感じ取られ利用拒否につながっております。他の方のコメントのように気分転換を図って頂いたりの対応、集団レクでは、せかされたり野次をとばされないよう個別対応やゲーム内容を工夫しておりますが、個別対応も職員の人員不足から目が行き届かない現状です。バッシングする方も認知があり、理解を求めようと説明しても理性が抑えられない、五分後には忘れてしまわれるなど認知特有の症状があり対応に苦慮しております。対策としてデイの中をパーテーションやカーテンで仕切りお互い顔を合わさないようにしてみようかとも思いますがいかがなものでしょう。皆さんの意見を伺いたいのですが。バッシングされる方もする方もケアを必要とされる方なので(通常デイにいけば今度は逆の立場になる方もおられる)皆さんが安心して過ごせるように対応したいのですが・・・。


投稿:女性 60歳以上  介護支援専門員 大阪府 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2011/05/20 10:34:57

現在、私たちが行っている宅老所・デイサービスは本当に今月のテーマそのものです。地域でいつまでも暮らしてほしい想いから小規模デイを立ち上げました。私たちの処では、どなたでもが通っていただけるように、認知がある方、無い方関係なく通われています。比率からすると認知の方が8割ほどになります。認知の方の色々の行動の問題点がありますが、個別ケアで対応させていただいています。何か問題を起こしそうにされる前に、対応をするようにしています。しっかりされた方には、大きな声やウロウロされるときなどは、先に「ごめんね」としっかりされた方に声をかけてから、認知のある方の対応をさせていただいています。反対に大変やけど頑張ってねと言われます。それより、認知の無いしっかりされた方々のほうが、もめられる事が多いです。
しっかりされておられる方が、一度もめると後をずーと引かれ大変です。私は思うのです、認知のある方、しっかりされておられる方、みんな一緒です。心を込めて対応すれば分かっていただけると思います。認知症のある方、無い方と分けるやり方が間違っているのでは・・・・。


投稿:男性 40代  介護支援専門員 大分県 老人保健施設 家族介護経験なし 投稿日: 2011/05/19 16:57:56

以前の職場で、そういう事象はありました。認知症の高齢者の方と比較的自立度が高い方の混在で、よく口論がありました。

健常な人に、認知症のことを説明しても、火に油を注ぐ結果になります。認知症のカタ持ちするのか!と。

認知症の方を、なだめようとしても、わめく、歌う、かきむしる、ガタガタ動くetcで周囲が、ざわつきます。

でも、双方の気持ちは身にしみてわかります。なんで、こんなヤツと一緒に…。好きで認知症じゃない。等々

優先するのは、認知症の方を、静かにする方策です。室外へ出て、落ち着くまで対応するとか、天候の都合で外に出られないときは事務室に連れて行くとか、静養ベッドで寝るとか、その場から遠ざけると。

正常の方に対しては、レクや行事を通して、認知症であることをジワジワと周知させることです。そういった方をお世話するのも一手です。

正常の方が利用休止を訴えるなら、それも仕方がありません。事業所が認知症対応でないから、というのは逃げです。混在しても、相互に利用できる環境を設定することが、今後は求められると思います。



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