認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
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今月のテーマ

Aさん(87歳/女性)を病院でみている看護師です.80歳ごろから認知症症状が出ていたのですが,ここ2年の間に基礎疾患(膠原病)からくる脳出血を3回起こしました.3回目の脳出血後,ほぼ寝たきり状態となり3か月入院しています.経口からの食事摂取を試みましたが,肺炎を起こし,その後唾液の飲み込みも悪くなったことから経口摂取を中止して胃ろうをつくりました.胃ろう造設後の合併症がみられなければ退院できる状態です.
娘さん(58歳)は「ずっと在宅介護を続けてきたのでこれからも家でみる自信がある」といっていますが,Aさんに向かって「家に帰ったらまた好きなものが食べられるね」と話しかけている姿を目にしました.
娘さんは経口摂取が中止となったあとに何度か「食べたそうだったから」と,あんこやゼリー,バナナをAさんの口に含ませていたことがありました.そのたびに,医師とともに,経口摂取は危険なこと,胃ろうから栄養がとれることを説明してきました.
現在,Aさんの意識レベルは不安定で会話はほとんどできませんが,覚醒のよいときには視線を合わせてほほ笑む,しかめ面をする,などの表情の変化がみられます.吸引は4〜5時間ごとに行っています.娘さんは吸引や胃ろうの取り扱いはじょうずにできます.しかし私たち看護師の間では,Aさんは退院してもすぐに肺炎を起こして再入院するのではないかと心配しているところです.
娘さんの心情を踏まえたかかわり方についてアドバイスをお願いします.

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投稿:女性 40代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/05/07 11:33:12

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編集委員会より
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みなさまから貴重なご意見をいただき,ありがとうございました.
このケースでは,Aさんに入院前からかかわっているケアマネジャー,ご家族,メディカルソーシャルワーカー,担当医とが相談し,退院後しばらくは訪問看護を導入しようすをみて,必要に応じてサービスの内容を変更するということになり,退院が決定しました.相談させていただいた病棟の看護師も,“家族の経験や思いがあるのだし,退院して具合が悪くなればまた入院ということでも仕方がない”という考えで退院までかかわっていきました.
このように表現してしまうと,胃ろうにしたAさんとご家族に関するその後は一般的なものとなってしまうかもしれません.しかしみなさまのご意見から,そのようなご家族とAさんについて立ち止まり熟考するためのさまざまなヒントを得ることができました.ありがとうございました.
さらに,相談者である病棟の看護師がなにを心配しているのかという点を記していただいたコメントには,はっとさせられるものがありました.家族の気持ちに共感できるからといっても明らかに医療的に問題があることを簡単に許可できるものではないという医療者の立場を理解したうえで,相談者はよかれと思って口から食べさせていた娘さんの目の前で誤嚥・窒息が起こった場合に娘さんに生じるであろう衝撃や後悔について心配しているのではないか,そして虐待の可能性を心配しているのではないかというコメントからは,相談者自身のことを理解してもらえたという安心感を得ることができたとともに,明確に言葉にしていただいたことで「自分たちはそのことを心配していたんだ」ととらえ直すことができたと思います.また,そういった心配をする必要があったと改めて気づくことができたと思います.
相談者が専門職であっても,まずその相談者の立場や状況を(本人たち以上に)理解した言葉をいただけることはありがたいものです.受け止める相談者が自分たちで方法を考え出すことができる人であればなおさら,その言葉は具体的なアドバイス以上に効果的なものになるでしょう.


投稿:女性 40代  介護支援専門員 福島県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/05/05 17:20:54

経口からの刺激は大事だとおもいます。最初は胃ろうからの栄養補給に勤めていけばいいのです。叙じょに経口訓練をして問題がないようなら移ればいいのです。危険性も考えて説明してあげなければ身内ですもの手を差し伸べてやりたいと思うのは心情です。ただ、必ず、危険性もあることを十分説明をしてあげて行っていく。胃ろうであっても危険なことは沢山あるしどちらかの選択は家族のような気もします。


