認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
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今月のテーマ

私は福祉士を目指している学生で,現在,介護保険施設へ実習に行っています.
実習先で担当しているAさん(認知症)へのケアについて,どうしても気になっていることがあります.それは,「大好きな娘さんがつくったご飯ですから,残したら娘さんがかわいそう」「温泉に行きましょう.天然温泉ですよ」など,Aさんにうそをついてケアしている場面をよく目にしますが,それでよいのかということです.
ある日,思い切って職員に聞くと「結果として,Aさんが食べれば(入浴すれば)よいのではないかな.Aさんは認知症だし,すぐ忘れちゃうし,うそも方便っていうじゃない」という返答でした.確かに職員がいうとおり,結果がよければよいというのも分かりますが,それはうそをついてもよいという理由にならないような気もします.
なにも知らない学生の悩みですが,どのように考えたらよいのか,先輩方のアドバイスをお願いします.

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投稿:男性 30代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/08/04 21:00:22

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編集委員会より
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たくさんの貴重なご意見,ありがとうございました.
今回のテーマは,福祉士を目指す学生(以下,実習生)が,実習で介護保険施設へ行き,疑問に思った認知症ケアの実践の場面についてでした.みなさまからいただいた意見のなかには,「同じように悩んだことがある」あるいは「同じような場面に直面したとき,自分または職場ではどのように考えてケアをしているのか」など,とても参考になるものばかりでした.
さて,この実習生の悩みは,認知症ケアの現状を的確に指摘していると同時に,われわれが日常的に行っている認知症ケアの実践をさまざまな視点から検討する必要性を示しているのではないでしょうか.結果がよければうそも方便,認知症の人であるから仕方がないなど,ともすればそれが当たり前と認識され,いつの間にか何の疑問をもつこともなく実践してきた過去があるのかも知れません.
この実習生の悩みについて,利用者が拒んだという事実とそれに対するケアについて善し悪しの是非を問う前に,@利用者の自立(自律)をどのように考えるのか,A支援者が行うケアについて同意を得るための過程は適切か,Bそもそも利用者に対して虚偽を伝えることをどのように考えたらよいのか,など多くの視点や論点から検討する必要があります.
今回のテーマを考える際に,一般的に人にうそをつく(欺く)というのは好ましいことではないというのが道徳的原則であり,認知症の人であっても人はみな同じであるという考えから出発することが大切です.認知症の人であるから許される,仕方がない,ということですべてを正当化することはできません.みなさまの意見にもありましたが,利用者がなぜ拒んだのか,ケアの方法は適切であったか,など原因や背景を検討し,新たなケアを導く必要があります.しかしながら,それですべてが解決しないのも現実です.相手に虚偽の事実を伝えることは原則として好ましくはないのですが,利用者を不利益から守る,利用者の福祉を増進できるなど例外的に容認される場合もあり得ます.ただし,支援者のかってなつごうによるものではなく,利用者のおかれている状況や判断能力,道徳的視点や関連法規,職業倫理などを踏まえて検討を重ねながらケアを導く過程が必要不可欠です.さらに,求めに応じて本人やご家族などへ説明することも必要になります.
以上の議論を基に職員の実習生への説明内容をみると,ケアの内容も含めてさまざまな角度から検討する必要があると考えられます.
その後,この実習生は実習巡回にきた担当教員へ相談したそうです.幸いなことに,実習生が通う養成施設では生命倫理に関する授業を開講しており,受講して学びを深めることにしたそうです.


投稿:女性 40代  看護師・保健師 埼玉県 病院 家族介護経験なし 投稿日: 2009/07/29 19:12:20

嘘という言葉だけでは 処理できません。
美味しく食べてもらうためには 娘さんに作ってもらったというのが一番いいという患者さんもいますし、
料理人だった患者さんには 修業中の若い料理人が作ったというほうがいい場合もあります。
認知症がない人なら ユーモアだと理解して 笑ってくださるでしょう。
認知症だから嘘が悪いというのではなく、その人にあった言葉かけができれば いいと考えています。

例えば、このご飯はおいしいねえ・・・ 妻が作ったのかな?   と感じているひとに あなたはどう対応しますか?

