認知症ケア事例ジャーナル Netカンファレンス
 
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今月のテーマ

Bさん,72歳男性,自宅介護

軽度の脳血管性認知症.
糖尿病,高血圧の合併症もあることから,定期的な散歩など運動療法も必要だが,自発性に乏しく1日中屋内にいる.一方で「まったく眠れない」と不眠を訴える.最近は他の訴えも出現し「頭が重い」「手足がしびれる」などと四六時中訴えるため,家族も閉口している.
かかりつけ医からは通所サービスも勧められるが,「もともと人づきあいが悪く,本人もそういうのは好まない」と家族は介護サービスの活用には消極的である.

このような場合,皆さんはどのように対応しますか.

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投稿:男性 40代  その他 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/07/03 22:14:54

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編集委員会より
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認知症のケアにおいて,デイケアなどの社会資源の活用が理論的にふさわしいケースであっても,本人の気が進まず参加のきっかけがつかめず,実際にはなかなか利用が進まないというケースはしばしばみられる.そういった状況で,ネットカンファレンスでもみなさんが指摘しているように,本人の性格,環境,生活歴などを丹念に検討し,1人ひとりに合った導入の仕方を工夫していると思われる.また,家族に対しては,社会資源の必要性を説明し,理解してもらうことでケアプランの導入を行いやすくすることも重要なことであろう.
今回は,症例提示にあたって「家族が介護サービスの利用に消極的な理由が記されていない」ために,コメントができないといった指摘がネットカンファレンスでなされた.この点については管理者の説明不足を反省するとともに,カンファレンスに参加していただいた方々の注意力(観察力)に感心した.しかし,実際の現場では,「もともと人付き合いが好きでない」「本人がいきたがらない」といった理由がもっとも多いのではないかとも思われる.そのような理由が主で,ほかに特別な理由や事情がないがゆえに,むしろ具体的な対応に苦慮する場面もあると思われる.とくに血管性認知症は「自発性低下」「引きこもり」に加え,他の認知症と比較し,判断・思考力や人格が保たれる傾向があり,介護者や周囲の説得がむずかしい場合がある.そのような視点からの意見も聞けるように,今後の症例提示を工夫したいと考えている.


投稿:女性 60歳以上  介護支援専門員 愛知県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/07/02 21:57:43

介護サービスをご利用される事に敬遠去れがちですが、しかし介護者の方の休養はとても重要です。私の経験でお孫さんが単独で市役所に行き申請の手続きされ、お孫さんよりサービスの依頼が有りました。直ぐに訪問中々進展はありませんでした。しかし定期的一回〜2回訪問や電話などでコミュニケーションを図りながら馴染みの関係作りに力を入れました。その間、状態は悪化家族間の格闘も出現、依頼より半年経過、やっとディサービスの体験が開始、その後順調に継続され(4年目)現在に至る。本人もディサービスの人達は皆良くしてくれるでいいわ〜、又奥様も馴染みの方とカラオケに行く機会等出来、早く行かせれば良かったと感謝されました。やはり不活発な生活は、寝たきり・閉じこもりの引き金となり、ゆっくり本人と一緒に昔話など交え、気長に接する事がとても大切ではないでしょうか?


投稿:女性 30代  看護師・保健師 福井県 デイサービス・デイケア 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/07/02 16:18:28

不眠は,不活動による精神的,身体的な原因と考えられる.
家族の介護疲れも考慮し,なるべく抵抗なくまずは,
通所系の介護サービスを利用することを勧めたい.

介護サービスにいたらずとも,
予防事業や温泉の井戸端話の機会になれ,
連れ出しに慣れてもらう.
または,病院と兵セいつされているような
デイケアでの活動を治療の一環として受けてもらうなどの
選択肢もある.
古くからの友人との交流も,再開できればなおよいのではないか.
勤務するデイケアでは,ご近所の縁遠くなった友人同士が,
デイケアで再会でき,
通所を継続することで友人関係が再構築できた例がいくつもある.