投稿:男性 20代  その他 東京都 大学・研究機関 家族介護経験なし 投稿日: 2009/05/04 20:19:52

本人の好きな物を食べさせたい心情は、少しでも辛い気持ちを和らげようとする何かしらの愛情が高揚しているように感じられますが、当初、担当医よりPEG増設を行う説明は行われたかと思われますので、術後医師の判断により、本人の生命維持に危険性が伴う事は行わないようにと指導されたならば、即止めさせるべきでしょう。万が一、医師の指導に基づかないで、誤嚥性肺炎を起こし、深刻な生命状態に陥った場合は、再入院の可能性は高いと思われます。しかしながら、PEG増設を行ったからといい、必ずしも誤嚥が発生しないとも限りません。唾液が肺に流れる危険性や、栄養剤が逆流して肺に入ることもあり得ますので、娘さんが在宅で対応していくにも、本人の身体をしっかり起こして栄養剤を流し込み、安静にさせていくことも必要かと言えます。また、3度の脳出血を起こしていることから、もしかしたら脳機能に障害が発生し、内臓が正常に機能されてこない事も想定されますので、予期的な事態を想定しておいたほうがよいかと思えます。胃瘻の説明については省略しますが、何故、PEG増設を行い、生体機能を維持させているのかを、娘さん側に再度説明を行うことは必要かと思われます。万が一、そうなった場合、入院するのは本人であり、娘さんも心的な苦痛を味わうこととなるでしょうけれども、何よりも、当事者本人が身体的な苦痛を伴う結果となるかも知れないことは、十分理解させておく必要があると思います。本人の意思をどこまで尊重したかどうかまでは分かりませんが、好きな物を食べさせた結果、このまま本人の寿命を縮ませてしまうのか、それとも現状の栄養摂取方法で、安定的な生体機能を維持させていきたいのか、それとも、嚥下力の奇跡的な回復を待つなどの内容について娘さんと医療チームで話し合い、生命維持が深刻なものであることを十分に感じてもらうしかないでしょう。家族側が「本人の思い」を優先するのか、それとも「本人の生きる」を優先するかは、第三者的には、何とも答えられません。微妙な問題ですね。明確な答えでなくてすみません。


投稿:女性 30代  その他 福島県 病院 家族介護経験なし 投稿日: 2009/04/26 14:47:06

実際に餡子やゼリー、バナナをAさんの口に含ませていた時にはAさんはどういった状態だったのか気になります。その時きちんと摂取することができていたのか、それとも嚥下することができずに、吸引を行わなくてはいけない状態だったのでしょうか...。又、職員とのコミュニケーションと、娘さんとのコミュニケーションはどうでしょうか。Aさんは、娘さんとのコミュニケーション時は職員とのコミュニケーションの時と何か違いがあるでしょうか?「食べたそうだったから」と娘さんが話したようですが、どういった理由でそう思ったのか、確認してみることもいいかと思います。
 胃瘻造設時はもちろん嚥下が困難になっていること、誤嚥性肺炎になっていることは説明されていると思われます。医師から説明を受けている時の娘さんの状態はどうだったでしょうか。何故胃瘻にしたの分かっていれば、何か食べさせたいと思えば食べさせて良いかどうかを職員に確認するのではないかと考えられます。
 娘さんとじっくり話してみてはどうでしょうか。娘さんと話した後医師へその情報を伝え、娘さんの考えや思い、Aさんの現在の状態を合わせてどのようにしていったらよいかを相談してみたはどうでしょうか。


