認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
 こちらは認知症に関するテーマを基に,地域・年代・職種に関係なくおのおのの意見を述べていただく場です. 1つのテーマを基にさまざまな視点,立場からの意見および取り組みを知ることを目的としています. 日本認知症ケア学会会員,認知症ケア専門士にかかわらずお気軽にご意見をお寄せください.

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今月のテーマ

一般病院に勤める看護師です.

 最近,胃ろうをつくるために入院される高齢の認知症の人が増えたように感じます.意思疎通もままならず,したいこともできないような状態で胃ろうをつくることで,いままでの施設では受け入れてもらえない場合もあり,この先どのようなところでどのように介護されるのか,本当に胃ろうをつくることがよいことなのか悩みます.医師が「胃ろうをつくる方法がありますがどうしますか」と説明するとご家族は「お願いします」というしかないようすです.ご家族とご本人のためにどのようなかかわりをしたらよいでしょうか.

 みなさんは意思疎通ができない寝たきりの認知症の人への胃ろう造設についてどのように考えますか.また,自分がその立場だったら胃ろうをつくりますか.

新しい記事から表示します.1度に20件の書き込みを表示します.
投稿:女性 40代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/10/08 13:51:46

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編集委員会より
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 多くの貴重な体験・ご意見をいただきありがとうございました.
みなさまのコメントから,認知症の人の胃ろう造設は,その人の生命とその後の生活の場やQOLにかかわり,さまざまな問題があることが明らかになったと思う.とくに,本人の意思が確認できない状況で決定を任されるご家族の悩みが深いことに改めて気づかされた.みなさまに意見を求めた看護師は,自分の感じ方がおかしいのかと思うくらい当たり前に胃ろうがつくられている現状のため,今回さまざまな意見をいただき安心できたとのことである.また,この問題を自分のこととして考えてコメントを書いていただけたことに感激したとのことです.
胃ろうをつくる病院は,認知症の人のほんの一時期,いわば“点”でのかかわりにすぎない.しかし,その後,胃ろうをつくった状態での生活が待っている.胃ろうをつくっても安心はできず,誤嚥のリスクはなくならないというご指摘もあった.胃ろうをつくることによってQOLが改善された事例,そうでない事例を比べてみても,胃ろうをつくることで終わりではなく,その後のケアにかかっているということをつくづく感じた.胃ろう造設にあたってはその後の『摂食・嚥下のケア』,さらには『終末期ケア』も併せて考えなければならないと思う.
医師の保身のための胃ろう造設というご意見もあったが,患者の命を助ける方法があるのにその方法を実施しないのは医師の倫理観に反する,法律にも抵触するということがあるだろう.そうかといって,医学的にみた胃ろうの必要性を噛み砕いて家族に説明し,納得してもらえばよいというものでもない.逆に,認知症だから胃ろうはつくらないと画一的に決めるのも,認知症の人の可能性をなくす危険性がある.病院の医療関係者が,胃ろうをつくって終わりというのではなく,ご家族やさまざまな専門職の人と“線”でつながり,胃ろう造設後の認知症の人の生命と生活を予測することができれば,多少なりともよい方向に向くかもしれない.
みなさまのコメントのとおりたいへんむずかしい問題である.このネットカンファレンスが今後に向けての問題提起となれば幸いである.


投稿:女性 20代  看護師・保健師 奈良県 病院 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/09/30 21:39:10

私の病棟にも、胃ろうを造られる方がおられますが、その大半は、意思疎通のままならない方です。私も意思疎通の取れない方に胃ろうが本当に必要なのかいつも思います。その人のニーズに沿った生き方かどうかすら確認できない状態であり、「生きている」というより「生かされている」という感じもし、何十年も誇りを持って生きてこられた方が、これが自分らしい生き方として最期を誇りを持って終えることが出来るのだろうかと、悩みます。しかし、経口摂取できない以上、胃ろう造設しない限り退院できないし、病院としても退院をしてもらわないと困るわけであり、「しかたない」というのが現状です。
しかし、胃ろうを一旦造ったものの、言語療法士・看護師がプログラムを作り、摂食・嚥下機能の回復を認め結局は胃ろうを閉じて帰った方、内服のみ胃ろうを使った方、口腔・胃ろう併用して帰った方なども実際にはおられます。脳障害・認知の進行によってもう無理だろうと誰もが思ったけれど、時間をかけお互いが根気強く取り組んだことで、リハビリのもたらす影響、又人間の回復力の凄さをそのたびに実感しています。なかなか一人の患者に時間をかけることが多くの病院で難しいのが現状ですが、自分達の取り組みで防げる胃ろうも多くあると思います。
Drの説明だけだと、家族は同意することが多いですが、その大半が十分理解していないことが多く、後で問題となります。そのため、私たちはDrの説明の後で看護師が再度付け加えて説明をします。又、ソーシャルワーカーにも説明に入ってもらい、後に問題を出来るだけ少なくなるような形を取っています。なににしても、『説明』が一番大切ですので、しっかり時間をとってお互いが納得できるように取り組んであげることが一番の私たちの仕事なんじゃないですか。
ちなみに、私は食は人間の基本的欲求だと思いますので、それが出来なくなってまで生きたいと思いませんので、胃ろうは造りません。