投稿:女性 40代  その他 熊本県 病院 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/07/01 0:55:40

最近は頭が重い、手足のしびれがある等訴えが多い方のようですが、まずは本人と家族との信頼関係を作っていくことが大切でないかと思います。通所サービス利用も消極的とのことなのですが、家族の負担は如上に増えていくように思います。信頼関係を築きながら、その中でサービス利用について説明したらいいと思います。


投稿:男性 30代  作業療法士 福岡県 病院 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/06/25 9:45:47

現在の介護保険制度がどのような状態になっているのかが分かりませんが、家族の方へ現在受けられる介護サービスの紹介を介護支援専門員に行っていただきます。その上で、作業療法の訪問リハを検討。家族の了解を得られたら、ご本人にどのようなことを説明。訪問リハが決定すれば、まず第一にご本人の話に傾聴しながら、ラポール形成を行うでしょう。その上で、最初は受動的になると重いますが、興味・関心の拡大と生活リズムの再構築を目的に、受け入れられやすい作業活動(activity)の導入。その中で、家族の方と離開することで両者の気分転換を促すとともに、関わりの中でニーズを引き出していきます。勿論、かかりつけ医に頭重感・手足のしびれの原因を確認し、バイタル管理や糖尿病による合併症にも注意をはらいながらですが。少し活動量が増加してきたところで、運動する習慣をつけるために、軽体操などをタイミングを見計らって取り入れます。なれてきたら、散歩による全身運動へ移行。その時、ただ散歩するだけでなく、可能であれば買い物等、他者と交流せざるを得ない、何かしらの目的を持ったものを含んで実施。その後、デイケアなどをご本人に勧めていきます。全体を通してですが、ご家族の方にはほんのわずかな変化でも、伝えていくことで安心や変化に対して喜ばれ、良好な関係を築いていただけるよう、仲介的な役割も果たしていくと思います。


投稿:男性 30代  介護支援専門員 北海道 老人保健施設 家族介護経験なし 投稿日: 2008/06/24 22:41:38

家族は、「最近は頭が重い、手足がしびれるなどと訴えが多くなり・・・」と話してはいるものの、介護サービスには消極的。
大変だけど本人が好まないなら家族が見るしかないんでしょみたいに感じているのではないでしょうか。
しかし、サービス利用に繋がらなければ、家族の介護負担(精神的負担)が増えていくのは明らか。
本人との信頼関係を築き、サービス利用に繋げるのが最優先だが、サービス利用に繋がるまでは、ただただ家族の話を聞いてあげるのもありかなぁ〜と思います。
相談できる相手がいるだけでも、家族は心強いのではないでしょうか?
私なら、訪問看護又は、訪問リハビリをいれ、家族の休息時間を確保し、時間をかけて通所サービスにつなげるようにしていきたいです。


投稿:男性 40代  介護支援専門員 茨城県 特別養護老人ホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/06/17 20:46:21

本人は、自分の病気をどう思っているのか、今の生活をどう思っているのか。家族は本人のことでどう思っているのか整理していかないと介入はできませんね。家族に本人の訴えやシグナルに耳を傾け慶弔の姿勢が必要ですね。そこで家族といい書に積極的な側面を持ち、根気強く受容していく段階ですね。ラポールをつかみ、その人が気づくきっかけを作ることまたは、一緒に歩んでいくことを一緒に考えていくことですね。介護サービスや外にだそうなどと関わりの薄い人が積極的に進めようとしても逆効果です。ゆっくり、家族や関わりのある人と協力していくことが必要です。観察と洞察と受容と気づきや共感や協働をいう意味を体で理解しワーカーとしての職人の知恵としてもっていきたいですね。それから、世代を理解したうえでのの援助方法や家族福祉や社会学など


投稿:男性 30代  社会福祉士 大分県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2008/06/16 8:23:23