投稿:男性 30代  社会福祉士 大阪府 病院 家族介護経験なし 投稿日: 2009/04/25 19:39:18

娘さんをねぎらい、支持する事から始めたらいかがでしょうか。
娘さんはこれまで膠原病治療のサポート、7年前からの認知症への対応、3回の脳出血の対応と数々の難局を乗り越えて来られた方です。
他の家族のサポート状況が不明ですが、彼女一人で乗り越えてきたなら自信や自負はお強くて当然でしょう。
これまでの努力された過去の娘を十分ねぎらい、また現在の娘がしている吸引やPEGの取り扱いの上手さを良く評価してさしあげて、退院後に介護していく少し先の未来の娘と本人の過ごし方を一緒に考えたらいかがでしょう。
十分にねぎらった上で、なぜ食べさせたいか?の思いが娘から出てくれば否定せずにいったんは傾聴することが大切です。
「私(娘)の手料理を美味しそうに食べる元気な母が好きだった」とおっしゃるなら、娘さんの手作りゼリーを作って食べさせてあげるくらいなら許可できるかを主治医と相談し、
ゼリーといえども食べさせた場合の再入院のリスクを十分に説明し、誤嚥した時は誰に連絡をするか決めて退院していただくのはいかがでしょうか?
食べさせるのを否定されればされるほど、これまで頑張ってきた娘の自負が前面に出てきて燃えますから、ねぎらいや支持とリスク説明をバランスよくすることだと思います。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 新潟県 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/04/23 23:16:50

認知症が発症して7年が気になります。たぶん、介護者の方は疲れていますよね。介護者が介護者の思い込みのように正論だと思って口にしていて、他者からみたらリスクについて説明を聞いて明らかに普通の解釈と異なると思うとき、危険な感じがします。介護ストレスも重度になると正しい判断力が失われることがあると思います。もう一段階ストレスがかかると何らかの虐待的な要素がみられるようになる、または介護ができなくなる可能性が考えられるように思います。「食べたそうにしている、食べられるんじゃないかな、食べればいいんだ、食べさせたらお母さんも喜ぶ」という悲壮感のある心のことばを聞いてしまうことがこんなケースにはときどきあります。
娘さん以外の親族も交えて話ができたらいいかと思います。

ただ何にもそんなことを考えないでよいケースでしたら、医療や介護からはやはり食べさせられないという答えがくるでしょうが、本当に在宅に戻り、そうは聞いていたけれど食べさせてしまった、その結果よかった、または入院になったという結論がでることがあるのは事実かと思います。
そんな結果をみたくない介護支援専門員は在宅に戻るにあたって綿密にサービス調整をしてしまいます。


投稿:女性 40代  看護師・保健師 大阪府 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/04/21 8:04:03

今後介護していかれるのは娘さんですね。娘さんの気持ちに一度寄り添ってみたらいかがでしょうか。
本人の思いはもちろん、家族(介護者)の思いを大切に思うことが重要だと思います。私の施設でも
ショートステイの方は、特に家族の思いが強く、現場では、安全を一番に考えてしまうことが多いですが
家族(家庭)での方法に合わせることが大切になってきます。
 リスクは高いですが、家族にまかせてもいいと思います。再入院をされることがあれば、家族さんもその時点でまた考えも変わってくると思います。24時間の介護、家族さんは大変とおもいますがAさんは幸せに思います。


投稿:女性 50代  看護師・保健師 神奈川県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/04/14 13:40:16

訪問介護も経験ありますが、医師や訪問看護師と連携をとり看ていくので、ご家族様が頼って下さった方が、スムーズにお手伝いが出来るし、色々な職種の方々が関わる事で小さな変化も見逃す事もなく、在宅でも出来ると思いますが、娘さんが、経口摂取中止になってからも、食べさせてあげたい気持ちからか、自分一人だけ食べてAさんが食べれない事を可愛そうになったからか分かりませんが、そう思うご家族様は多いです。
嚥下状況をSTに調べてもらい、少しでも可能性があれば、口腔ケアを十分にして、順序立てて、水を吸おうとするか口を湿らせたりして、水から試して、指導してみるのも良いかと思います。リスクはあるかもしれませんが、Ns.も一緒にむせる時の観察して、むせ方で危険性の有無の指導も出来ると思います。(ここまで行っていたら、口出ししてすみません。)
それで、どうしても危険だと判断されても、娘さんに、食べさせたいと言う気持ち(行為)が、抜けないようなら、娘さんの精神状態をみてあげなければならないとおもいます。
そのときは、また別の対応していかなければならなくなると、おもいます。(入所等)


投稿:男性 40代  その他 茨城県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/04/12 21:46:57

