認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
 こちらは認知症に関するテーマを基に,地域・年代・職種に関係なくおのおのの意見を述べていただく場です. 1つのテーマを基にさまざまな視点,立場からの意見および取り組みを知ることを目的としています. 日本認知症ケア学会会員,認知症ケア専門士にかかわらずお気軽にご意見をお寄せください.

 なお,本サイトにいただきましたご意見は日本認知症ケア学会機関誌「認知症ケア事例ジャーナル」へ掲載させていただく場合がございます.予めご了承ください.

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今月のテーマ

私は病院に勤務するソーシャルワーカーです.
Aさん(58歳・男性)は,最近もの忘れが目立つため奥さんとともに認知症専門外来を受診し,「アルツハイマー型認知症」と診断されました.その際,主治医はAさんには告知せず奥さんだけに病名を伝えましたが,Aさんは病名を知りたがり相談室にきました.しかし奥さんは「伝えないでほしい」「先生にも早期には自殺が多いといわれている」と言い,告知には反対しています.その後もAさんは通院・服薬を継続しており,折につけ私のいる相談室にやってきます.
私は今後どのようにAさんに対応すればよいのでしょうか? みなさんのご意見をお聞かせください.

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投稿:男性 30代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2010/06/10 17:09:48

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編集委員会より
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貴重なご意見,ありがとうございました.

20〜30年前はがんの告知についてさまざまな意見があり,本人に告知しないことは少なくありませんでした.「精神的な負担が大きすぎる」「治療への意欲がなくなってしまう」「本人に伝えたら自殺してしまう」というのが,告知慎重派の主たる意見であったのではないでしょうか.
認知症の告知に関してはさまざまな議論がなされ始めたところです.認知症の場合,その病気の特性から思考・判断力が障害され,気分・感情も不安定になりやすいなど,がんとは異なる問題があり,それが告知の問題をさらにむずかしくしています.しかし,やはり告知をためらう場合の主たる理由は,がんの告知の場合と同様であると思われます.いただいたご意見のなかにもあったように,早期のアルツハイマー型認知症であれば,記憶障害はあっても思考・判断力はそれほど障害されておらず,本人の意思決定が可能です.法的にも,治療の必要性,そのメリットとデメリットを患者本人は知る権利があります.
がんの告知に関しては,現在はほぼ100%なされているようです.個人的な意見ではありますが,おそらくは認知症も近い将来,患者に告知することが当たり前となるでしょう.これから先数年は,認知症の告知をどうすべきかを考えるよい時期になると思います.
みなさんにもぜひ考えていただき,学会や学会誌にご意見をお寄せいただけたら幸いです.


投稿:男性 30代  社会福祉士 大分県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2010/06/10 2:07:25

告知はとても難しい問題ですよね。Aさんは、不安な毎日を過ごしているんじゃないかと思います。早く、主治医に事情などを説明し、対応策を検討するべきだと感じます。その対応策を、Aさんの妻に説明し、理解してもらう事が、ソーシャルワーカーの役割ではないでしょうか。


投稿:女性 20代  その他 長野県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2010/05/30 11:53:15

私にも同じ経験があります。私達の施設を利用されている方が「一体、私は何の病気なの?」「どうしてこんなに分からなくなっちゃったの?」と私に訴えてきました。
私は相談員ですから告知することは出来ません。家族も告知することを悩んでいました。
しかし、目の前にいる本人は、誰よりも自分の病気のこと、将来のことを知りたがっているのですから、私は家族、そして主治医と何度も話し合いを重ね、本人が告知後も病気と共に生きていけるように考えました。
結果、主治医から告知され、本人はとても安心していました。
それは、不安が消えた訳ではなく、隠さずに話して貰えたという安心感からでした。
告知は主治医からしてもらう事が良いかと考えます。
告知をするのであれば、その時だけでなく、告知されることによって起こりうる問題に対しても、環境を整えておかなくてはならないと思いますし、継続して相談をしていくべきだと思います。
それがソーシャルワーカーのやるべき事ではないのでしょうか。