忘れちゃうからいいのよ・・・ではなくて、 美味しく楽しく食べてもらうための お金のかからない演出と考えたらいかがですか?

もちろん 嫌がっているひとや 疑っているひとに同じ行動をするのは タブーですけど。


でも新鮮に感じたことを言葉にしてくれるのは とてもいいことですね。
経験者も もっと 納得できる返答ができることを 願っています。


投稿:女性 40代  看護師・保健師 東京都 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/07/27 11:09:10

実際の現場では多いことだと思います。綺麗ごとでは済まない部分で、答えを出すことが困難な事例といえます。一概に介護施設の職員の対応を否定することもできません。が、「認知症」ということがケアをする中で大きな問題なのでしょうか?認知症でなくとも高齢者の方々は「動くことが困難・面倒」になってくるものです。問題は、食事を食べない、入浴しないことで起こりうるリスクを考えていく事、その人が「何故」拒むのかその原因を考え、色々なアプローチを試していくことが大切だと思います。
ケアにあたり、その人がどのように生きてこられたか(家庭・地域・仕事等)を理解しつつ、その人の生き方に合ったアプローチを「あの手この手」考えることが「ケア専門職」の役割だと思います。

食事も人によっては好き嫌いや摂取量が異なります。入浴にしても同じです。「日本人は入浴がすき」と言いますが本当にすべてに当てはまるのでしょうか?ケアサイドの勝手な思い込みや施設側の都合なのでは・・・?

専門職として現場で勤務されると今の思いを忘れ、業務をこなすことが当たり前になりがちです。どうか今の気持ちを忘れないでケアを行っていってほしいと思います。

形はどうあれ、「その人の生き方、その人が生きていくベストな形」を支援していくことが専門職としての役割です。ですから答えは一つではないことも分かっていただけると嬉しいです。

実習で色々な思いはあると思いますが、これも学びなのです。その中で何を学ぶかが大切だと思います。そう思うと「大変な実習」が「参考になる実習」「学びの実習」「楽しい実習」となります。「実習が大変」だとは思わす、おおいに楽しんでください。


投稿:女性 40代  看護師・保健師 京都府 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2009/07/25 9:14:19

私は、看護学校の教員をしています。当校でも介護保険施設での実習がありますが、教育の基本としてWうそ”を言って入所者を納得させるということは指導対象となります。「結果が良ければそれでよい」「うそも方便」では、認知症を持っていてもいなくてもそれは関係ないといことです。また、「認知症だから良い」ということは、認知症を持つ方々の人権侵害にもつながることだと思います。そのことに介護福祉士と看護師の違いはないと思います。
 たしかに食事や入浴を拒否される入所者の方も珍しくありません。学生がそのような方を受けもった場合は、まず、食事や入浴を拒否される理由を考えるように指導しています。認知症を持つ方の場合は、ただ単に聞いても拒否される理由はわからないことも多いと思いますが、その方の生きてこられた生活史の中にその情報はあると思います。職員の発言であれば、その場の実習指導担当者や教員に相談してみるのが必要だと思います。“ケアへの考え方”として、学校としての考え方を一致してもらうことも必要であるかと思います。
 実習は大変かもしれませんが、楽しいことも多くあると思います。頑張ってくださいね。


投稿:女性 30代  介護福祉士 群馬県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2009/07/22 21:41:41

普通の生活をする上で、嘘は要らないと思います。不必要な嘘は、相手を不安にさせることもあるでしょうし、ご家族が聞いたら悲しまれるでしょう。
認知症がある無しに関わらず、大人と相対する誠意ある態度を基本としたいですね。


投稿:男性 40代  社会福祉士 静岡県 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/07/18 18:43:09