Aさんは介護保険認定の手続きはしているのでしょうか。担当のケアマネジャ−さんがいれば今後(退院後)について相談できるのですが。もし介護保険申請をしていないのであれば、申請手続きを薦めてはどうでしょうか。
娘さんもAさんの大切な介護者です。娘さんの心情なりAさんへの回復期待があるのは当然でが、
自宅に帰ってからも入退院を繰り返してはAさんもつらいでしょう。
介護サ―ビス等を利用し口腔機能訓練していくという考えはどうでしょう。もちろんどこまで回復するかは約束できません。しかし専門職の方にもアドバイスをいただけると思うのです。
再度、娘さんと退院後の過ごし方なりを話し合い、在宅と介護保険と医療との連携をはかっていくことが大切かと思うのですが。


投稿:女性 40代  介護福祉士 東京都 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2009/04/12 14:20:28

「母が好きだったんです」と言って食べさせる場面は、過去何度となく見てきたものです。「今はわからないかもしれないけど、私の知ってる以前の母はこうだったんです」という、切れた絆をなんとかしようという姿にも感じられます。ご家族の中には、最後まで好きなものをと、胃ろうを断る方もいらっしゃいますが、胃ろう造設に踏み切った気持ちや様々な思いに寄り添いながら、新たに在宅ケアに向けて話し合ってほしいです。看護師の立場ではいえないこともあると思います。ケアマネとのパイプもしっかり持って。胃ろうの方でも、おやつだけはゼリーを食べたりされる方もいらっしゃいます。胃ろうにしたから終わりではなく、胃ろう造設後の新しいポジティブプランを考えていけたらと思います。


投稿:女性 30代  介護福祉士 大阪府 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/04/12 2:28:47

家族の想い・また医療従事者の想い、様々な想いがありますね。この家族の行為が最悪な結果をと考えてしまう看護士さんの気持ちと、大きなリスクを抱えてまでも在宅へ帰したいという家族の気持ちが私にはとれます。ただ胃ろうの管理教育は看護士の務めであれば、家族へのリスク教育は誰が行うものなのでしょう?一人で抱える問題ではないかも知れません。


投稿:男性 20代  その他 東京都 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2009/04/10 20:26:06

心理士をしています。

お母様の認知症はっしょうからでも既に7年していらっしゃるんですよね。
また、基本疾患として膠原病をわずらっていらっしゃったということは、膠原病の種類にもよりますが膠原病に関連して、気分のイラつきや体がだるいという症状などを、娘さんの若い頃からお母様はお持ちになっていたのではないかということが想像つきます。

こうして考えると、介護というか、お母様中心の生活がずっと続き、娘さんは人生の大半をお母様に捧げていらっしゃったのかもしれません。

そんなところに思いをはせると、お母様が食べ物に喉をつまらせてお亡くなりになられることがあっても、
大往生なされたと考えてもよいのではないでしょうか?

しかしながら、他の情報から、虐待や殺人行為の可能性が濃厚であれば、娘が経口摂取の危険性を理解するのを待たずに、介入して分離することが求められるケースですね。(上記の記述では分かりませんが、この可能性を疑いながら観察することも必要だと思います。)

いずれにしろ、今回の「母に経口摂取の食べ物を与える」という行為は、
『遺漏が望ましい』という医師の診断・判断が決まった時点で
医療関係者には選択できない選択肢ですよね。

できるとすれば、お母様ご自身が、もっと意志がしっかりしていらっしゃった頃に、『看取り』の同意を得られるかということになりますものね。

ただ、娘さんの気持にいくら共感できても、ご相談者の看護師さんが「QOLのために食べさせてもいいですよ。」とは絶対に言えないし、看護師の立場上、絶対に言ってはいけないことなので、
対応としては『娘に対して経口摂取の危険性を説く』以外にありませんよね。

ですから、「娘さんの判断になる」という解決法になってもいないお答えなのですが、
そうはいっても、実際に自分が与えた食べ物が最終的に母親の死因となると、
覚悟の上での行為でも必ず娘は後悔すると思います。看護師さんもこの点をご心配なさっていたのでは?