投稿:女性 20代  介護福祉士 大阪府 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2010/05/27 0:44:55

本人には、主治医からきちんと伝えるべきだと思います。
これからどんな症状が出てきて、こうなったりします。と。
本人も、先生も辛いとは思いますが、症状が進行し、それを本人が受け入れられず、不穏になり、家族さんが手をつけられなくなるほうが怖いです。
残念ですが、今は虐待が頻繁に行われている時代です。
なので、本人さんにもきちんと伝えることで、本人さんも徐々に受け入れていくことが出来るかもしれません。
もしかしたら、あるかもしれない家族さんからの虐待を未然に防ぐきっかけになるかもしれません。
皆がみんな虐待をしているわけではないので、一概には言えません。でも、実際に起こりうる可能性があることなので、患者さんとその家族が一丸となり、色々な人にアドバイスをもらいながら、色々な壁を乗り越えていくためにも、本人告知はするべきだと思います。小娘の戯言ですが参考になれば幸いです。


投稿:女性 40代  介護福祉士 愛知県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2010/05/23 16:20:12

ある認知症(若年)の方がおっしゃっていました。「なんだか、色いろな事をいっぺんに頭の中に放り込まれ洗濯機みたいにグルグル回されてるみたいだ」言いえて妙だと感じました。軽度から中等度時期の発言です。認知症の方は何も解らないとよく思われがちですが、重度になってもポイントでしっかりされています。そして、とても情緒が豊かです。「はっきりと知りたい」と意思を示されると社会人として対応したくなるのですが、ADという疾病をおもちです。理性的な部分と感情的な部分で揺れ動き、だんだん感情的な部分が勝ってくると感じます。私は告知には懐疑的です。あなたは自分が壊れていくことを受け止められますか?医療は日進月歩ですが、今のところ完治不可能でしょう。失礼ですが、告知することで自分自身がほっとしたいとは思っていませんか?ごめんなさい。そんなことはないですね。ADの場合は、まず家族の覚悟がつくのを私は待ちます。その為にも本人様がいかに毎日を穏やかに過ごせるかを考えます。自主的にソーシャルワーカーさんに相談に来ることでまだ本人様は社会とつながっています。素晴らしい!!その状態が長く続くことを望みます。本人様も相談室に訪れることでホッとするのでは?仕事をなさっているようにもとれます。鬱にもなりやすいので、どうぞどうぞ話を聴いて差し上げていただきたいです。相談室でADは治りません。でも、状態を保つことは可能なのではないでしょうか。あまり答えにはなっていないのかも知れませんが、答えは本人様が出されるでしょう。本人がうまく受け止められるよう私たちは日々援助しています。


投稿:女性 50代  介護福祉士 静岡県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2010/05/20 20:47:18

Aさんの性格や考え方によります。病名を知ることで、Aさんがどのような行動や思いをするかをAさんとよく話しをし、病名より、良い方向に改善する方法がある事をAさんにわかってもらうことが大切ではないかと思います。


投稿:女性 50代  介護支援専門員 大阪府 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2010/05/14 11:36:55

Aさんが58歳という年齢で、診断がつけられていると言うことは、若年性認知症と考えて対処する必要があると思います。そして、この年齢であるならば、病名を知りたがる事も当然の事だと思います。
告知への抵抗が家族にあると言うことを考えると、いますぐに、と言うわけにもいかない、とも考えられます。
とても難しい問題だと思いますが、職場や日常生活での問題を整理し、今後の予測される経過や必要な支援について、専門職を交えケアカンファレンスを、まず奥さんと持つことが必要なのではないでしょうか。奥さんや他の家族が、Aさんの支援への前向きな気持をもてるような状況を確保し、主治医とも連絡を取り、主治医から告知することが望ましいと思います。
若年性認知症の方が、病気の受容や介護サービスなどの支援を受けることへの心理的な抵抗などもあると思います。家族や職場、地域の人々が今までに築いてきたAさんとの関わりを、変わらずに継続することで、Aさんの不安を減らすことも出来るかと思います。
Aさんが家族と共に、今後もよりよき人生を歩まれるようになることを祈ります。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 岐阜県 グループホーム 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2010/05/09 11:54:32