施設には実習担当者がいると思いますが相談はされましたか?また養成校にも実習教官がいると思いますが、どのような対応でしたか?実習生と実習施設と養成校の三者が問題に対して話し合い解決していくことが必要と思います。さて、「なにも知らない学生」ということですが、いえいえとても大切なことがわかっているような気がします。「自分の意思を伝えることができないので家族と相談して決めた」○か×という問題は介護福祉士の試験に定番です。答えは×(罰)ですね。もしかすると現場では、それは正しい、いや許されると勘違いして多くの罪をおかしているかもしれません。ケアを(入浴、食事等)をサービス提供したくても抵抗や拒否があり、うまく遂行できないとき、どのようにすればおこなうことができるかという技術を得ていることはこの職員はぴか一だと思いますが、しかし巧みな言葉で人を思うようにうごかすことができるのですからこれは麻薬のように一度この方法を会得するとやめられないと思いますね。特に悪質なのは「大好きな娘さん」や「娘さんがかわいそう」というAさんが娘さんを大切におもっていることを「利用している」ところです。この職員さんがAさんやAさんの娘さんの人権についてかんがえるところがあれば、あなたが聞いたときこのような回答はなかったと思います。あなたの悩みは「うそをつくのがいいのか」というよりもここで実習を続けてよいのか不安を感じているような気がします。


投稿:女性 30代  介護福祉士 和歌山県 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/07/18 17:33:08

私は、うそはよくないと思います。
施設で働いていると、時間に追われて、ついそんな言い方をしてしまいがちだけど、介護職員なら特に利用者さんがなぜごはんやお風呂が嫌なのかを考えるべきだと思います。現場では難しいかもしれませんが、違うスタッフが声をかけたり、時間を家での過ごしかたに合わせてみたり、うそをつかなくてもできる事があるのではないでしょうか。
カンファレンスをしたり、家族さんに話をきくと以外にその方のこだわりがあったりして、良いケアの方法がみつかるかもしれませんよね。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 新潟県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2009/07/18 0:25:19

私自身が特養でケアスタッフとして勤務しはじめたときは「うそをつくことは悪いことだ、だからしたくない」と頑なに3年余りも実際ウソをつかず過ごしていました。そのためにかなり知恵や努力が必要だったと思っています。
その中で今回の相談のように声をかける他のスタッフに私はどうしてもかなわないなと思う認知症のある入居者が2〜3名はいたと思います。そして私はそういうケアをしているケアスタッフよりもいつも入居者の顔を見ていました。入居者はウソをいっているケアスタッフに対しみんな同じ表情で答えているわけではありません。またウソを言っているケアスタッフを人生経験の長い入居者の方が寛容に受け止めていてくれ、ウソだってわかっているけど逆に合わせてくれているようなそんなことも多かったように思います。入浴に食事にウソを言ってケアをする以前に日頃どうやってその人と関わっているかのほうが大切なのではないかと思います。
またウソをつく前に十分なアセスメントが必要でなぜ食べないか、なぜ入浴を好まないかと考え、どうしたらおいしく食事が食べれるようになるのか、お風呂に行くのにスムーズにいくことができるのかを考えることも非常に大切です。
私は特養の介護職として仕事をした後、施設ケアマネそして現在居宅ケアマネをしています。
現在は出来る限りウソをつかないで仕事をしているというところです。また「ウソ」ということについては他人に害を与えるウソとそうでないウソがあると思っています。他人を害するウソはやはりどうしても許せないものだと思っています。
今回新たに「認知症の方にウソを言ってケアをする」ということについて考えてみました。
居宅のケアマネの業務で介護者の方と話をする中で「認知症ケア」の話をすることがよくあります。なぜ、「認知症ケア」という専門性が必要か、世の中の人は常識の中で生活しています。しかし、認知症がみられるようになったご家族はさまざまなことが起きてきても今までそのご家族が生きてきた常識の中だけで判断しようとして非情な苦しみを感じます。またいくら説得してもわからないことが高いストレスをうんでいきます。すぐ忘れてしまう不安を抱えている認知症の方に真実だけを伝えて忘れないことを求める、判断を求めるのは非常な不安と混乱を呼び込みます。地域でもそうです、しっかりしていたときのその人が年をとってあるときから変わったことをするようになった、常識では考えられない、そうすると地域が認知症の人を受け入れることができない、地域にも「認知症の理解」が必要です。
「認知症ケア」がウソをついてよいというものではないのですが「その人の心情や考えている心境に合わせていくこと自体がウソを含むならそこだけ取り出したら確かにウソはあるのだと思います。認知症の方が安心して生活していくにはどうしても認知症の理解と専門性が必要です。ケアスタッフはそれをどう関わりの中で生かしていくかが仕事になると思います。