Bさんへの関わり方がうまくいっていないような感じがします。なぜ、Bさんが色々な訴えをするのか、またBさんは昔何に興味があったのかなど、Bさんに対しての情報集めをしてみてはどうでしょうか。また、ご家族に対しては介護に関する知識を少しでもわかりやすく説明する事がいいなと思います。介護はいかにして、本人や家族とコミュニケーションを多く図り、信頼関係を構築するかに関わってくるのではないでしょうか。Bさんの本当の姿を引き出すためにも、今以上もっと多くの関わりが必要ではないかと感じました。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 茨城県 老人保健施設 家族介護経験なし 投稿日: 2008/06/15 1:05:12

脳血管性認知症も軽度なことから、自分が病気で倒れたことでの心理的な要因も考慮し、まずは本人との信頼関係作りをしていってはどうか?
 それと同時に、家族の意識改革をし介護サービスの大切さを認識してもらい、その上で生活環境を整えいってはどうでしょうか。


投稿:女性 40代  介護支援専門員 岐阜県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/06/14 16:07:57

家族がどうして消極的なのか記されていないので、その理由に関するコメントや対処法が言えませんが、もし本人だけの問題であれば、私たちの事業所がマネジメントさせていただいたケースの成功例をご紹介します。
 その方は、女性で軽い認知症もあり、やはり人付き合いが苦手。放っておけばやはり筋力低下や閉じこもりによる物忘れの進行が懸念されていました。でも、ケアマネが訪問すれば色々お話もして下さる方できしたので、根っからの人嫌いというわけではないだろうと判断し、訪問看護ステーションからのPT派遣により、天気の良い日は散歩、雨の日は室内でのリハビリや軽運動を週1回提供しました。幸い担当PTさんとも打ち解け、歩行や人と話をすることに慣れて、本人にとってもささやかな自信となってきた頃、再度PT・ケアマネ・Drからデイ利用を勧めて利用開始に至りました。とりあえずデイと訪問看護との併用で現在も利用いただいています。
 本人に合ったデイをチョイスするのも力量が問われるところだと感じました。
 人づきあいが悪い人は、大抵は「でも自分のことは誰か1人には気にかけていてもらいたい」ものらしいです。某氏には、ならば少人数のデイが良いのではと勧めたが、返って失敗。大型特養併用のデイで、ゆったりしたスペースで、自分の好きな所であまり干渉されずにいる方が合っていたということもありました。
 デイではなく、「リハビリに行く」という建前で、デイケアの短時間利用から開始して通常の定期利用に至った方もみえました。
 まずは家族にこのまま放っておくと介護負担が早期に大きくなることを話して理解を得、近隣事業所と事前によくアセスメントし作戦を立てて、挑戦してみられてはいかがでしょう。


投稿:女性 40代  看護師・保健師 東京都 その他 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/06/14 12:40:31

認知症の方であってもそうでない方でも、糖尿病や高血圧が方なので、血糖値や血圧のコントロールがうまくいっていなければ不眠になって当然でし、頭が重い、手足がしびれるという症状が出ることも起こってきます。体調が悪ければ自分から何かしようとは思えなくなって家の中でゴロゴロする生活にもなります。認知症の方がそのような状態になると、家族や専門職はつい「自発性の低下」「四六時中同じ訴え」とレッテルを貼ってしまいがちです。この事例を読んで、私もそんなレッテルをはりがちだったと反省しました。
 この方は、自分なりにどんな健康管理をされる方でしょうか。自分の体調をよくするために、きっと何かその方なりにされているのではないでしょうか。そういうことをうかがって家族も専門職もあらためてその方を認め、理解を深めてはいかがでしょうか。その上で、その方の体調について、辛い思いをされていることに共感したり、まわりのみんなが心から心配していることも押し付けでなく伝えられたらいいなと思います。
 そしてもちろん担当医には、糖尿病や高血圧の治療方法が今のままでいいのか、再検討してほしいと思います。少なくても認知症があるからと言って治療をあきらめない担当医であってほしいです。
 そんな本人の健康へのアプローチをしながら、その方がどんな生活をしたいか、何を大事にしたいのかなど生活していく上でのその方の価値観をしっかりうかがいたいです。価値観を認め大事にしてくれる人なら、この方も、行きたいところややりたいことをお話してくれるかもしれません。また価値観を認めて大事にしてくれる人が本人の立場に立って考えて提案してくれたことなら、耳を傾けてくれるかもしれないなと思います。