投稿:女性 50代  看護師・保健師 愛知県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2008/09/22 22:01:19

有料老人ホームに勤務しています。(25年間地方公立病院勤務していました)意思疎通もできず寝たっきり認知症の胃ろう造設は反対です。経口摂取不能になった時点での医師から家族への説明不足、説明を受ける家族の勉強不足もあるのではないのでしょうか?家族・自分なら造設はしません。


投稿:男性 40代  介護支援専門員 広島県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2008/09/21 13:34:22

9/2に投稿した者ですが、それ以降に、ドクターの生涯教育的な懇話研修会に参加させてもらった時のことをお話しします。
研修テーマ
「誤嚥性肺炎の予防ならびに治療の新戦略」
 講師:東北大 大類 准教授です。
胃ろう造設後も患者は、間違いなく、逆流性食道炎、不顕性誤嚥を起こし、肺炎をなることが多い。例え、栄養面のことが、解決しても、嚥下障害等があれば、必ず、肺炎を起こす可能性は、非常に高いです。嚥下のための薬物投与と同時進行でリハビリが必要である。現実は、手術し、体調が整えば、別の病院、介護施設、在宅になっています。だから、QOL(生命の質)で疑問符が問われているんじゃないかと思います。だから、みんな、やりたくないと言う人が多いと思います。


投稿:女性 40代  その他 熊本県 病院 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/09/19 22:00:43

私の勤める病院にも、胃瘻を増設している方が病棟に8名いらしゃいます。食事中のムセ等あり嚥下性の肺炎を繰り返し医師の説明に御家族もお願いしますと言われることが多いように感じます。御本人はどのように感じているのか・・・・・触ったりしないため抑制をしたりでこれで本当に良いのか疑問も感じています。
自分が同じ立場になったらそうまでしてほしくないですね。


投稿:女性 20代  理学療法士 岡山県 デイサービス・デイケア 家族介護経験なし 投稿日: 2008/09/15 1:42:37

通所リハビリテーション施設の理学療法士のものです。リハビリテーションに携わる私は、胃ろうは最終手段であってほしいと望みます。胃ろうは身体の動きを制限しますし、ただでさえ刺激の少ない日常をさらに変化のないものにする恐れがあるからです。とりわけ、在宅をできれば長く続けたいという意思がある場合や家族がその点協力的であれば、経口を継続してほしい…介護度5


投稿:女性 60歳以上  看護師・保健師 神奈川県 病院 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/09/14 13:12:44

認知症専門病院の看護師です。胃ろう作るかどうかについて事例を紹介します。
増設した例
95歳男性Aさん 保護者の長男は反対でした。医師と看護側の意見は賛成。なぜなら本人が「おれは100才まで生きたい、生きる」と体調のいい時に口にしてましたことを告げ「本人の意思」を大切にしましょうと面会に来るたびに何回も話合いました。胃ろうから栄養が入って元気になればまた「経口」からたべられますとも説明しました。長男が賛成し作ることができました。半年後、体力がつき食事を再開できました。1年後97歳で夕食を普段通り召し上がり翌朝眠るように天寿を全うしました。ご家族、医療スタッフがAさんの「高齢者の最終期」に正面から向き合い支援することができたとおもいます。
作らなかった例
94歳女性Bさん 保護者の次女さんの話は「兄弟親戚一同 胃ろうは反対、転院しないでここで最後まで看てほしい」でした。看護側は同じ意見、あとは主治医がどうかの説明時同席しました。家族の意志表示を医師にきちんと伝えられないようだったら応援するつもりでした。主治医もOKでした。当院でできる治療でと話合いできまりました。夕食の食べ方が昼食と少し遅く顔色も悪かったので家族に「少し容態がおかしいので」と連絡すると今日は行けないが明日は泊まってそばにいたいといい、付いた夜、次女さんに抱かれて息をひきとりました。
両方の例で共通する事は本人がなんと言っていたか、家族がどうしたいのか、医療スタッフ・介護スタッフがどう支援したいのか「話し合い」「納得」ではないでしょうか。どうか話合いに時間をかけ「その人」にとってなにが大切か見つけてください。