経口摂取をさせるということは命の危険性をはらんでいるので、その点からみると「母親を大切にしていない」と言う事になりますが、
「娘さんは、本当にお母様のことを大切にしていらっしゃいますね。あなたほど、本当に大切におもっていらっしゃるご家族をみたことがない」
ということをいってみると、母親とのやりとりの話をしてくれて、
ここで、
「好物を食べさせる」=「母の願いをかなえた良い娘」
「好物を死に目にまで我慢させる」=「死に目にまで母の願いをきいてやらない悪い娘」
という白黒のはなしではなく、
これまで以前の段階ですでに十二分にお母様を支えてこらえたすばらしい娘だという実感を持っていただけることができたら、改めて冷静に「経口摂取の危険性」娘さん自ら考えなおしてくれて、もしかしたら娘さんの行動がかわるかもしれないと思います。



投稿:女性 40代  精神保健福祉士 宮崎県 病院 家族介護経験なし 投稿日: 2009/04/09 14:50:25

胃ろう造設後に退院が可能ということであれば、まずは、ご家族の在宅介護に対する意欲を尊重するべきと考えます。病気や病状に対する理解が不十分であっても、在宅介護をめざしご家族への指導をしていけばいいのではないかと思います。ご家族の気持ちとして、大切に考えなければならないことは、Aさんが「口から食べたそうにしていたので、食べさせてあげたかった」ということ。しかし、医療的には経口摂取は危険であることもわかっていながら危険度を軽んじてしまったのだろうと、気持ちを汲みながら、何度か経口摂取の危険性を説明することで、ご家族も十分理解してもらえると思います。たとえ、すぐに肺炎を起こしてしまって再入院することがあっても、それを見込んでの退院もいいのではないでしょうか。ご家族が納得いくようにすることがいいと考えます。再入院で戻ってきた時には、ご家族に対しては、「ご苦労でしたね」と声をかければ、安心して、また専門スタッフに任せてもらえるのではないでしょうか。当院でもよくあるケースですが、自宅に連れて帰りたいと思いながら、介護に自信がなくなったり、自宅で死なせたらどうしようという不安がつのってきたりして、なかなか踏み切れないでいるご家族も少なくありません。そんな時もこちら側から在宅への退院を押し進めることはせず、ご家族の意向を見守っています。


投稿:男性 30代  看護師・保健師 長崎県 グループホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2009/04/08 23:16:37

人間が生きていくなかで、死ぬまで忘れることがない欲求は睡眠欲と食欲だと聞いたことがあります。その方がどのような状況にあられたとしても、少なからず口から物を食べたいと思う気持ちはあられるのではないでしょうか?ご家族の気持ちも良く分ります。私としては先の方のコメントにもあったようにSTの方に介入していただき、少しでも経口摂取が出来るように計画を立てたほうがいいように思います。身体機能において食べるということは非常に重要な行為だと感じています。病院側の対応としては確かに生命の安全が最優先されますが、QOLを優先的に考えれば経口摂取が望ましいと思います。家族様の「食べたそうだったから」と思われた気持ち直感性はとても大事なことではないかと感じました。
介護の現場では、経口摂取を開始してから身体レベル、意識レベルなどが格段に回復したという事例を良く耳にしますよ。


投稿:男性 40代  介護支援専門員 広島県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2009/04/08 16:56:12

娘さんの気持ちに対して、QOL(生活の質、生命の質)の説明不足が、医療スタッフに黙って、口から食べさせる行動を起こしたんではないかと思う。心のこもった説明を当事者に説明することは、難しいです。自宅に帰って、何度も肺炎を起こし、再入院して、命を縮めてても、私は、いいんではないかと思います。命ある限り、いつかは、死を迎えるから・・・。ご家族も、本人も自分の好きな物を食べて亡くなるんなら・・・。私が、娘さんに説明するなら、医療、ケア面の肺炎防止のための注意事項を詳しくわかりやすく説明をし、それでも、肺炎予防は、難しいことを説明します。精一杯頑張っているんですから、肺炎になったら、いつでも、当院にいらっしゃいと言うぐらいの度量のあるアドバイスをしないと娘さんに信頼はしてくれないと思います。


投稿:女性 40代  社会福祉士 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/04/07 19:16:16

家族の心に寄り添うことはとても難しい問題でもありますが、
娘様の食べさせたいと言う真意はどこにあるのでしょうか?
その真意を解らないことには、経口摂取の危険性を説いても
判っているのだが食べさせたいと言うことになります

日本人は愛情の表現の一つに「食べさせること」があります
根本的なことを時間をかけ話してみてはどうでしょうか?