投稿:女性 50代  看護師・保健師 愛知県 グループホーム 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/06/08 19:37:04

この事例を読んで大事なキーワードに「一日中家にいる」「全く眠れない」「訴えが多い為家族は閉口している」「介護サービスの活用に消極的」「かかりつけ医から運動療法が必要であることと通所サービスを勧められている」とある。全体的にはどんよりとした空気を感じる。まずその原因のひとつにやはり体調が悪くうまくコントロールされていないのではないかと思われる。今一番の本人の苦痛の元となっているものはなんだろうか。どうして欲しいと思っているのだろうか。軽いうつならその治療も大切であろうが、急がせないで話をまずゆっくりきいて訪問を重ねて信頼関係を作りながら家族の思いも聴いてゆく。家にいるのが好きなのかもしれない。そんな中でまず家の中で出来ることで本人の楽しいと思うことがあればそれをきっかけにして、そこからうまくゆくと他の人との関係がひろがってゆくのではないかとと考える。公的ばかりでなくインフォーマルな資源もうまく利用するといい。


投稿:男性 40代  介護支援専門員 広島県 特別養護老人ホーム 家族介護経験なし 投稿日: 2008/06/08 14:01:41

このような場合、まだ、自宅内で家族がみれるため、家族も全く問題意識はないので、いきなり、本人たちに介護保険の話や通所サービスの話をすると失敗する可能性大だと思う。地域の包括支援センターに「こんな人がいますよ。」と情報提供し、動いてもらえば良いと思う。もし、私が包括の職員だったら、主治医から、軽い脳卒中をした。糖尿病がある患者がいるので、訪問してほしいと頼まれたので、来ましたと言い、世間話をしながら、本人の生活暦等を聞く。そして、自分の職についても紹介をしておく。同時に、困ったことがあったら、相談に乗りますよと家族に印象づける。数回の訪問後、さりげなく、通所サービスが本人に良いようであれば、勧めます。


投稿:女性 50代  その他 和歌山県 その他 家族介護経験あり(過去) 投稿日: 2008/06/06 19:15:49

対応方法を考える前に、本人の訴えにつきあい、本人の思いや昔の話なども聞かせてもらえるような支援を行う。また、家族からも家族の思いを聞かせてもらい共感的理解を持てるように努める。本人や家族の不安につきあいながら、信頼関係を築くことからはじめないと、早急にいくら適切なサービスを示してもなかなか良い方向に進めることは難しいと思います。


投稿:女性 50代  介護支援専門員 大阪府 その他 家族介護経験なし 投稿日: 2008/06/03 22:10:51

ご本人は、ぽつぽつ物忘れが出てきたことで、自信をなくして不安感に苛まれているのでは、ないでしょうか、認知症の初期に見られる不安感から抑うつ傾向の状態で、生活習慣病増悪予防のために、食事療法や運動療法も必要ですが、得意なことや長年培ったことなどを、本人、家族からコミュニケーションをもとに、情報収集して、家族の一員として、役割を担う機会を提供(手先が器用であれば、日曜大工など)したり、いきなり、通所サービスに抵抗があるようなら、インフォーマルなサービスとして、小学校区単位で行われている地域の会食などに誘ってみたり、日中の生活が少しでも活性化するといいんですが、いきなり、散歩に誘っても断られるかもしれませんが、自宅と外では本人の表情が異なり、なじみの風景や景色四季折々の自然に触れながら住み慣れた地域で安心して生活できるように、介護者に対しては、認知症に対しての正しい理解が必要で、認知症の診断を受けた病院や、地域包括支援センターや保健福祉センターなど、気軽に相談できる窓口を紹介して、家族会への勧奨などで家族が孤立しないようにすることも必要なのではないでしょうか。


投稿:男性 40代  介護支援専門員 広島県 グループホーム 家族介護経験あり(現在) 投稿日: 2008/06/03 13:44:06

テーマで、「家族は、・・・消極的である。」で終わっているので、何を答えていいのかわかりません。



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