投稿:女性 60歳以上  その他 千葉県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/09/14 10:27:55

夫が認知症を発症し、現在グループホームに入所中、介護度4です。自分の意思表示はできません。しかし、私は夫の胃ろうについては断りたいと思っています。
理由1生きているのではなく生かされている状態なのではないかとの疑問
  2医師については真のヒューマニズムから胃ろう設置ではなく、保身と経済的要素が見え隠れする不安。
ただ現実の問題に直面した場合、意思が貫けるかどうか自信がありません。
この問題が「認知症の人と家族の会」の学習会でテーマーになったことがあります。京都のある看護師から祖母の胃ろう断ったが、まもなく祖母は死亡した。親戚から非難された。だが、私は後悔はしていない。との発言があり、会場は賛否両論だった。胃ろうは選択してもしなくても後悔するとの結論で終わり、私は釈然としない思いが残りました。
どちらを選択するのが良いかはケースバイケースだと思います。しかし、どちらを選択しても自由だという社会的コンセンサスは必要だと思います。医師の権威に屈服するのではなく、対等に自由に発言できることが重要だと思います。インフォームドコンセントはこんな時にこそ必要なのではないでしょうか。
ここに投稿している専門職(医師以外)の皆さんは、胃ろうの否定的意見が多いようです。医師の意見だけで簡単に設置を決めるのではなく、医師を含めた看護職、介護職、家族でカンファレンスを徹底してほしいのです。哲学的ですらある重要なテーマーを簡単に決められているような気がします。特に意思表示ができなくなっている認知症の患者の家族には重い問題です。胃ろう後のケアについても検証を含めて、問題化する時期ではないでしょうか。


投稿:女性 50代  介護支援専門員 和歌山県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/09/12 21:18:44

胃ろう造設について、私が関わった数少ない経験の中でも、様々な思いがあります。
*認知症のない寝たきりのAさんは、胃ろう造設により自身で車椅子移乗、調理が出来る様になりなした。
*認知症が進行したBさんは、Dr.から十分なインフォームド・コンセントを受けた結果、ご家族が造設しないことを選択し、ご家族が介護にくたくたになった頃に他界しました。
*又、認知症が進行したCさんは胃ろうには否定的なDr.から胃ろうの説明を受けずに、チューブにミトンのまま数ヶ月を過ごしました。その後、別な医師から説明を受け、胃ろう造設に踏み切りました。Cさんは寝たきりで朦朧とした目線で独り言をつぶやきながら、2年間生きています。
どちらを選択するかは、その方に最も近しい方が決めればよいと思いますが、いずれにせよ、客観的なDr.の説明が必要です。メリット、デメリットをご家族が理解出来るように適切に説明し、ご家族がゆっくり選択できる機会を持てるように支援する事が最も望まれます。


投稿:女性 40代  介護福祉士 福井県 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2008/09/11 12:18:39

小規模多機能施設の管理者をしています。小規模施設は、看護師が24時間常駐しているわけではありません。当然利用者およびその家族の状況に応じて柔軟なサービスを提供させていただく施設という特性がら、通い、泊まりのサービスを受けられる利用者が大半です。そのような方が胃ろう増設をされた場合、食事の対応ができなくなり、結果、当施設のご利用をお断りせざるを得ない状況になります。住みなれた地域での生活を維持することを一番の目的としている小規模多機能施設としては、大変つらい状況です。また既存のショートなども看護師の対応が難しいのでという理由で、胃ろうの方は利用を断られるケースがとても多いです。口から食事が取れなくなったら、胃ろうをというのが現在の医療の流れのようですが、その後のこともしっかりと見極めて手術対象者かどうかの判断を行わないと、せっかくの手術そのものが無駄になることになるような気がします。自分の両親、若しくは自分がご質問の状況に陥った場合、私は、もって生まれた寿命として自分の状況を受け止め、胃ろう手術は断ります。