自宅で生活する上で命の関わる危険性の高いことは回避するべきですが
それは、支援する側が考え最善を尽くすことだと思います


投稿:女性 50代  看護師・保健師 愛知県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/04/05 23:28:50

娘さんの気持ちはとてもよくわかるところです。
食べ物は口から、母は食べることが好きそんな思いがいっぱいで、胃ろうのことがしっかり心に入ってないように思います。
吸引も必要は状況であるこから、経口摂取はできないことを納得していただけるように説明することが必要でしょう。
まずはどうして娘さんが口から、お母さんに食べさせたいのかその気持ちをくみ取ってみてはいかがでしょう。そして、なぜたべられないのか丁寧に説明されてもいいのではないでしょうか。

また、退院後のケアを保つため、また、介護疲れしないように介護保険の利用の説明もして、
できれば、退院前にケアマネジャーを決めていただき、娘さんが受け入れられ様なサービスを計画が立てられるといいですね。


投稿:女性 40代  看護師・保健師 大阪府 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/04/05 15:35:46

ご本人の嚥下機能については、STさんや、口腔機能関係者(歯科衛生士、歯科医師)が、関与されておられるのでしょうか?認知症があるということなので、なかなか通常の方の場合と、パターンが違うかもしれませんが、地道な口腔ケア、嚥下能力の向上(マッサージ、アイシング等)等で、胃ロウから、経口摂取にいっ経った事例もあります。本人の嚥下機能を正確にアセスメントできれば、或いは、家族さんが望まれるような在宅介護の可能性が見えてくるかもしれません。上記のようなことの記載がありませんでしたので、わからないのですが、もし、まだなのであれば、それを試していただき、具体的にどういう状況で、こういう働きかけをしたが、ダメであることを伝えれば、家人もわかってもらえるかもしれません。


投稿:男性 30代  介護福祉士 愛知県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/04/04 22:45:20

下から4行目の「どのような食べ物が嚥下しにくいのかという」となっていますが、「誤嚥しにくい食べ物リスト」と書きたかったです。なので、訂正しますね。すみません。


投稿:男性 30代  介護福祉士 愛知県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/04/04 22:39:30

とても難しい事例ですね。いろんな考え方があると思いますが、僕は看護師でも医師でもないので看護的なことはいまいちわかりませんが、ありとあらゆるリスクを考え、そのリスクがなるべく小さくなる方法を知恵を合わせて考えて、娘さんに教えてあげるというのが一番いい方法かなと僕は考えます。病院としては、このような指導をして、ご本人が亡くなり、裁判沙汰になったらと、病院のイメージダウンにつながるからその方法は選択肢に入れる事は出来ないと思われるかもしれません。
でも、娘さんは食べる事が好きだったと思われるお母さんに、何か口から食べてほしいと願っているわけじゃないですか?
介護保険の身体拘束禁止と同じだと思うんです。骨折して歩行が不安定、再度骨折するか分からない状態。ベットから降りて歩こうとする。でも、拘束なしでケアしているじゃないですか。

肺炎で再度入院してくるのではないか!ということは、誤嚥性肺炎の事ですよね。あと誤嚥をして窒息ですよね。どちらも最悪の場合死にます。その最悪の場合は死に至るという説明をし、さらに食べさせるのなら、どのような食べ物が嚥下しにくいのかというリスト、プリン、ゼリー、…。このような形状のものにはとろみをつけるとか、キザミのものなら、どんなものが安全に食べる事が出来るかとか、あとSTよる嚥下を良くするためのリハビリを必ず行うとか、口から食べるという事を前提として、今、何をしなければいけないのか、なにをしたらいいにのかを考えて提供するのが一番だと考えます。



以上は,新着順1番目から 20番目までの記事です.

 


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