「正直に生きる、ウソをつかない」大切な人間としての教育です。認知症ケアは居宅では世代の同居があり子供たちにもこの点で今後問題がでるのかなど大きなことも考えてみました。人間「ウソをつくことは悪いことだ」という気持ちはいつでも大切にしていてほしい、どうにもならないときはその人のことをしっかり考えて対応してほしいと思います。居宅ではご家族が認知症のあるご本人に真実を伝えても不安が強くなり興奮したりどうしようもなくあえてウソをつくしかない、そのことに心を痛めていることによく出会います。そんなときご家族に「ウソをつくことがつらいですね」と声をかけています。「でもご本人が不安にならないことも大切ですね」と話をしています。
この問題はとても大切でとても意味が深いと考えました。
 


投稿:女性 40代  その他 宮城県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/07/17 13:01:49

「任侠ヘルパー」というドラマ,極端な面がありますが考えさせられる面も多々あります.
個別になにが一番よいのか,臨機応変の対応というのが両サイド重要になると考えます.


投稿:男性 30代  介護福祉士 愛知県 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/07/16 1:49:21

気持ちはとてもよくわかります。私もそのような悩みをかかえながらかれこれ10年近く経ってしまいました。ですが、私も認知症ケアにおいては「嘘も方便」であると考えます(実習生への言葉として適切かどうかは疑問ですが)。
 もし認知症ケアの現場で、嘘をつくのを禁止にしてしまったらどういうことになるでしょうか?あなたがあげた例でいえば、食事や入浴を拒む方への対応は、無理矢理食事や入浴をしていただくか、その気になるまで待つということになってしまいます。そのうちお風呂に入ってくれればいいですが、1週間も2週間も入ってくれないままだとしたらどうしますか?介護職をしていると、清潔保持のためにやむを得ず無理矢理入浴していただくケースも少なからずあります。いずれ目にする機会もあるでしょう。本人にとっても恐怖と屈辱を味わうことになるし、無理矢理お風呂に入れる介護士側も心がささくれ立つような思いになります。そんな思いをしていただくのと、嘘にまるめこまれる形とはいえ心穏やかに入浴するのとどちらが本人にとって幸せでしょうか?
 また、自分がいつも思うのは、認知症の方のショートステイは、嘘をつくのを前提としなければ成立しないということです。あなたが実習に行った施設には、「いつ帰れるんだ?」と数分置きに訊いてくるような人はいませんでしたか(スタッフは「今、雨が降っていますから」とか「今、車が出ちゃってまして」などと答えていたはずです)?ずっと施設で生活している方の場合はこのような訴えは次第になくなっていくものですが、ショートステイでこられた方は、利用期間中ずっとこの訴えが続く方のほうが普通でしょう。不安のあまり不眠になり夜中も出口を求めてふらふらになりながら歩き続ける方も多いです。そのような方たちに嘘をつかず真実を伝えていたらどういうことになるでしょう?
 あなたは嘘をつくことに心の痛みを感じるのだと思います。それはよくわかります。しかし、食事をむりやりしていただいたり入浴を無理矢理行うのも見ようによっては虐待すれすれの行為です。認知症の方のショートステイも、本人にとっては拉致監禁されるのと同じことでしょう。「私は何も悪いことをしていないのにこんなところに閉じ込められて!憎たらしいねえあんたたちは1」と涙を流しながらののしられる経験は介護士なら誰でもあるはずです。もし嘘をつくことで、本人がそれなりに納得して穏やかに食事や入浴をできるならば、あるいはショートステイ中にすこしの間でも穏やかに過ごせるなら、その方がまだましだとは思いませんか?
 嘘をつくことは一般論としてはよくないことです。また、認知症を抱えているからといって、差別されたり人権侵害を受けることは避けねばなりません。ですが、認知症ケアの場合は、BESTではなく、よりBETTERなのはどの対応だろうか?という発想をしていかないと、そもそもケアが成立しません。あなたが実習で出会った方達がもしも常にBESTな選択で生きていけるのならば、その方達は施設などにいる必要はないのです。自宅ではとても生活できなかったから施設にいるのです。
 「温泉に行きましょう」というのは確かに嘘です。嘘をつくのに抵抗を感じるのは、あなたの倫理観がまともな証拠でいいことなのですが、ぜひその感覚を一歩すすめて、その嘘をつくスタッフの良心(がまともな施設だったのならあるはずです)を感じてみてください。