投稿:男性 60歳以上  その他 千葉県 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/09/11 11:10:25

昨年、妻(当時65歳)が胃瘻の造設手術を受けました。高熱(40℃)を発し、7日間意識も無い日が続き、点滴と鼻腔管栄養でその場をしのぎました。痰が絡み胃からの逆流が激しく、約1時間の間隔で吸引を施されました。その度に妻はバネ仕掛けの人形のように身体を震わせるのです。医師からは、胃瘻の造設を勧められましたが、その場合も、意識の回復、逆流の阻止は共に望めないかも知れないとのことでした。
 妻は元気な頃、「チュウーブにつながれて生きたくない」とよく言っておりました。生きていてもらいたいという気持ちは勿論強く持っておりましたが、妻の姿を見て、私は経管による栄養補給を拒否するという70年の人生で最大といえる苦渋の決断をしました。しかし、熱が治まれば退院しなければならない、経管栄養を拒否すれば施設に戻ることもできないという現実を知ることになりました。しかも、すでに言葉を失ってしまった妻の意志を確認することもできません。残された道は、1年前にピリオドを打った12年間にわたる在宅介護にもどることしかありませんでした。その場合も、尊厳死を認めてくれる訪問医、介護スタッフの手当をしなければならなりません。結果、胃瘻造設の手術をお願いしたわけです。 
 現在、施設に戻った妻は表情もなく、私にとって最大のプレゼントだった笑顔も見せてはくれません。
「生かされている」という思いを払拭するため、私は施設の許可を得て、おやつの時間に合わせ妻にヨーグルトを食べさせています。しかし、肉体は生きているが、心は瀕死の状態にある妻の姿を見るにつけ、終末期の認知症患者にとって「尊厳ある生」は保証されないのだろうか?
 と、妻の生を願いつつも、今、私は釈然としない思いに包まれています。


投稿:女性 30代  看護師・保健師 大阪府 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/09/09 14:46:25

胃ろう増設にあたっては、本人、家族に医師がメリットとデメリットをしっかり説明して、インホームドコンセントを十分図った上で、増設するかどうか判断すべきだと思います。最近では、胃ろうを増設していても、入所できる特別養護老人ホームができているので、一度調べてみてはどうでしょうか。         胃ろうを増設するかどうか決めてもらうのは、意志疎通が出来ない認知症の患者様の思いを代弁出来る家族をきちんと確認し、その方に判断していただき、胃ろうを増設するのかどうか決定したら良いと思います。


投稿:男性 30代  介護福祉士 愛知県 デイサービス・デイケア 家族介護経験なし 投稿日: 2008/09/08 20:09:36

追記、要介護者対象の旅行代理店もありますので、寝たきりの方の旅行も可能だと思います。
寝たきりで認知症の方でも、意思の疎通はできなくても、毎日話しかけたり、関わりを持っていると、こんな事を考えているのではないかな?とかいまは気分がいい、悪い、など結構気持ちや心が見えてきます。もちろん、それができたからと言って、胃ろうをしたい?したくない?と質問して、その答えがわかるわけではありませんが、介護をしていく上で、その方のストレスを多少は緩和してあげる事が出来るのではないかと思います。


投稿:男性 30代  介護福祉士 愛知県 デイサービス・デイケア 家族介護経験なし 投稿日: 2008/09/08 19:51:38

胃ろうを増設するという事は、嚥下機能の低下があり、食事摂取ができない状態という事ですよね。このまま状態では、栄養失調になる事を考えるならば、致し方がないと思われます。

意思の疎通ができない認知症の方には何百人と出会ってきましたが、嚥下機能以外での食事摂取拒否ならば、胃ろう増設をしなくても方法はあるかと思います。やはりエビデンスに基づいて考えていけば解決できるのではないかと思います。

