認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
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今月のテーマ

対象:Aさん(91歳,女性)アルツハイマー型認知症 
相談者:娘

若いころは肥満気味(131cm/58kg)であった小柄な母.現在は,手を引くと歩き,いすに座らせているとじっとしています.また,季節や時間は聞いても分かりません.
ここ半年ほど,食事を前にしても目を閉じたまま食べようとしません.週4日デイサービスに通っていますが,そちらでも食べたり食べなかったりで,昼食をデイサービスで半分食べると,自宅での夕食は半分以下しか食べない等,1日に一食分の量しか食べていないようです.しかし,デイサービスで外食に連れて行ってもらうと,目がぱっちり開き,定食類の量が多いものでも全部食べています.その日の夕食は,目を開いて半分ほど食べます.
このような調子が続いており,体重は月に約1kgのペースで落ちています.主治医の先生は,栄養のあるものを食べさせるようにといってくれます.

しかし,具体的にどのようなことをしたらよいのか分かりません.どのようなことでもよいので,アドバイスをお願いします.

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投稿:男性 30代  その他 福岡県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2009/03/24 17:47:06

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編集委員会より
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多くの意見をいただき,ありがとうございました.
実は,Aさんの娘(Bさん)は栄養士として学校給食にかかわっています.食べ物を少ししか口にしないAさんに対して,「必要カロリーを摂取させなければならない」という使命感をもっていたためにBさんはノイローゼ状態となっていました.みなさんの意見にもありましたように,Aさんは年齢,体型を考慮すると必要な摂取量は食べているのです.したがって,Bさんは栄養士を職業としているけれども,親の栄養摂取となると冷静な判断ができなかったと思われます.
そのため,われわれはケアカンファレンスの際には,Bさんの視点を「半分しか食べない」というマイナス面を気にするものから,「半分で(必要摂取カロリーは)十分である」と考える視点へと転換させることに力を注ぎました.
実際,デイサービスにおいても,Aさんの食事摂取量を増やすことに注意が向きすぎていました.そのため,食べたあとの口腔ケアが不十分となり,少しむせ気味であることが見逃されていたため,Aさんは肺炎の一歩手前の状態となっていました.
みなさんの意見で指摘されていたように,食事は食べる行為のみを表すものではありません.人生の楽しみという側面もあり,だからこそ,ケアに携わる人々が大切にすべきものであるのです.そのためには,Aさんに対するケアとして,良姿位を保持する,口腔内の清潔を保つなど,細かな部分に大きな配慮が必要であることが分かりました.
これらの結果を今後のケアに生かしていきたいと思います.


投稿:女性 50代  介護福祉士 三重県 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2009/02/01 18:48:32

お母様は自分の必要摂取量は摂られていると思います。
義父を家で看取りましたが 好きなものは完食していました。
味が合わないものとか 冷凍食品を使用したときは残しましたよ。
まったく食べてもらえないというのでなければ様子をみていて良いのでは?
現在の体重が30`くらいあるのなら大丈夫だと思います。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 新潟県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2009/02/01 11:01:49

加齢に伴う全身状態の低下が起き、食事量の減少が起きたと思うのですが。医療的な面が良好ならお食事を食べていただくために、食べる楽しみが食事に取り込めるとよいと思います。回想を使用しながら、子供の頃、若かった頃の食べ物にまつわる思い出を聞きながら、食事に週に何度かでも取り入れたらいいのではないかと思います。


投稿:女性 50代  看護師・保健師 京都府 病院 家族介護経験なし 投稿日: 2009/01/30 20:10:31

外食は全部食べる事から味覚の変化も考えられます。外食は塩分が多いので食べるのかもしれません。家庭でも塩分の変わりにレモンや酢を使い、味を変えて見てはどうでしょうか。また亜鉛の不足も考えられます。血液検査もして見てはどうでしょうか。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 新潟県 老人保健施設 家族介護経験なし 投稿日: 2009/01/17 14:00:41

お母様の口の中がどうなっているかよくわかりませんが、口腔ケアはどうなさっているのでしょうか?
デイサービスに行っていらっしゃるのであれば、例えば義歯が合わないのでは?とかのアドバイスもあると思いますのでちょっと何とも言えませんが、例えば残っている歯が虫歯であったりとか舌が汚れているとか・・・

外食では全量摂取されるということですので、目新しい(刺激のある)事がお好きなのでは?
季節のものを取り入れる、晴れた日にはお弁当を持って外で食べてみるとか・・
もうされている事であればお役に立てなくてすみません。

我が施設でも、私達が介助しても食べていただけませんがご家族が声掛けしながらだと開口よく召し上がる方もいらっしゃいます。又、甘いものだと召し上がるような方には高カロリーのゼリー状のものを補助的に使ったりしています。ただ満腹感が非常にあるのでその後の食事に影響もあるかと思われます。

現在の体重がどうかは解りませんが、お年寄りの肥満は良いとは思いません。又、座りっぱなしではお腹も空かないでしょう。まだ歩行ができるのであればもう少し散歩の時間を増やしていただいて、適度な疲れと空腹を感じていただきたいと思います。(ご高齢ですので何とも言えませんが)

私達介護職にとっても日々切実な問題です。最終手段としてはやはり経管栄養になると思いますが、私は口から食べられなければ人生の楽しみや生きている実感、何よりも脳への刺激というものは半減すると思いますので、大変でしょうが頑張ってください。


投稿:男性 40代  介護支援専門員 広島県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2009/01/17 11:28:52

栄養障害のある高齢者は、たくさん見受けられますが、具体的に、主治医が栄養のあるものを食べさせるように言っていますが、あまりにも中途半端な「栄養のあるもの」と言う助言は、ご家族にとってわからないと思う。
 一般的に、母親の体格、状態では、一日約1200カロリー摂れば、十分でしょう。低栄養になっていれば、採血検査をし、個人の栄養状態の把握し、どんな種類の栄養を摂るとよいということも必要だと思います。近くに専門的にうまく相談にのってくれる管理栄養士がいればよいのですが・・・。
 認知症の方の食事摂取での問題点は、だだ単に、高カロリー食、高濃度栄養食を食べていただく際の苦労を伴うと思います。今までの食生活で、どんな物をよく食べていたかも鑑みなければならない。
 具体例を申しますと、本人の好きなものは、食べてもらうようにする。食事が偏らないように工夫する。例えば、甘いのが好きなら、高カロリー、高濃度栄養の食材を甘くプリン体にし、摂取してもらうことかもしれない。そして、普通食でも黒い色彩の食器を使い、ご飯を鮮明に認識できるようにするとか、味覚、臭覚、盛り付け、雰囲気づくりが大切だと思います。
 将来的には、食べないという理由から、胃ろうになってしまう可能性があるが、経口摂取できる間は、本人のためにも頑張って介護にあたれるようにお祈りします。



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