投稿:女性 50代  看護師・保健師 千葉県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/07/14 23:07:48

認知機能の障害の程度によって違うとは思いますが、食事や入浴に楽しい雰囲気の演出は必要と思います。すべてが嘘・口からでまかせというのではなく、コミュニケーションの中で家族の手料理・差し入れの嬉しさや、介助入浴に温泉旅行の楽しい気分を作り出していくのも介護者の力だと思います。対応している介護職の方の表情がよい笑顔なら良いケアが提供されているのではと思いますが・・・。


投稿:男性 30代  社会福祉士 大分県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2009/07/14 15:41:13

うそをついてケアをしている…。私自身もそのようなケアをする事があります。例えば、認知症の方が、夜遅くに「家に帰りたいんですけど、タクシーを呼んで下さい。」など言われたとき、「夜遅いし、タクシーは明日しかきませんよ。」と返答したりします。
 うそをつく事は悪いかもしれませんが、時には、うそも必要なのではないかと私はいつも思っています。
 それで高齢者が食事をたべてくれたり、入浴をしてくれたり、笑顔をみせてくれれば最高だと思います。
 本当の事ばかりを言ってケアをしている方がいたら、すみません。


投稿:女性 30代  その他 埼玉県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2009/07/13 13:00:36

介護者と介助者との関係で難しい問題だと思いまうが,介護者の人権も考えつつ介助者への対応も考えないといけないのである程度の割り切りは必要ではないかと考えます.


投稿:男性 40代  介護支援専門員 広島県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2009/07/11 22:10:34

ベテランのケアスタッフが、よくやりがちな対応ですね。ただ、いろんなことをし、このような言い方をしたら、食事を食べてくれた。お風呂に入ってくれたんじゃないかと思います。ただ、気をつけていなれればならないことは、これが一番よい方法だと過信すると、Aさんの体調変化に気づかないようになってしまう危険性があると思います。認知症の方は、自分の体調をうまく伝えられないことが多いからです。その点を注意深く観察しながら、うそをつかずに、もっとよい方法はないだろうか、考えながら、対応していくように努めるように、日々自己研鑽しないとよい介護福祉士とは、いえないだろうと思います。これは、理想論ですが・・・。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 岐阜県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/07/11 14:44:55

介護にかかわる者が一度は疑問に思う壁ですね。
 嘘も方便ではありますが、介護者がそれを安易に使わないことが大切ですね。口先だけで言うことは、必ず本人にも伝わります。やむを得ず嘘を利用する場合でも、誠意をもって対応する気持ちや言動だけはわすれたくないものですよね。


投稿:男性 50代  その他 青森県 グループホーム 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/07/08 0:13:52