Aさんは


投稿:男性 40代  その他 群馬県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2010/05/07 22:45:32

Aさんは、まだ58歳の若さです。このまま10年経ったとして68歳。20年たっても78歳です。Aさんはまだ人生が長いです。病名を知りたがる、ということはAさんには何か思いがあると解釈します。今の身体の状態もご本人は何か変と思っているのだと思います。今後のAさんの人生を考えた場合、病名を知りどのように生きていくかの選択もAさんにはあるのではないかと思います。ご苦労でも今後Aさんの思いや奥さんとの話し合いを重ねよい方向に進めばなと思います。


投稿:女性 30代  介護福祉士 愛媛県 グループホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2010/05/06 14:38:50

Aさんは58歳とまだ若く自身の病名を知りたがる事は当然の事だと思います。認知症専門外来で受診したのであれば、うすうす認知症であるかもしれないと気がついているかもしれませんね…。しかし、そうであってほしくないという確信を持ちたいから受診したとも考えられます。告知は、とてもナイーブで難しい問題だと思いますが、Aさんが職場や日常生活で何か問題を抱えているのならば、Aさんの性格をよく知っている奥さんや主治医ともよく相談して、主治医から告知してもいいのではないかと思います。ただ、その際、Aさんを取り巻く環境を充分整えておく必要はあるかと思います。奥さんや家族、友人の方、職場や地域でAさんを温かく見守り、支援し、今までと変わらない関係を継続できる環境です。そして、介護者となる奥さんのケアを確保する必要も大切だと思います。


投稿:女性 50代  看護師・保健師 愛知県 グループホーム 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2010/05/05 9:47:47

難しい問題ですが、癌の告知とまた少し違うかもしれません。というのも認知症では死なないということ。これから長い介護の道があり、家族の精神的・肉体的な負担も大きくなるからです。家族の方が認知症を受け入れるには、もう少しの時間が必要でしょう。家族が理解し覚悟してゆくのも大切なことのひとつだと思います。まず家族の気持ちやこれからの不安を十分聴いてあげること、今後の病気の経過やそれに対応しての介護保険サービスのこと、また家族会のことなどの情報提供をしてあげることも良い助けになると思います。あせらないで家族の方の受け止めがしっかりしてから本人に告知しても遅くないと思います。温かい思いで認知症のことを受け止めてくれる家族と生活できるほど幸せなことはありません。認知症には、本人を取り巻く環境が大切です。決して本人だけの問題でないことをよく理解しておくことだと思います。


投稿:女性 40代  看護師・保健師 長崎県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2010/05/04 21:56:28

私の職場の通所リハビリに通われている認知症の方は、病名の告知を受けた方はおられません。ただ、物忘れがひどくなっているので治療をということで説明を受けているようです。病名を告知するかどうか私としてもよく考えるのですが、はきっりどちらが良いのか分からないところです。でも、本人が望むのなら告知したほうが良いのではないかと思います。


投稿:男性 40代  介護支援専門員 広島県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2010/05/02 11:02:05

病名の告知は、主治医から言うべきなので、貴方が言うべきことではないと思います。相談室は、どんなことをするのかということの説明をきちんとすべきだと思う。通院・服薬を継続しているならば、本人は、ほとんど自分の病気についてわかっているんではないかと思います。(Aさんが、「日常生活上、困ったことがあれば、気軽に相談し、アドバイスをしてくれるのが、相談室の役割なんですよ」と説明する。)だから、貴方が言うと自殺でもしたら、貴方の病院での信用がなくなると思います。どうしても、本人に伝えたほうがよいと思うんなら、主治医及び奥さんと話してから、伝えるべきだと思います。貴方は、今後、このAさんについて、どんなことが、私たちにできるかということを考えるべきだと思います。



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