僕があなたの立場なら、嚥下機能の問題で食事摂取ができない認知症の方なら、STがいるデイケアなどをケアマネに探してもらい、口腔機能向上の計画を立ててもらいながら、在宅生活を進めるかな。口腔機能以外の食事摂取ができない認知症の方だったら、その方の好物をご家族から聞き、食べ物を食べるという行為を思い出せるように援助していきます。好物を探す、あと、旅行が好きな方だったら、一番思い出がありそうな旅行先に連れていく、それが無理なら、そこの土地の特産物を買ってくる。など、食べ物、場所、雰囲気を総合的に考えてプロデュースしていくと思います。

自分が家族でも上記と同じことをすると思います


投稿:女性 40代  その他 京都府 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/09/08 11:38:08

介護相談やメンタルヘルスサポート、カウンセリングをしています。
 寝たきりの認知症の方であっても、「尊厳があり生きる権利がある」確かにそうです。ただ、「尊厳のある死に行き方もある」と思うのです。その方が、認知症になられて寝たきりになられるまで、最愛の家族の方々は、身体的にも精神的にも尽くしてこられたことでしょう。意思疎通の出来なくなった認知症の方の胃ろうについては、ご家族のお考えに委ねる他ないのです。お医者様から「胃ろうをつくる方法がありますがどうしますか」と問われた時、「お願いします」と答えてしまわれる。その時、ご家族の思いの中に、「結構です」と答えたら、薄情だと思われないかとか、お医者様の言われる事は絶対だからというプレッシャー、このまま自然に任せたら死期を早めるのは可哀想という、一時の感情に押し切られたとしたら、その後のご本人とご家族の心の関係はどうなるでしょうか。介護はとても疲れます。心の疲れは想像以上でしょう。ご本人もご家族の疲れきった姿を望んでおられるでしょうか。
 胃ろうをつくる方法がありますが・・と説明する際に、介護家族への心の配慮を是非して頂きたいと思うのです。ご本人は十分に生きてこられた。ご家族は十分に介護なさった。その気持ちに寄り添って頂きたいと思います。
 私自身は、胃ろうを望みません。この事は、夫にも子供たちにも伝えてあります。その時が来たら、譲葉のように逝きたいと思っています。


投稿:男性 40代  介護福祉士 茨城県 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/09/07 22:35:56

私が仮に認知症になったと仮定して認知症の告知は受けたいと思います。そして今後の自分の人生はこうだとしっかりしている間に遺言しておきたいと思います。もちろん自然に年老いた場合の考えです。(突然の事故や病気により意識がないまま胃ろう増設になっているかもしれませんが。)私自身はもう歩けなくなり、意識もないのなら、胃ろうはつけてもらいたくありません。それまでは動けるうちは最期まで這ってまでもトイレにいきます。意識があるのなら最後の一言まで話し尽くします。食事は手つかみでも自分で食べます。施設に入り私の行動を妨害する職員がいたら虐待で訴えます。手つかみで食べても行動障害と言わないで下さい。
お風呂に入れなくなったら、お湯で濡らしたタオルを毎日下さい。拭けるところは拭きます。背中を拭いてくれる人がいたら大感謝です。私は、年をとったら介護職の人に好かれるタイプではないかもしれません。
最期まで自分のことをここまで出来たらもう悔いはありません。ですから認知症になっても最期まで私のできる行動を奪わないで下さい。私の思いです。

胃ろう増設をした後の人生が、その方が施設であろうが、在宅であろうが万全の体制で管理、維持できる環境を保障できる社会にしていかなくてはならないと思います。介護の現場では介護職の医療行為という壁があります。曖昧です。胃ろう増設後の経口摂取も施設により取り組みが曖昧です。受け入れの問題もあります。
胃ろうを増設したがために、肺炎と入院を繰り返す場合もあります。もちろん他にいいことも多くあります。
すみません。生きるという意味ではマイナス思考かもしれません。医学の進歩には感謝ですが、何か安心できるものが物足りないのです。

増設するにあたり、家族と十分にインフォ−ムド・コンセントがとれ、医療、介護、リハビリ等の連携のもと
今はしっかりガ―ドしていくことが大切かなと思います。


投稿:女性 40代  看護師・保健師 熊本県 病院 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/09/07 3:32:47

私の勤務先でも最近このような患者さまが増えつつあります。しかし胃瘻をしたからといってよかったケースもあれば、悪いケースもあって・・・認知が低下していることもあって、胃瘻をひっぱたりしてます。
また栄養を入れている場合も抑制されこれでいいのかと思える事もあります。私だったらいやです。
昔なら老衰で亡くなったお年寄りも、今はこんな方法で生かされているみたいな気持がします。