一つ目の壁ですね。
はっきり言って、その利用者に対して人間的な対応が如何に上手く、自然的に、違和感なく、どういった表現を用いて相手の心に多くの良い影響を与えることができるかどうかとする、支援者側のコミュニケーション能力等が重要かと思います。
確かに、嘘も方便にも限度はありますが、何よりも認知症という千差万別さ性格や意志決定、ADL、脳の神経や構造等は様々であり、どのように良い声掛けをして本人の為にあれこれ支援しても、本人の心に到達されない事は多々あり、ましてや本人世界の中での返答結果や全く見当違いの返答内容となる事は多くあります。その中で、職員がAさんに対して、食べていただきたい背景にも、本人が食事摂取し健康維持の目的があるのかも知れません。温泉に行くように促すのも、清潔さを維持する目的があって、本人の意志を揺るがし、行動に繋げられる意欲を引き出しているのかも知れません。残念なことに、いくらその人に頑張って喜んでもらえることを支援しても、数分後にはエピソード自体を覚えていないのが現実的なものです。例えば、教科書通りに、その人の意志を尊重し、、、、と、食事しない、入浴しない方向になった場合、どのような事態が発生すると思いますか?恐らく、職員さんは別の良い表現方法が思いつかなかったのかも知れません。
その為、本人の自立心を可能な限りある程度コントロールしていく事も、Aさんの生命や生活上の維持に繋がっている事も考えられる為、いくら本人の意志を尊重するといえども、将来的な身体生命に悪影響を与えるまでのケアは良くないでしょう。
「うそをついてもよい」という焦点的な範囲で戸惑うことなく、もっとその本人が安心して生活出来るよう人間観全体を見て支援できるよう考えてみては如何かと思います。


投稿:女性 50代  介護福祉士 千葉県 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/07/07 23:51:24

実習生に言われたことあります。その時には、自分も経験や認知症に対し知識・経験がないので先輩のアドバイスでやりました。食事を摂らない・入浴を嫌うは人間のもっとも選べる最終決断だと思ったのはつい最近です。実母は、90歳になり遠距離介護ですし、高膜化血腫でのopeに付き添い介護した一人娘。でも、兄4人いますし、もちろん嫁もいます。選ばせたりしました、「生きるのも自由だよ」と。でも、本人が「もう少し生きたい」と言う気持ちを不自由ながら言ってくれました。もちろん視覚障害で、食べ物を認識できないでいました。手取り足取りで、器を持たせて「はい、どうぞ」手探りで、「これは、なに?」状態です。食べることを選んでいられず、食べて貰う事に精一杯で生きる為です。
本人が選んでいますが、食べてもらう喜びを知っている介護職として働いていますし、施設ケアマネとして本人・家族の希望も叶えたいと思っていますが、最初の面談に付き添えきれないので希望を叶えられないです。
誰もが認知症で生まれるのではなく、生きる権利を持って生きている。生きる権利に対し精一杯「食べてね」「お風呂気持ちいいね」と言って、一方的ではあるが代理人としての責務なのではないかと実習生にアドバイスしたいです。


投稿:女性 40代  看護師・保健師 徳島県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/07/07 9:27:21

学生様
とても良い悩みだと、嬉しく感じました。
認知症の方を尊重し、その方に寄り添った思いなのだと・・・

ただ、否定するわけではないですが
「すぐに忘れちゃうから」という言葉を学生さんに返答するのは、ビックリです。

《嘘も方便》その方が笑顔になり、その人らしく穏やかな時間が過ごせられるのならいいと思います。
忘れちゃうから何でも言っていいとは思いません。私たちが笑顔で接すれば、笑顔が返ってくると信じてます。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 兵庫県 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/07/07 6:44:48

学生さんならではの新鮮な視点だと思います。
私も以前は「娘さんからご飯を食べるよう電話がありましたよ」などと、本人の世界に合わせながら、なおかつ職員の都合の良いような嘘をつくことがよくありました。
 本人の感じている世界を大切にする事は当たり前なのですが、嘘をつくことが当たり前はおかしいと思うのです。
バリデーションでは、お年寄りは真実では無い事を言いながらも、実際はどこかの部分で真実を知っていると学びました。
お年寄りの世界に合わせながら、できるだけ嘘をつかずに支援したいのですが、やはり時々は嘘をついてしまいます。
 食事も入浴もしていただかないとAさんも職員も困るのですが、でもできるだけ嘘をつかない支援をしたいと日々思っています。


投稿:女性 30代  介護福祉士 東京都 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/07/06 16:43:20

学生さんの悩みをみて、ハッとしました。私も学生の頃、実習先で同じように感じました。私の場合、認知症の介護はそれでよいのだ、そういうものなんだ・・・とそのまま覚えた気がします。
きっと、学生さんが言いたいのは、この職員のケアがよいか悪いかではなく…倫理とかそういうことなんじゃないでしょうか。私には難しすぎてアドバイスできませんが・・・



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