投稿:女性 40代  介護福祉士 埼玉県 病院 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/09/06 12:56:15

現在 医学が進み口から物が食べれなくても生きていられるようになりました。現在 病院で胃ろうの経管栄養で生きている人を沢山見ていますが本当に生きているのが幸せなのでしょうか?たぶん辛い苦しい思いで生活されていると思います。でも生きているから家族の顔を見れたり声が聞こえたりできるのです。家族にしても胃ろうにしたら生きながらえると思うと選択すると思います。どちらが良いとはいえません。それぞれの生死観によるものだと思います。私は胃ろうは望みません。延命処置も望みません。ですので早いうちにちゃんと自分の希望を夫や子供に書面に託しておこうと思っています。


投稿:女性 50代  看護師・保健師 愛知県 グループホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/09/06 0:35:03

とても簡単には答えれない難しい問題です。グループホームで医療連携加算をもらい家族とも緊急時の対応について話したしていますが、家族も迷っています。実際わたしも義父が認知症で重症の感染症になったときに医師から胃ろうの話があり、その時やめてほしいと言えず・・その結果一年半の介護が続きました。その間果たして義父は幸せだったのでしょうか?いまでも疑問です。自分の意思とは別に胃に食物が注入され、自分の意思とは別に生きさせられてしまうのです。自分自身としては、認知症になりその立場になったら苦痛をとる治療は施行してほしいと願いますが、胃ろうは絶対やらないでほしいと思います。認知症であっても、自分のことをまだ考え伝えれる元気なうちに、そのことについてきちんとした考えを伝え、それを尊重して守ってくれる医療を受けれることを望んでいます。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 岐阜県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/09/05 17:43:45

自分がその立場だったら・・・。私は父の介護の上でその立場になりました。父は肺がんで多発性脳梗塞もあり、要介護5でした。3年ほどがんばってサービスを利用し在宅介護をしていましたが、2人暮らしの母親の方が介護疲れしてしまい、誤嚥性肺炎もあり入院となりました。やはりむせや痰が多く、点滴から、胃ロウはイヤだったので、とりあえずIVHに切り替えてもらいましたが、3ヶ月したら転院を余儀なくされました。私自身としては家に戻し、自宅での看取りを考えたのですが、IVHをはずせば近日には亡くなることを母は受け入れられず(母は延命治療はしないとずっと言っていたのですが)、結局転院。総合病院の医師にはIVHでの対応を継続依頼しておいたにもかかわらず、転院先の医師は救急車移送し初回受診したその場で、胃ロウ処置を言い渡し、そうでなければウチでは看られないとも言いました。介護疲れの母と私には、ゆっくり考える時間も選択肢もありませんでした。胃ロウ処置の3日後父は亡くなりました。
ケアマネをしていただけに、後悔は山のようです。

また、担当している利用者の家族にも、「大腸癌があって、食欲が低下して入院した。ガンの様子をみる手術だったのに、手術室から出てきたら胃ロウがついていた」という人もいます。
「胃ロウは今は非常に簡単な手術ですから、心配はありません」と医師は言いましたが、家族が心配しているのはそんなことではないのです。その後どう介護し、生活がどうなっていくかの方が重大なのです。
病院を出た後に、入院期間中より退院した後の人生を医者は考えているのかと思うこともあります。全部が全部そんなDr.ばかりではないと信じていますし、実際に出会うこともありますが、福祉の世界でケアマネが「アセスメントをきちんと」「モニタリングの成果は」「利用の適正化は」「書類の整備は」とやいやい言われている以上の要求が医療界にあるのかと疑います。往診の押し売り。あまるほどの処方薬。「湿布がどんどん溜まっているから、あなた持って帰らない?」と利用者に言われることもあるような現状をどうしたら良いのでしょう。
特養も老健も受け入れてもらえず、訪問介護員も医療行為として対応できない。こんなグレーゾンにいる要介護者はたくさんいます。高齢者を施設に入れたいのか、在宅にいさせたいのかもわからない。書類整備などよりも大きな問題には、敢えて目を向けていないのではないかと思えるのが、今の介護保険制度ではないですか?

愚痴のようになってしまってすみません。



以上は,新着順1番目から 20番目までの記事です.

 


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